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かっこいい、ですよ。

ひとつのスポーツに、長い間、真剣に
取り組んだ経験のある人に興味がある。

今現役で活躍している、とかは関係ないし、
種目もなんでもいい。

その経験を通過してきたひとの、精神力が
人間にどう影響するのかが知りたいのだ。

私自身は、最終的には美術の勉強をしたが、
中学生のときは駅伝をしていた。
もうそのとき、一生ぶん走ったので、
その後の人生はスポーツとは縁遠い人生を
送ってきた。

今でも、お正月にやっている駅伝で、
くりあげスタート
(タスキがつなげずに、タイムが来て
次走者がスタートすること。
最終タイムは記録に残らない)
を観ると、絶対に泣いてしまう。
駅伝にとっては、タスキを継なぐことが
なにより重要だから。



テレビに出る人で、別にすきでもないんだが
出ているとじっと観てしまう人がいる。
いませんか?

わたしは、吉本のピン芸人
ですよ。
が出ていると、じっと観てしまうんですよ。

ですよ。
って芸名だ。ですよ。さん。
ネタがすき、というわけでも
顔がすき、とかでもない。
なんでだろう。

何に惹かれるのかわからない。

この人は、
「YO!気な、あやまラッパー」
が芸風で、
ネタの具体例が、wikiに挙げられていた。
全然知らない人のために。

「ですよこの前〜階段の途中で座り込んでる
おばあちゃんがいたから、上まで運んで
あげたんで・す・YO!」
「そしたら〜SO!
おばあちゃん下に降りたかったみた〜い。
上に戻っちゃった〜」
「あ〜いとぅいまてぇ〜ん!」

wiki

誰でも一度くらいは観たことがあるだろう。

「あいすいません」

と、謝っているのだ。

昔、一時期ブレイクしたが、
一発屋芸人として、
しばらくテレビでみることもなかった。
ここ1.2年でまたテレビで観るようになった。

またテレビに出てきたとき、
前と同じ格好で、全く同じことをして
いたので、びっくりした。
顔はもちろん、歳を重ねておられる印象。

テレビで観ることが無かった時期も、
ずっとしていたんだな。
あ〜いとぅいまて〜んを。

この人、舞台の出番待ちの時間も、
壁に向かって、あ〜いとぅいまて〜ん
の練習を怠らない。ずっと練習している。
こんなに何十年もやってるのに?
自分の認める、あ〜いとぅいまてぇ〜ん
に到達するのはそんなに難しいのか?

この人、自分だけに留まらず、一般人に向けて
あ〜いとぅいまて〜ん
の講習会をはじめたみたい。
相手が1人でも行うし、
お気持ち代と、交通費を出してもらえれば
自分が伺います、というスタイル。

なんかすごい人なんじゃないか、
と思ってきた。
あ〜いとぅいまて〜ん
にかける情熱がすごい。

ちょっと気になって、調べてみたら、
この人、ずっとサッカーをしていた人だった。
外国のリーグで何年もプレイしていたらしい。

そっかー。
なるほどなあ。
と納得した。

なんかひとつ、真剣に打ち込んできた
ひとだったか。
その精神力、とゆうか、あきらめなさ、
とゆうか。

それはそのスポーツをやめた後も、
その人の核みたいなものとして残る。

それは、何をしていても、にじみでる。
だから私は、この人が出ると、じっと観て
しまっていたのかもしれない。

何かスポーツでなくてもいいのかもしれない。
何かについて、ずっと、考え続ける、
とかでも。

だけど。

何か続けること、は、いいことで、
すばらしいことで、人に認められるべきこと、
とされているけど、
実際、人生は長いし、続けてきたことを
すぱっとやめる
という判断が必要なときもある。

実はこれが、1番難しいのかもしれない。
続けてきたことを、辞めること。
辞めどき、を判断し実行すること。

スポーツ選手や、芸能人の引退とか、
繁盛している店をたたむとか。
長年勤めた会社を辞めるとか。

周りからみたら、

え?まだまだやれそうなのに?

と思うときがある。

だけど、本人がいま辞めどきなんだと
判断したのである。
それに対しては、周りからどんなに
惜しまれようと、その人は辞めるのだ。

でも続けて来たことで、つちかわれた何かは、
失われないだろう。

難しいよ。続けることも、辞めることも。
日記も続かないし、スクワットも。
長年続けてきたことの辞めどきもわかんない。

日記に関して、
「三日坊主日記を、続けています」
という人がいたな。
「続けないことを続けています」
も、アリなのかもしれない。
それなら、できますわたしも。

ああ、東京に住んでいたら。
わたしもほんとうの、
あ〜いとぅいまて〜ん
のやり方を教えてもらいたいなあ。


ゆやさま
イラスト使わせてもらいました。
ありがとうございます!


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