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あけみさんとの出会いと『予感』の話

こんにちは。助産師のいずみです。

宮城での生活は、前回(『思えばあれは産後うつだった話』)のような辛かった思い出もあるのですが出会った人には本当に恵まれていました。
ベビーマッサージの資格を一緒に取ったのりこさん。私のような他所から来た人が珍しい環境でしたが、優しく温かく受け入れてくれた病院の先生&助産師さんたち。東北の人って優しいなぁ、って心から思っていました☺️

助産師あけみさんとの出会い 

その壱

はじめに就職した病院で一緒に働いていた助産師さんでした。私の中での"助産師さん"のイメージ通りの助産師さんで、通勤や仕事に慣れていない私にも、昔からの知り合いみたいに優しく接してくれるところが好きでした。
色々と条件が合わずに、その職場は2ヶ月ほどで辞めてしまい、

迷惑かけちゃったな…

と思いながらも転職し、しばらくして私は長女を出産しました。
里帰り出産から戻ると、役所の新生児訪問がありました。ピンポーンが鳴り、ドアを開けると…そこにはあけみさんがいました。

その弐

「え?あれ?え?あけみさん、なんで、え??」と、まごまごしていた私の横を、あけみさんは、赤ちゃんを計測する器械?や書類の入ったバッグを肩から下げて、「どうしてた〜?」って言いながら家に入って来ました。

これはね〜、私のライフワークなの。仕事は辞めてもこれは辞めない。体が動く限り続けるわ。

あけみさんは、病院で働きながらも出張専門で開業している助産師さんで、町の委託を受けてうちに新生児訪問に来てくれたのでした。
毎日新生児と2人きりの生活で孤独を感じてた私には、テキパキと娘の計測をしたり話し相手になってくれたあけみさんが心強かったのなんのって。
その時の光景は、昨日のことのように思い出します。

さくらももこさん的『予感』

人生いろんなことが次々と起こるので、次々と忘れていく私ですが、思えば人生が変わるきっかけが起きた時のことは鮮明に覚えています。

例えば…

  • 父親の海外転勤を告げられた時のこと

  • 看護師目指してみようかな、と思った高校生のある日のこと

  • 助産師を一旦やめて服飾学校に行こう!と決めた時のこと(→この辺の話は機会があれば書きます。)

  • 娘の名前を決めた時…


そしていつもその瞬間が訪れる時、
さくらももこさんがエッセイマンガ家になろうと決めた時の話を思い出します。

「それを思いついた時、こんなにボロくて狭い風呂場に、夏の光がいっぱいさしこんで、風呂場全体がキラキラ輝き始めた。
私は…人生が変わるかもしれないという予感がした。」

第33回『予感』「漫画版ひとりずもう」下巻p126-127   


まさに、私の記憶の中の、
人生が変わる予感がする瞬間
は、これです。
あけみさんがうちに来てくれて、これが私のライフワークなの、と話してくれた時、

私もこんなふうに働きたい…!

私の助産師人生の行く先にこの姿がある気がしました。
あけみさんは私を覚えていないかもしれませんが、私の記憶には鮮明に残っています。。

長くなってしまいました。
最後まで読んでいただきありがとうございます🫶

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