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モダンチェンバロ研究会

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モダンチェンバロについて モダンチェンバロは19世紀末に欧州で興った古楽復興運動を背景に生まれ、20世紀初頭からフランス・ドイツ・イギリスを中心に製造された楽器です。ドイツでは1… もっと読む
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記事一覧

ウィーン万博と薩摩焼

ウィーン万博と薩摩焼

川上音二郎、貞奴一座がどんな時代に世界を巡業していたのか、1900年にロイ・フラーの招きでパリ万博に参加した頃は日本はどのように認識されていたのか、とても気になっていまして、調べていますが、先ほど、また面白いことがわかりグググっ〜っとブレてます。

1853年にペリーが来航。鎖国終了に向かって行きます。それから14年後の1867年にはパリ万博に参加しています。

沈壽官薩摩焼が出品されたかは定かで

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マラン・マレの「Romance」

マラン・マレの「Romance」

モダンチェンバロ研究会の準備中です。
1900年頃の古楽愛好家たちがどのような曲を弾き楽しんでいたのか、を考えています。
当時チェンバロのために作曲された新らしい曲や出版された曲集の中から演奏します。

ポロポロと覚え書きのように拾っておきます。

この曲はマラン・マレ (1656−1728) の pieces de viole Livre 3  (1711)の作品集よりとされています。
当時(1

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昭和音楽大学のモダンチェンバロ

昭和音楽大学のモダンチェンバロ

2020年、昭和音楽大学所蔵のモダンチェンバロを見学に行きました。
ノイペルト社バッハモデルです。

昭和音楽大学は歴史的にも貴重なピアノやオルガンも所蔵されています。楽器博物館のような規模で保存されています。

演奏はあまりされていないようでした。
このモダンももっと弾かれれば鳴ると思うのですが。

練馬文化センターのモダンチェンバロ

練馬文化センターのモダンチェンバロ

練馬文化センターにはノイペルト社のバッハモデルのモダンチェンバロがあります。モダンチェンバロを知っていただくために、2017年から連続で演奏や講習会をさせて頂きました。
コロナ禍で停止になっている催し物です。

練馬の駅から直接入れる便利さ。
近隣の方の文化エリアです。バレエの公演など行われる大ホールはありますが、小ホールがないということで、センター内のいろいろな場所で開催しました。
最初はロビー

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松本記念音楽迎賓館のプレイエル

松本記念音楽迎賓館のプレイエル

2017年の「チェンバロの日」(日本チェンバロ協会主催)で近現代チェンバロ作品を演奏しました。
迎賓館ではワンダ・ランドフスカが愛用して有名なプレイエル社のランドフスカモデルを所蔵しています。

重厚な姿と音を持っています。

素晴らしい楽器でした。

新潟市音楽文化会館のモダンチェンバロ

新潟市音楽文化会館のモダンチェンバロ

新潟駅からバス及びタクシーで15分くらいでしょうか。近くにりゅーとぴあもあり、文化エリアです。
2018年のコンサートで使用しました。
ウィットマイヤーです。だいぶ昔に小林道夫先生が演奏された楽器だそうです。
この広さですが、しっかり響いてくれました。

この時は1週間違いでオルガンコンサートもしたのでした。エタ=ハーリッヒ・シュナイダーの弾いた新潟カトリック教会のオルガンでした。

石川県 金澤古楽堂 白山工房

石川県 金澤古楽堂 白山工房

石川県のチェンバロ工房を訪ねた時の記録です。2018年5月。
金沢市内から車で30分ほどの山奥にひっそりと佇む工房です。
モダンチェンバロではないのですが、バンベルグのノイペルト社との提携でチェンバロを製作しています。
J・C NEUPERT & WAJIMAというオリジナル楽器です。

数台弾かせていただきました。
ノイペルト社で仕事をしていたご主人からはドイツでのモダンチェンバロのお話 が大変

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富山県南砺市のモダンチェンバロ

富山県南砺市のモダンチェンバロ

2018年、南砺市にある楽器店所有でしたが、今はどうなっているのか?
ノイペルト・バッハモデル NO.29362

所狭しと楽器が設置されていて、楽器博物館のようです。
長く使用されていないモダンチェンバロです。歪みでペダルやアクションに不具合が生じでいました。
元気でいればいいけどなぁ〜

上越教育大学のチェンバロ

上越教育大学のチェンバロ

新潟県の上越教育大学にあるチェンバロは百瀬正二氏の初期の作品です。

MOMOSE 1964
と明記されています。

姿形はモダンチェンバロのようにも見えますが、底板がありますので、ヒストリカル様式のチェンバロで、いわゆるモダンチェンバロとは違います。

共鳴版などに傷みがあります。

どっしりとしていかにも良い音を奏でそうな楽器です。

蝶番もこっています。

綺麗に保存されていますが、さて、演

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新潟大学のモダンチェンバロ

新潟大学のモダンチェンバロ

2017年11月にモダンチェンバロを探して新潟大学へ行きました。今現在残されているモダンチェンバロを全国的に探しています。

合奏室に置かれていましたが、使用されているのかは定かではない状態でした。

歪みやアクションの不具合があります。
かなりの手を加えないと演奏可能かまでは不明です。

もう一台、こちらは百瀬ハープシコードの初期の作品で膝で操作するペダル付きです。

日本のハープシコード製作家

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チッカリングの楽器

チッカリングの楽器

アーノルド・ドルメッチ(1858~1940)は古楽復興の立役者の一人で、楽器製作家、演奏家、音楽学者です。フランスのル・マンでピアノ製造業を営む家庭に生まれました。ベルギーでヴァイオリンを学び、ロンドン王立音楽大学で学び、イギリス・ロンドンのダリッジ・カレッジで音楽教師になるといった広範囲にわたる活動をしてきました。
大英博物館で歴史的な楽器の目にし、古楽器に興味を持つようになったというところがと

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