Nobel Committee のインタビュー
授賞後の女性委員(授賞をアナウンスしたのと同一人物)へのインタビューが面白かった。
ディランについて 'Blonde on Blonde' の頃から聞くべきであることを示唆した。
ディランの詩は詩的伝統としてのホメーロスやサッフォーに連なるもので、詩は今日ではもっぱら読むものだけれど、古来、歌われたり、楽器の演奏とともに歌われるものであったことを指摘した。
そのような性格を有しつつ、(ふつうの詩と同じく)読みごたえもあることを指摘した。
彼女が特に指摘したのは rime の秀逸さ、リフレーンの使い方等で、歌われる詩としての抜きん出た質を高く評価していることが窺えた。
54年間にわたる詩作の質の高さをきちんと見ていることが窺われる。委員会がディランの作品の広大で豊かな世界を受け止めたことを喜ぶ。
それにしても、ギリシア以来の〈歌われる詩〉という、詩の原点に委員会が立返ったことは嬉しい驚きであった。
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