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2023年サウナ始め~スパイアス(横浜)/サウナねこニセモノ蒸され旅

2023年のサウナ始め。横浜スパイアスにやって来た。

横浜駅西口、高島屋から歩いて5分ほどの新田間川沿いにある。横浜の人には「ハマボール」と言った方が通りがいいかもしれない。1階から3階までレストランなどのテナント、4階から7階までがスパ施設となっている。

スパイアスのエントランス

ミラブルのシャワーヘッド

10時入店。でかいアヒルのぬいぐるみが出迎えてくれた。そこかしこに大中小のアヒルがいて、かわいい。このぬいぐるみはどこで買えるのだろう(検索したらアマゾンで売っていた)。

つぶらな瞳がたまらない

受付は4階にある。一通り説明を聞いている最中、ロウリュイベント開催の掲示物が目に入った。当日予約制だという。その場で11時の回を予約した。
それまでに身を清め、2セット(サウナ→水風呂→外気浴で1セット)はいけるだろう。

5階のカウンターでタオルと館内着のセットを受け取る。女性の館内着は、つなぎタイプとセパレートタイプから選べる。フェイスタオルは何度でも交換してくれるというのがありがたい。

更衣室のロッカーも広い。ただ、ロッカーの背が高いので、小柄な人は上段に何かを置いたら、高確率で置きっぱなしにしてしまうのではないかと心配になる。168㎝の私も上段の奥は見えず手探りだった。ロッカーの奥が見える鏡を付けてくれたらいいなと思う。

浴室に入る。シャワーヘッドが「ミラブル」なことに驚いた。コマーシャルで「油性ペン汚れも落ちる!」と話題のシャワーヘッド・ミラブル。残念ながら手に油性ペンの汚れがなく、CMに嘘がないか試すことはできなかったが、ミストシャワーは気持ちよかった。まんまとちょっと欲しくなった。

地下1500㍍からくみ上げている温泉は、ナトリウム・塩化物温泉。透明感のある琥珀色をしている。なめるとちょっとしょっぱい。ここは大昔、海だったと聞いたことがある。

狭いながらも良いサウナ

女性浴室にはサウナは2種類。ドライサウナ(ラ・ビューティークというオシャレ?な名前が付いている)は88~90度。円形のサウナで中心にサウナストーンがあり、その周りに円を描くようにベンチが設えてある。キャパは7人だが、MAX入るとちょっと窮屈だ。

湿度の設定が良いのか、汗をよくかけるし、呼吸も苦しくない。かつ、それなりに熱く感じる。テレビはなく、インストゥルメンタルのBGMが流れるのみ。テレビノーサンキュー派としてはうれしい限りだ。

黙って入ろう、サウナ

設備は悪くない。というか、とても良い。が、サウナ内でぺちゃくちゃおしゃべりする高齢者が数組いる。サウナ内のポスターにどでかく「黙浴」と書いてあるにも関わらず。スタッフが手間をかけて作ったポスターを、読んで、理解して、実践していただけないのはとても残念だ。

女性は外気浴を好まない?

スチームサウナ(ディアーナという以下同文)は44度。ミストを再加熱しているそうで、体感温度はそれ以上だ。座席を洗い流そうと備え付けの水道(ホース)から水を出すと、ガッと湿度が上がってめちゃくちゃ熱い。

キャパは7~8人。ほとんど人は入ってこない。ドライサウナのほうはひっきりなしに人が入ってきてせわしないが、こちらは穴場だ。

露天風呂スペースに、外気浴用のイスが設置されている。ベンチも含めて7~8脚あったが、ほとんど使われていない。

個人的な体感だが、女性はあまり外気浴をしないように思う。サウナルームは満員の時間もあるのに、外気浴やととのいイスを使っている人はほとんど見ない。サウナルームを出た人を目で追うと、シャワーで汗を流して水風呂に入り、すぐにサウナに戻ってきてしまう。

「外気浴がメインディッシュ」の私にとっては、ちょっと不思議だ。あんなに蒸されるばかりで、疲れないのだろうか。まあ、サウナなんて好きに入ればいいのだが。

楽しいロウリュイベント

予約したロウリュイベントに参加すべく、6階にあるサウナルーム「玄蒸」へ。ここで1時間に1回、熱波師によるロウリュ(アウフグース)イベントが行われる。

予約時にもらった整理券の番号順に入場。入口でフェイスタオルを貸してくれる。マスクのかわりに鼻口を覆う。うちわも貸してくれる。こちらのサウナルームも円形で、センターにストーンがある。ベンチはストーンを囲むように2段、キャパは30人程度のようだ。イベントはほぼ満員御礼だった。

元気な熱波師男子が入ってくるとイベントスタートだ。最初は68度。そこから温度湿度を上げていく。

熱波師が参加者をタオルであおぎながら、3周ぐるりと回る。実はおかわりをして2回イベントに参加したのだが、毎回熱波師が変わる。人によって使用する武器(バスタオル、巨大うちわ)が違うし演出も異なる。当然風も変わる。

1回目の熱波師君は、うちわとバスタオルを使い分ける。トークが達者で、冗談を言う余裕もある。どこか陽気な風だった。

2回目の熱波師君はバスタオルオンリー。とにかく全力でタオルをふりまくる。「手拍子で応援してください!」と一所懸命にふる。真面目な人が起こす風は、真面目に熱い。熱波には熱波師の性格が出る。熱波師にファンが付く、というのも頷ける。

風には熱波師さんの個性が出る

実際「Lー1グランプリ」という、この施設のロウリュウスタッフナンバーワンを決める人気投票が行われていた。順位付けするものでもないとは思うが、これが熱波師さんの励みになるならそれでいい。

入口で渡されたうちわは、熱波師が風を起こしたときに一緒にあおぐ。各所で風が起こって熱波が隅々まで行き届く。うちわはなくても支障ないが、持っていた方が「場の一体感」を楽しめる。あおぎすぎたのか、返却時には紙がふやけてボロボロになってしまった。

ロウリュイベントは8分程で終了。お世話になった熱波師それぞれに投票した。熱い風をありがとう。

「サ道」をイッキ読み

キーマカレー。雑穀米、サラダ付き

その後、ドライサウナを2セットこなし、館内着を返却した。私服に着替え、カフェでキーマカレーを食べた。量も盛り方も、どちらかというと女性向け。スパイスが効いていておいしかった。
オロポは紙コップで提供された。このご時世、衛生的ではあるがちょっと味気ない。やはりオロポはジョッキで飲みたい。

食後は漫画コーナーでしばし休憩。ここはコワーキングスペースも備えている。個人的には、サウナに来てまで仕事はしたくない派だ。サウナではなにもかも忘れて、まっさらになって、ぼーっとしたい。「社員の効率アップのため、会社にサウナを作る」とか「ビジネスに効くサウナ」とか、絶対向かない人だ、私は。

ソファで休みながら漫画「サ道」を読んだ。共感を覚えたキャラクターが2人いる。

まずは主人公(大使)。サウナ内でぺちゃくちゃしゃべる人に対して「よくしゃべるなあ」「うるさいなあ」と〝いやなことはいやだ〟と、ちゃんと思っている。

サウナでおしゃべりしている人に対して正直私はいい気持ちはしない。はっきり言うと不快だ。

一方で、自分自身、不快な気持ちを抱くことついてこうも思う。

私の心が狭いのか? 周囲の人たちは何とも思っていないのか? サウナという大いなるリラクゼーションで声だの飛沫だの言う私は無粋なのか? 不快に感じているのは私だけか? ーーと。

常に自問自答してしまい、リラックスどころではない。そんな私に「ああ、不快に思っていいんだ。いやなことはいやだと、己の思うままに思っていいんだ」と気づかせてくれた。

もう一人は、ひとり静かに過ごすためにサウナに来る女性。彼女の存在にもホッとした。

とかく女性はつるみたがる。何をするにも誰かと一緒に行動する。私はもともと団体行動が嫌いだ。誰かがいると絶対に気を遣ってしまい、自分のペースが乱される。好きなことをするときまで、誰かに気を遣うなんてまっぴら御免。サウナも鉄道も、自分のペースで楽しみたい。

しかし世の女性たちはサウナでまでつるむ。つるめば会話するのは当然だ。つるもうとしない自分は少数派なのか? 一人静かにサウナに入りたいと思うのはおかしいのか?ーーこんなネガティブマインドの私に、漫画「サ道」は「こういうひともいますよ」とちゃんとすくって紹介してくれた。とても心強かった。

1階の星乃珈琲店でコーヒーを飲みながら、今日のことを振り返る。ぐるぐる考えた末「サウナ施設そのものに対する評価と、客に対する不平不満は分けて考えよう」という結論に至った。

スパイアス、サウナは狭いながらもよく汗をかけた。ミラブルのシャワーが良かった。イベントも工夫されていて楽しかった。「サ道」がおもしろかった。

2023年も、蒸され多き一年になりますように。

星乃珈琲店のプリン。かたいプリン派、感激

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