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ジャーナリズムについて

昨夜は、古い友達と、3年ぶりくらいに酒を酌み交わしながら語りあった。
彼女は、若い頃はバリバリのカメラマンで、アーティストや市井の人々や静物やらを、とても素敵に撮っていたし、仕事一筋だった。

そんな彼女も母となり、自分のことより子どもや家庭のことを最優先して生きるようになり、カメラを持たなくなって久しい。
「別に写真なんてどうでも良くなっちゃったんだよね」

そんな彼女が、今ふつふつとやりたくなってきたことは、報道写真だという。
社会で起こっていることを撮って、どこにも加担しない立場で世間に発信していきたいそうだ。
そのために、いろいろインプット中だとか。

ふむふむ!それはすごくいいぞ!応援する!とやたら鼻息が荒くなり、酒も進んだ。

今日図書室で「この本て、4分類(自然科学分野)でいいのか?」と手に取った一冊は、『エイズの村に生まれて』(後藤健二著)。

「あの後藤さん!」と思ってドキっとした。わたしはまだ、あの痛ましいことに正面から向き合えず、「後藤さん」という名前すら口に出せない。動悸がする。

でも、思い切ってこの本を読んで、少し克服できた。(というか、今まで読んでなくてごめんなさい、です。)
後藤さんが全力で取り組んできたことの一端や、その人柄、志を知ることができた。

彼のようなジャーナリストが命をかけて取材することで、わたしたち大人も子どもたちも、世界中で起こっている想像を超える事象を知ることができる。
この本に書かれていることも、衝撃だった。
まずは知らないと考えないし、考えないと変わらないし。

これから少しずつ、彼の残した仕事を追っていこうと思う。

#書評 #児童書 #ジャーナリスト #読書