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服装史ⅫⅠ

1820–40年

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ナポレオンが失脚し王政復古時代に入ると、服装もロココ期のような装飾の多い、ウエストの細さを強調したデザインが再び好まれるようになりました。ヘアスタイルも盛り髪が復活し、より技巧的なデザインで人々に広まりました。袖には、大きな膨らみをもたせたレッグ・オブ・マトン(leg-of-mutton)(ジゴ:gigot(仏語))が用いられ、膨らみは肩の下や肘や肘したに持ってくるバリエーションが見られます。

1850–60年

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再びスカートが広がるスタイル、クリノリンスタイルが流行しました。クリノリン:crinolineとはスカートの下に履き、スカートを円形に大きく広げることができる、フープをいくつもつないだものでした。スチールやゼンマイなどの素材で作られた結果、弾力性があり型崩れのしない特徴を持っています。

フランスでクリノリンスタイルが流行すると、皇紀ユージェニーのデザイナー、シャルル=フレドリック・ウォルト:Charles-Frederick Worth(1825-95)が様々なクリノリン・ドレスのデザインを披露していきました。彼は、シーズンごとに製作し、顧客に注文してもらうスタイルを生み出し、現在のオートクチュールの基盤を作った人物でもあります。

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男性の服装では、丈が短いサック・コート(sack coat)やラウンジ・コート:launge coatがカジュアルな服装として好まれました。スポーツ・クラブにはユニフォームが登場し、服装によるステイタスの幅が広がりました。

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