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単に気持ちいいからだけかも知れないけど…


木曜日、久しぶりにロミロミを受けてきた。

神話を中心にしたハワイの民族信仰の中でもとりわけ重要なものに「マナ」がある。
これは、万物に宿る生命力と言ったらいいだろうか。東洋思想の「気」にも例えられるかも知れない。マナは神々に繋がる力として考えられてきた。
各酋長はマナの力が強いとされ、それを受け継ぐ形で酋長は世襲されてきたようだ。マナは血族間で受け継がれるのが摂理だと言う。
ここでいかにも民族信仰らしいと感じるのは「マナに善悪の別は無い」と言う考え方だ。
マナを扱う者側に委ねられている。

絶対的な善への道の啓示は、やはり一神教宗教のような、ある意味『新興』宗教によって導入されたものだと感じる。

神話に、ペレとヒイアカの戦いの話がある。
ペレの妹のヒイアカが強大な力を繰り出して、ワガママで無慈悲のペレと対峙し、ペレを黙らせる結果を得る。この場合単純に言えばペレが悪でヒイアカが善として描かれる。
しかしヒイアカの力はマナの発露であり、そのマナはそもそもペレから受け継いでいるものなのだ。
そして現在でも、現地で一番人気の女神はペレに他ならない。
ペレはキラウエアの化身。噴火の破壊が新しい創造をもたらす事を人々が知っているからだ。
単純な善悪の所業では計り知れない力強さに惹かれるのだろう。

マナを扱い、神々と人間を取り持つ専門家をカフナと言った。医師や神官、呪術者などがいる。
ロミロミはこのカフナの中から生まれた施術で、今に伝わる。

ロミロミを受けていると、涙が出てくる事がある。これはいわゆる浄化と言うやつだろうか。
ポリネシア、とりわけハワイ神話をわたしが好むのは、案外ここに理由があるのかも知れない。


*ロミロミはヒーリングの要素が強く、それを持ち上げているような内容を含む。よってタグに迷う。


#エッセイ #mymyth   #ストーリア

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