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詩 繁栄の跡



キャラバンが見た夜空の回廊
ラクダの背が運んだ絹
人は動き道は動かず
今は打ち捨てられた都の
足跡を覆う草は痩せた装束

わずかに残る年老いた伝説は
時代に消えた北辰を指さす者
虚構を疑わずに
恐れるものを
ただ恐れていればよかった世界

キャラバンが見た夜空の回廊
北辰を指さす者
石のつぶてのひび割れに
その身を押し込んだたくさんの冒涜と
踏みつけられては足首を掴む
神々の切れ端

再びここで踊りだせば
情熱の吐息は四方の目に射抜かれるのか
ドゥタールをかき鳴らすその手に導かれ
白々とあけるはずだった夢が地下に潜るように

作られた神と作った戦
どちらの手も届かなかった廃墟の寝床が連なる道を

星は見下ろす


シルクロードを使って運ばれたのは「物」ばかりでは無く、思想や文化も同様でしょう。それは神の物語と神の物語が戦ったり融合したり、発展したり衰退したり。それを繰り返す運命を運んだ、文字通り「道」の必然を見せてくれるようにも感じます。

日曜作曲に出されたちびまゆさんの楽曲を聴きながらイメージが浮かびました。ちびまゆさんがイメージしたものは水なので違うのですが、多分その時わたしが考えていた世界観が反映したのだと思います。
こちらの楽曲、とてもロマンを感じました。


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