今回はロシア　ウクライナ戦争の今後の行方を中筮法で占いました。

卦は天雷旡妄の不変卦です。

无妄、元亨利貞。其匪正有眚。不利有攸往。

无妄は元いに亨り貞しきに利ろし。

それ正に匪ざるときは眚い有り。

往く攸有るに利あらず。

今回の紛争の実質的な当事者であるロシア、欧米の動機が正しくないので

動機が正しくなければ、災いがある。

前進しても何の利益もない。

彖曰、无妄、剛自外來而爲主於内。
動而健、剛中而應、大亨以正。
天之命也。
其匪正有眚、不利有攸往、无妄之往、何之矣。
天命不祐、行矣哉。

彖に曰く、无妄は剛外より来りて内に主と為る。
動いて健なり。
剛中にして応ず。
大いに亨るに正を以てす。
天の命なり。

それ正に匪ざるときは眚い有り。

往く攸有るに利ろしからず。

无妄の往く、何くに之かんや。
天命祐けず、行かんや。

私利私欲に走ると凶となる。

物欲は控えること。

説明の要点

「无妄」とは「みだりでない」という意味です。

无という字は、無の古字とされていますが、本来は「天」の文字から転じてきたもので、空しく形のないという意味です。

次に「妄」という字ですが、これは「みだり」です。

内容が空虚でありながら、色々素直でない期待や望みを持つことで、妄想・妄念など、そのものにのみこだわって他の大事なことを忘れてしまったような状態を妄と言います。

正常さや内実を失って、疑惑することです。



現実そのものを、もっと素直に肯定し、善悪正邪では律しきれない真実をも観ています。

それが无妄です。

天と雷との自然の作用を見たものです。

天は健やかに運るし、雷も道理に背くことなく行われます。

しかも、その動きは願うことがあり期することがあってするのではなく、天性自然のままの動きです。

そして運行は、限りなく公明で、いささかの疑惑も作為をもはさむ余地がない。



震雷と乾天というものは、人間のために存在してくれているわけではなく、彼らの性質のままに存在している

したがって无妄は、本来の意義において吉凶もなく善悪もない道理です。

また吉凶善悪をもって律しきれないのが无妄であります。


では、この正とは何を意味するのか憂いそれは作為なく、天地の心に適うことを指します。


妄りに望み求めない心、邪念・邪欲を捨てないと、天地の无妄に遭って、その欲望や期待が裏切られ、そのために災厄を生じます。


无妄の時には人間的な天の助けがなく、それを感じることができないわけですから「往く攸あるに利ろしからず」とあります。

この卦にはとかく野心が高まってきて、人に恨みを買い、艱難に追い込まれたりすることを暗示しています。

本来はロシアは当分静観すべきだったのです。

またこの戦争に今後の動きについては、不変卦なのでこの動機が正しくないので、大きな災いが長期に渡って続くとでています。