見出し画像

ミドルスクール合作杯決勝 パイロマンサー(赤黒ゴブリン)VSくとぅるふ(赤緑ゴブリン)

スイスドロー6ラウンドを勝ち上がった8人。
そこから決勝シングルエリミネーションが始まり、2ラウンドを生き残った今、生き残ったのは2人。
その二人が選択し、共に戦い抜いたデッキは……。

ゴブリンだ。

一人は、予選ラウンドを無敗の1位で駆け抜けたゴブリンの使い手。
速度と展開に優れたゴブリンの補助カラーとしてハンデスと妨害の黒を選択し、これまでの8回戦中5回戦ったゴブリンに負けなしのゴブリンスレイヤーパイロマンサー

一人は、予選6位、1敗1分から駆け上がってきたゴブリンの使い手。
こちらは補助カラーとして置かれてしまったエンチャント・アーティファクトの対抗がしやすい緑を選択し、最後の一戦まで勝ち上がってきたくとぅるふ
合作杯当日の対ゴブリン戦績は4戦中1敗ではあるものの、3回の対ゴブリン戦は勝ち抜いている小鬼殺しである。

ゴブリンとゴブリン。
ゴブリンスレイヤーと子鬼殺し。
41人のプレイヤーたちの頂点、あるいはゴブリンの王、または最強のオルグボルグを決める戦いが、火蓋を切った。

ちなみにどちらのデッキにも入っていない

Game1

予選ラウンド1位のパイロマンサーの先行で、両者7枚キープで始まった1ゲーム目はパイロマンサー・くとぅるふ共に山から《モグの狂信者》という、対ゴブリン相手には理想とも言えるスタートで始まった。

お通し

こうなると最早様式美とも言える当て逃げ合戦の始まりだ。
2ターン目のパイロマンサーの《モグの狂信者》での攻撃は、くとぅるふの《モグの狂信者》でブロックされ、お互いにダメージをスタックに乗せた後に本体へ投げ合う姿が見られた。

その後、パイロマンサーは《不毛な大地》をセットし、《ゴブリンの群衆追い》をキャスト。
返すターンにくとぅるふが選択したのは、《カープルーザンの森》からの《ゴブリンの群衆追い》であった。

プロ青でアタック時にアタック中の他のゴブリンの数×パワー+2。

3ターン目、土地が引けなかったパイロマンサーはそのままターンを終了。
そしてくとぅるふのアップキープに《不毛な大地》を起動するも、くとぅるふは《カープルーザンの森》からの《稲妻》で《ゴブリンの群衆追い》を撃破。
さらに後続の土地として《リシャーダの港》を引き込んでおり、《ゴブリンの群衆追い》のアタック後、そのままセットしてターン終了。
土地が止まってしまったパイロマンサーは苦しい展開を強いられた。

1マナとタップで土地を縛る無色土地

続く4ターン目、くとぅるふはパイロマンサーのアップキープに《リシャーダの港》を《山》に対して起動。
まだ土地を引けていなかったパイロマンサーはそのままターンを終了。
そしてくとぅるふは次のターンに追加の《リシャーダの港》をセット、そこから《ゴブリンの女看守》を呼び出し、《宝石の手の焼却者》をサーチ。
盤面に現れるであろう脅威への準備を整えた。

5ターン目、ようやく動くことを許されたパイロマンサーは《モグの狂信者》をコール。
そして置いた土地は《不毛な大地》。

自身を生贄にすると特殊土地を破壊できる無色土地

……が、くとぅるふの場には《リシャーダの港》2枚。今ここで狙うのは文字通り不毛だと判断したパイロマンサーは、そのままくとぅるふにターンを返す。
そしてくとぅるふのターン。《樹木茂る山麓》から《山》をサーチし、手札から現れたのは《ゴブリンの首謀者》。

出たときに山札の上から4枚の中にいるゴブリンを回収する速攻持ち

そして捲られたのは……。

上振れの極み

脅威のCIP4枚回収を決め、そのまま《ゴブリンの群衆追い》を残し、《ゴブリンの女看守》と共にアタック。
攻撃はそのまま通り、残りライフは14にまで押し込んだ。

こうなると巻き返しが厳しいのがゴブリン同士のミラーマッチの常。
続いて《リシャーダの港》から《ゴブリンの名手》を呼び出すも、くとぅるふのターンに放たれたのは先程加えられた《宝石の手の焼却者》。
《スカークの探鉱者》を呼び、《ゴブリンの群衆追い》《ゴブリンの女看守》《ゴブリンの首謀者》でアタック。
《ゴブリンの群衆追い》は5/2まで成長するも、流石にそれは許せないとパイロマンサーは《モグの狂信者》で《ゴブリンの群衆追い》をブロックし、効果と合わせて撃退。

……するも、出たときの仕事を果たした《ゴブリンの女看守》を《スカークの探鉱者》で赤マナに変換し、再びの《ゴブリンの群衆追い》。
強固な盤面が揺らぐことは無かった。

返すパイロマンサーに有効牌はなく、ドローしターンを終了。
くとぅるふのアップキープに、せめてもの対抗策として《リシャーダの港》で山を1枚寝かせるも、時既に遅し。
クリーチャー3体のアタックによって残りライフは3。
そして《古えの墳墓》と、残った《山》と《スカークの探鉱者》本人から生み出された赤2マナから生み出されたものは……。

CIPで1/1ゴブリントークンを生成、2マナでゴブリンをサクると2点。

子鬼殺しが、ゴブリンを殲滅した。

パイロマンサー0 - 1くとぅるふ
ーーーーーーーーーーーーーーー

Game2

サイドボードチェンジの後、パイロマンサー先行で行われるGame2。
パイロマンサーの7枚キープとは対象的にくとぅるふはダブルマリガンと、厳しいスタートを強いられる。

そして、1ターン目からパイロマンサーは《山》から《モグの狂信者》。
一方のくとぅるふは《山》のみのスタートと、序盤の展開でも差がついてしまう。
さらに2ターン目にはパイロマンサーの《リシャーダの港》セットのアタックエンド、くとぅるふのターンに《山》寝かしと、序盤の優位は完全にパイロマンサーに傾いていた。
くとぅるふは《樹木茂る山麓》から《山》をサーチするも、再び動けずターン終了。

そのまま押し切りたいパイロマンサー。3ターン目には《山》から《ゴブリンの戦長》を展開。
後続への圧をかけていった。

自分のゴブリンを唱えるコストが無色1減り、ゴブリンに速攻を付与する。自分も実質速攻持ち

しかしマナを使い切ったのでようやく動けるようになったくとぅるふのターン。
命と引き換えに《古えの墳墓》から2マナ→4マナにジャンプし、《ゴブリンの首謀者》。
手札に加わったのは《モグの狂信者》《ゴブリンの名手》《ゴブリンの首謀者》《ゴブリンの戦長》と、ダブルマリガンで失った手札を上限を超えるほど回復
加わった《ゴブリンの戦長》を捨て、ターンを終了した。

返すパイロマンサーのターン。
悩んだ末《血染めのぬかるみ》から《沼》をサーチし、コストを軽くした《ゴブリンの女看守》から《包囲攻撃の司令官》。
さらにくとぅるふのアップキープに《リシャーダの港》で《山》を狙い、行動を阻害した。

一方のくとぅるふ。先程加えた《モグの狂信者》のみを出しターンを終了。
だがパイロマンサーは《不毛の大地》で《古えの墳墓》を破壊し、更にサーチした《包囲攻撃の司令官》を呼び、現れた3体のゴブリン・トークンで追い詰めていく。
返すターンに土地を引けずに動けなかったくとぅるふのゴブリンは、ゴブリンスレイヤーによって殲滅されたのであった。

パイロマンサー1 - 1くとぅるふ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

Game3

泣いても笑っても最後の一戦。
お互いに7枚でキープし、最後の戦いが始まった。

そして動きはこれまでと異なる展開となった。
くとぅるふの1ターン目は《樹木茂る山麓》から《山》をサーチし《ゴブリンの従僕》。
一方のパイロマンサーの初動は《山》からの《スカークの探鉱者》。
最速を重視するくとぅるふと中盤を重視する《スカークの探鉱者》、対象的なスタートとなった。

2ターン目の動きも大きく異なった。
くとぅるふは《山》から《ゴブリンの群衆追い》を出しターンエンド。
そしてパイロマンサーが選択したのは、《血染めのぬかるみ》から《沼》サーチの、《陰謀団式療法》。
《ゴブリンの首謀者》を指定し、くとぅるふの手札を確認した。

中身の内訳。《山》・《不毛の大地》・《ゴブリンの群衆追い》・《紅蓮操作》

そこから悩んだ結果、《スカークの探鉱者》を生贄に捧げ、フラッシュバックで再度の《陰謀団式療法》。
展開の阻害となる《紅蓮操作》を指定し、もう一体《スカークの探鉱者》を呼びターンを終了した。

くとぅるふのターン、見せた《山》をセットし、総攻撃。
《ゴブリンの従僕》と《スカークの探鉱者》を交換し、同じく先程見せた《ゴブリンの群衆追い》を場に出しターンを終了した。

パイロマンサーは、《シャドーブラッドの尾根》から《ゴブリンの群衆追い》を置きターン終了。
続くくとぅるふのターン、見せたカードで最後に残った《不毛の大地》をセットし、これまでの2回のドローで引いたカードから現れたのは、そこに居ないはずの《ゴブリンの首謀者》。
効果によって公開され、手札に加わるカードは……。

オーバーキル

本マッチ中12/12の的中率という、《ファイレクシアン・ドレッドノート》ぐらいでしか見れない数値を見せた《ゴブリンの首謀者》と共に、2体の《ゴブリンの群衆追い》がアタック。
パイロマンサーの残りライフは7。
さらに加わった《宝石の手の焼却者》で後続もケアし尽くした、くとぅるふが今日の頂点へと上り詰めた。

ミドルスクール合作杯、優勝はくとぅるふ!
おめでとう!

(文責:とりにく)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?