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白い花びらが白い理由は「泡」だから

「どうして白い花は白いの?」この問題に直面した時、一瞬私は考えてしまった。専門書のページをぺらぺら捲って大あくびする暇人の、その手を止めさせた内容にはユリの花の挿絵がある。

同じく「どうして葉っぱは緑なの?」の答えは知っている。緑色の色素と呼ばれるクロロフィル(葉緑素)が、緑色の光を吸収しない。吸収されずに反射される緑色の光が私たちの目に入って、初めて緑と感じる。そうだろう?

「葉っぱは緑色とは言い切れず、ただ私達には緑色に見えている。だから、葉っぱは緑色なのよ。」私はそう答えるだろうな。

じゃあ、白い花はどうして白いのか。葉っぱに含まれるクロロフィルと同じように、白を吸収しない色素が含まれているのだろうか。葉っぱの緑がそうなら、白色の花びらもそうだろう。

正解は「泡」だった。

白色の花びらには「フラボン」や「フラボノール」という色素が含まれているらしい。どちらも聞いたことは無いから、また調べないといけない。

この色素たちの色はというと、無色透明もしくは薄いクリーム色だそう。だから、この色素のみを含む植物の場合、無色透明か薄いクリーム色になるはずなのだ。しかし、そんな花びらが白色で見える訳は、花びらの中に空気の泡があるからだそうだ。

例えはメレンゲ。メレンゲを知らない人へ、メレンゲというものはお菓子作りに用いられる食材で、卵白に砂糖を入れて泡立てる出来る、白色のクリームだ。クリームと言ってもその正体は、卵白に含ませた空気で細かい泡である。

はじめ、卵白の色は若干黄色がかった透明だろう。それを泡立てたメレンゲというやつは白い。しかしこのメレンゲ、このまま放置しておくと次第にクリームから液状に変化していく。

ビールの水色は黄金色をしているが、勢いよく注いで出来る泡は白色だろう。しかし、その泡を潰してしまえば、泡は元の黄金色に戻る。つまり液体を泡立て空気を含ませると、泡は白く見えるということらしい。

証拠に、花びらを強く指で潰すと、その色素がにじみ出るという。赤や青の花びらならば、それぞれの色素がにじみ出よう。しかし白い花びらを指で潰すと、花びらは無色透明になるのだ。それは、泡が潰れたから。ということになる

「どうして白い花は白いの?」という問題には、「実際には白くはない。」とまず答えよう。「花びらの中にはいくつもの泡が込められていて、その泡が白く見せているのよ。」

こういう答えになるが私は、「どうして泡が白く見えるのか?」を知らなくてはいけない。調べなくては気が済まない。


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