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岩手県一関市室根町☆若葉のふるさと協力隊☆2021

岩手県一関市室根町で開催された「若葉のふるさと協力隊」。

5日間の様子をコーディネート役を務めた緑のふるさと協力隊・柳田さくらさんにレポートしてもらいます。

●日 程:2021年10月14日(木)~18日(月) 4泊5日
●参加人数:3名

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【1日目 10/14】

JR一ノ関駅に集合したのち、室根町まで移動。

室根山頂上からの夕陽と雲海を眺望、展望台では大きな望遠鏡から金星と土星を覗いた。クレーターなども見ることができて参加者も大興奮でした。

私自身も見たことがないくらい珍しい景色を見ることができて感動。

夕食は「天金」さんで食事。旬のさんまや地元の方の美味しい料理に参加者は秋を感じている様子でした。

1日目 ①

1日目 ②


【2日目 10/15】おすそわけ食堂

地域のおすそわけ文化を体験することで、生産者と消費者の近い距離感を感じてもらいたい、また頂いたおすそわけ食材を使った一品ものを恩返しとして作り、生産者の方々に食べてもらうことで、物質的なやり取りだけでなく気持ちの循環も生まれることを体験してもらいたく企画しました。

約5カ所の農家さんにお世話になり、集まった食材に「八百屋が開けそう!」と驚く参加者も。

参加者の方々も、食材を見れば、生産者の方々の顔が見えるという感覚も感じられたようで、簡単に食べ物のロスを生みたくないという気持ちになったと話す方もいた。

おすそわけで頂いた食材をすべて使った「おすそわけサラダ」を作りました。ドレッシングも頂いた食材で手作りして、地域の方々からも美味しいと好評でした。「若葉」の参加者も地域の方々とも交流を深めてもらっていて、この町の雰囲気を一気に感じることのできた一日になったと思いました。

2日目 ①

2日目 ②

【3日目 10/16】

この日は小雨が降る中、育樹祭のお手伝いをしました。

「若葉」の参加者には、会場設営と合わせてビデオカメラでの記録を担当してもらいました。

さらに、12区の三浦区長の計らいで就任したばかりの佐藤一関市長とも懇談会の場を設けていただきました。
参加者3名と柳田の4名が出席して、市長から「人口減少を抑えていくために、地域に何があれば帰ってくるか」という質問にそれぞれの考えを述べさせてもらいました。市長からも「楽しかった、勉強になった」というお声もいただき、私たちにとっても貴重な経験になりました。

昼食は気仙沼にて海鮮丼を食べて、新鮮な海の幸に味わい、午後からは、畠山信さん案内のもと、ボートに乗船し生態環境の話に耳を傾けながら牡蠣の養殖現場を見学させてもらいました。参加者にとっても興味関心のある分野だったようで熱心に話を聞いていました。

この日は一日中、雨の中での作業で身体が冷えてきたので、急遽地元の温泉に行くことにして、みんなでゆっくりと温まりました。

3日目 ①

3日目 ②

【4日目 10/17】

この日は2班に分かれて行動しました。

酪農班の参加者2人は、搾乳体験をすることになったので朝6時30分からの作業開始。
搾乳や、餌やり、石灰撒きに加えて、搾りたての牛乳をホットミルクにして飲む体験ができたようで、参加者だけでなく受入農家さんも大満足のようでした。酪農班は朝の仕事終了後、支所の方に案内してもらって地元のカフェでデザートを。
参加者の1人は、大学の先生から「地域に1カ所カフェがあるだけで町が明るくなる」という言葉を思い出したといい、カフェというコミュニティの役割の大きさを改めて実感したと話していました。

リンゴ班は参加者1人と私が。雨の中リンゴの収穫体験をしました。はしごを使いながら慎重に作業。受入農家さんの小岩さんから、「リンゴはとてもデリケートである」というお話を聞き、とても慎重に作業をしました。

小岩さんは猟友会に所属もしているため、途中から急遽、罠の見回りとくくり罠設置の見学をさせてもらうことになりました。足元が悪い中山を登り、獣道や動物がいた痕跡に驚きながらも罠の仕組みに興味を持ってくれました。

二手に分かれての作業でしたが、それぞれ農家さんの計らいのもと、参加者が想像していた以上の経験をさせてもらって、皆が満足していたことに私自身も喜びを感じました。

その後は、活動報告会に備えて準備をしてもらいました。それぞれの体験を共有してもらったり、話し合いもしてもらい、ここまでの体験を模造紙にまとめてもらいました。
短い時間だったにもかかわらず、模造紙2枚を使用しながら自分たちの体験を分かりやすくまとめていました。またそれぞれが感じたことや学んだことも発表してもらいました。

4泊5日のプログラムは体力のいるような濃い内容だったと思いましたが、参加者自身が主体的に次に繋がるようなことを拾い取っていたことに、私自身とてもやりがいを感じられました。また地域の方々からも「室根に来てくれてありがとう」、「またいつでも遊びに来てほしい」と嬉しい言葉を聞くことができました。

4日目 ②

4日目 ①

【5日目 10/18】

もともとは、参加者が希望するメニューを体験したもらいたい、と考えていてフリータイムにしていましたが、前日の活動報告会終了時に、区長の三浦幹夫さんから、ご自身の森を案内していただけるという話もあって、幹夫さんの森を案内してもらいました。

植物に詳しい幹夫さんからの話に、参加者も興味深く話を聞いたり、途中で現れたタヌキに驚いたりしていました。その後、幹夫さんの計らいでヤマザクラを植樹させてもらいました。

皆スコップや鎌を使うのは初めてのようでしたが、アドバイスを受けながら3人で力を合わせて植樹することができました。木の板にそれぞれのメッセージや名前もかかせてもらって終了。

「この木の成長を見守りたい」、「必ず植樹祭にも参加したい」という参加者の声もあり、小さくも確実に「森は海の恋人」の精神がつながる瞬間を見ているようでした。

5日目 ①

【緑のふるさと協力隊の感想】

今回のプログラムの準備していくなかで、地域の方々や室根支所の方々がたくさん協力してくれました。

数日単位のプログラムを企画、運営するという大きな経験をすることができたことが本当に貴重なことだと思いました。
参加者にとってそれぞれの日常の生活がある中で、そこを一旦止めて室根町に来て、室根町の魅力を感じてもらい、好きになってもらえたということに喜びと感謝の気持ちを感じています。

8月中旬ごろからずっと内容を考えていて、ここ数カ月は「若葉」中心の生活をしているようでしたが、実際に参加者と共に過ごしながら、この3人のために考えていたんだと思うと、頑張ってきてよかったと思うことが出来ました。

また私自身が4月に室根町に着任したときも、色々な方々からのサポートがあったのだなと改めて実感し、今の環境や生活にも改めて感謝や責任感も感じました。

【地域の方の感想】

若い人が室根に来てくれてシンプルに嬉しい、感謝しているという感想が多く聞かれました。

【参加者の感想より】

・山桜が成長したころにまた室根町に行くと約束しました。また皆さんに会えるのをとても楽しみにしています。室根でいただいたものは、どれも感動するくらい美味しかったです。様々な生き方がある。人生に行き詰まったら思い出してみます。

・今回のプログラムで、室根町は私の大切な場所の一つになりました。少子高齢化対策や町を維持させるためには、定住人口を増やすことが一番だと思います。でも現実的に定住は難しくても、その町を想う人を増やしていくことは大切だと思います。

・地域コミュニティの中で4泊5日も過ごせたのは貴重な経験で、プログラムが終わることには人とのつながりも太くなり、また再訪したくなりました。受入に関わっていただいた皆様、ありがとうございました。

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参加してくれた皆さん、ご協力いただいた一関市役所をはじめ室根町の皆さま、ありがとうございました!

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