midori

観る聴く読む の記録と感想。 忘れないうちに書き留めておく。

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最近の記事

軽い春

桜が満開になっているのをちゃんと眺めて綺麗だねと思ったり、桜が散って緑がだんだん増えていく風景を見て薫風に心地良さを感じたり、その心地良さの理由を自分の心理的なコンディションと合わせて分析してみたり、そういう機微な心の動きをきちんと捉えられるだけの余裕がある春を迎えられたのはいつぶりだろう? 何かが終わったり始まったり別れたり出会ったり、終わらせなければならないのにすでに始まっちゃったりまだ心残りがあるのに次の季節に移ろっていっちゃったり、いつもはっきりしなくてもどかしい春

    • 2023.11.22 YOWLL夕方を鳴く猫のこどもたち、そして

      本当にいい企画いいライブいいバンドしかいなかった。とても良い日だったし来て良かったし幸せな気持ちをちゃんとここに置いておきたい。あ〜でも語彙がぶっ飛んでしまうくらいに心がいっぱいになってる。。 絶賛生き迷っている。死ぬために生きてるんだけど、まあ今死んでもあんまり後悔しないかもな、っていうタイミング。(うまく伝わならいと思うんだけど、死にたいと思っているわけでは無い。超生きてたい。) なにかがひと段落して、さてこれからどうやって生きていこうかな、っていう岐路。とはいえ選択肢

      • ユレニワ 革命前夜、あるいはその続き(2023.09.28 ユレニワ定期公演エロス vol.24)

        ユレニワ 革命前夜、あるいはその続き (2023.09.28 ユレニワ定期公演エロス vol.24 ユレニワ解散前最後のライブを観て) ※自分だけしか分からなくても良いと思って書き綴った「感想」。レポートではないです。 呼び名がバラバラしていたり文章がとっ散らかっているけど、今の気持ちそのままを書き残しておきたい、と思ったので許して欲しい。 誰が読んでも特に得にはならない。ので、これ読むよりユレニワラストワンマンライブ「定期公演 エロスvol.24」のライブ映像を観た方が良

        • 2023.08.28 #ユレニワ_エロス 感想(書き途中で解散発表があった…)

          毎月ワンマン公演が観られるのはユレニワだけ!本当にそう思ってる。好きになって良かったし誇りに思う。 5月から単独公演に戻った定期公演エロス。毎月違った趣向を凝らしていて、定期なのは日程だけ。いつも違う、いつも新しい、いつも挑戦。その場に毎月立ち会えることが、それをわたしたちに見せてくれていることが、楽しい嬉しい。挑戦的なのに、とても愛を感じる。この定期公演エロスが毎月あること、来年の3月まで毎月ライブの予定があるということが、どれだけ支えになっていたか。来月から「無い」と分か

        軽い春

        • 2023.11.22 YOWLL夕方を鳴く猫のこどもたち、そして

        • ユレニワ 革命前夜、あるいはその続き(2023.09.28 ユレニワ定期公演エロス vol.24)

        • 2023.08.28 #ユレニワ_エロス 感想(書き途中で解散発表があった…)

          夏に至る(病)3

          どこにも行かない。外は暑いから。 降り注ぐ熱射から逃げるように引きこもる。 夏のクーラーは苦手。自然に逆らうようにゴーゴーと嫌な音を立てる空調機。この空調からなにか地球に良くないものが排出されて、熱空気も出して、そして地球環境に深刻な影響を及ぼして、そして…などと考えてしまう。肌に直接吹きかかる冷たい風に当たると、それだけで疲れてしまう。身体に嫌な感覚が残る疲労。 だから夏は窓を全開にして扇風機がパタパタと生温い風をかき混ぜる、そのくらいでちょうど良いのに。そのちょうどよさを

          夏に至る(病)3

          夏に至る(病)2

          夏は暑いほうがいい。湿った空気、生温い風、動かない太陽、じりじりと焼き付ける光線。顔中が汗で溶ける、じわりと背中に張り付く服。吹き出る汗の生理現象で、自分が生きた生物なのだということをやっと自覚する。 眩し過ぎて目を開けていられないほどの明るみに晒される、圧倒的「生かされている」感覚。あまりにも無力な生物、それなのに汗を出し体温を調節し、必死に「生」にしがみついている。晒されたくない、まっさらな光の下で、生きていていいものじゃない、早く、陰に、行かなければ、 光が強いほど

          夏に至る(病)2

          夏に至る(病)

          夏本番になる前に明るい季節は過ぎていってしまう。 気づいた時には夏が終わってる。夏が至る、夏至。 夜が明るいのではなく、夜が短くなる夏。 だからこそ夏の夜は刹那で一瞬で美しい。 もっとこれからが夏なのに 生き生きと深く息を吸い込んで極彩色の世界を走り回る夏、は、もう

          夏に至る(病)

          音に恋する

          音がかわいい、音が愛おしい。 4分半の間だけ、ずっと心が温かくなる。 ずっとこの音が鳴っていて欲しい。 ずっとこの音を聴き続けていたい。 音楽に対する「好き」には終着点が無くて、いくら好きでも、どんなに好きでも掴んだり抱きしめたり出来ない。どんなに好きでも、ただ好きでいることだけしか出来ない。 好きのやりどころがなくてずっと身体中を音が駆け巡って音酔いするまでぐるぐるしている。 ずっとぐるぐると回り続けている。

          音に恋する

          2022.01.08 #ユレニワ_エロス 新年公演

          2023.01.08 #ユレニワ_エロス 新年公演 「新年から、愛、強め」 最近、涙腺が弱い。もともとそんなに強い方ではなかったしこれまでもライブで泣くことはよくあることだった。でもそれは例えば、思い入れのある曲での涙や、バンド自身のあるいは自分の生活の境遇を思い巡らせた悲しさや苦しさ(の浄化)の涙が多かった気がする。 でもなんだか最近の涙腺の琴線はこれまでとは違う感じ。嬉しくて泣く。音楽が良すぎて泣く。良い演奏で感極まる。爆音に痺れて泣く。なんで涙が出るのか分からない

          2022.01.08 #ユレニワ_エロス 新年公演

          眠れない冬

          冬は基本的にずっと眠っていたい。夏が終わると活動欲が湧き出る部分がぱたっと閉じてしまうので、冬は精神的にも物理的にも動きたくないし動けない。出来るだけひとつのところに留まって、心ゆくまでぬくぬくと過ごしたい。半径3メートルの世界で十分。外はこわい。 それなのに夜は眠くない。こんなに暗くて長い夜をどうやって過ごせばいいのかと、半径3メートルの中でずっと考えている。気付くと体育座りで小さくなったまま3時間くらい経っている。何も進んでいない。ただ座っているだけだ。何も生み出さず、

          眠れない冬

          2022.11.25 ユレニワ武者修行ツアー7日目@寺田町Fireloop

          2022.11.25 ユレニワ武者修行ツアー7日目@寺田町Fireloop ユレニワ武者修行ツアー。関西・東海地方を無計画に10日間滞在するツアー。「何も決まってません、空き日のライブのオファーください!」形式。こんなお知らせが届いてから2ヶ月弱。 最初そのお知らせを見た時には突拍子もなさすぎてスマホの画面をまじまじと覗き込みながら笑ってしまった。狂ってるなぁ、真面目におかしい。 でもそれだけ、2月のワンマンツアー「LAND」への意気込みが伝わってくる。本気で手売りチケッ

          2022.11.25 ユレニワ武者修行ツアー7日目@寺田町Fireloop

          魅惑のコーヒーゼリー

          魅惑のコーヒーゼリー コーヒーとゼラチンを混ぜて冷やし固めた黒い宝石。嗜好品の極み。だって嗜好品のコーヒーと食感の愉しみのためのゼラチン、絶対に食べなくても生きていけるし生命や身体のために何も作用しない、もの。子供にとっては背伸びした大人デザート、大人にとっては子供心を忘れないギャップ映え。どこにも属しない、どこにも似合わないのに、何故かエキゾチックで蠱惑的で、古めかしいのにスタンダードにはなれなくて、孤高の輝き。瀟洒な、それでいて謎に満ちた澄ました貴婦人になれそうな気がす

          魅惑のコーヒーゼリー

          2022.09.19 VERANPARADEはエモ王子様だった(仮)

          やっぱりこういうのは突然来るものなのである。奇跡と必然と感動を通り越したエモが爆発して胸を刺して勝手に泣けてくるライブを目撃した。 実は当日のテンションとしてはそんな奇跡のライブを観るとは思っていなくて、予習もあまり出来ていない(私自身もともと予習があまり得意ではないし(だから東大行けない))、前日の疲れも少し残る中で、かなりフラットな気持ちでライブハウスに辿り着いた。 そんな状態だったのに、全編通して、この4バンドがあの日あの場所でそれぞれの想いを持ってライブを演った、

          2022.09.19 VERANPARADEはエモ王子様だった(仮)

          2022.09.08 #ユレニワ_エロス 渋谷にて

          とても良いライブだったので書き残しておくよ。ホームのライブ、月イチの「元気?」、健やか笑顔の爆音ライブ、音楽がとても好きだ、この気持ちで満たされた小さな渋谷の秘密基地。ユレニワ最高。 エロス入場SEの流れからの最初の「ジャーン」で一気にテンション上がるし、その後の1曲目に繋がる1音目が、ライブの1つのハイライト、緊張する。今日のライブの幕開けは、なんだろう。いつも分からないドキドキとわくわくで胸がいっぱいになってしまう。ユレニワのライブは「いつものルーティン」なんてない、ど

          2022.09.08 #ユレニワ_エロス 渋谷にて

          エサに群がる鳩だった

          土砂降りのち小雨のち土砂降りのち、曇り。その日、太陽はほぼ姿を見せなかった。山と湖のしんと冷えた空気。 フジロックもライジングサンも例年の「雨、寒い、泥」という悪天候ジンクスを覆すピーカン晴れの灼熱だったから少し油断していたのかもしれない。 もう今年のフェスは「雨降って寒い」なんてことは無いだろうと勝手に思ってしまったのだろう、軽装で来てしまった。山中湖に着いた途端にゴアテックスに身を包み雨にそぼ濡れて震えていた。着る物はもうない。これで夜まで過ごすしかないのか…と絶望に苛

          エサに群がる鳩だった

          夏の仕業

          夏になると生き生きとする。 夏になると見るもの全てが眩しく極彩色に感じる、心の動きが細やかに身体を駆け巡る。夏になるたびに躍動する心。全てを感受して、表現したくなる。 そうかと思えば、白昼夢に佇んで動けなくなったりもする。眩しすぎて目の前が真っ白になって急に音が消える一瞬の永遠、スローモーションに見える世界、それも心が動いている証拠だと思っている。 強い光があれば必ず影ができる。はっきりとしたコントラスト。じりじりと焼けつくような光に焼かれたいと恋焦がれながらも、陽炎のよう

          夏の仕業