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北朝鮮の発射したミサイルって結局どうなのよ?

昨日の朝、北朝鮮から発射されたミサイルの情報について結局どうなのよ?ってことでまとめてみました!(8/30日 10時現在)

◎今回の発射に関する基本情報

2017年8月29日午前5時58分ごろ北朝鮮西岸で平壌近郊の順安(スナン)地区から1発のミサイルが発射されました。
このミサイルは3つに分離し、およそ10分間上空を飛行した後午前6時7分ごろに北海道から太平洋へ通過し襟裳岬東方1180キロ海上に落下しました。
最大高度は約550キロ、飛行距離は約2700キロで中距離弾道ミサイルの「火星12」とみられています。
日本では、全国瞬時警報システム(Jアラート)を通じて「国民保護に関する情報」が発表され、国民保護サイレンが北海道・東北をはじめとする広い地域で鳴り響きました。
ミサイル発射により一部公共交通機関の運転見合わせや、テレビは一時中断しミサイル警戒を示す画面に切り替わりました。
順安(スナン)からの発射は初めてで、ミサイルの日本上空通過に関して北朝鮮による事前通達は19年ぶりにありませんでした。
北朝鮮のミサイルが日本列島を飛び越したのは、南西諸島を除けば2009年4月に人工衛星打ち上げと称して長距離弾道ミサイル「テポドン2号」改良型を発射して以来で、日本上空を通過したのは、2016年2月に「衛星の運搬用」と称する長距離弾道ミサイル「光明星(グァンミョンソン)」以来となります。

◎各国の対応〜日本、韓国、アメリカを例として〜

安倍晋三内閣総理大臣は「わが国を飛び越えるミサイル発射という暴挙は、これまでにない深刻かつ重大な脅威だ」と非難し、北朝鮮への圧力を強化すると表明しました。
また、菅官房長官は首相から、北朝鮮の動向を含め引き続き情報の収集・分析に全力を挙げ、国民に迅速な情報提供を行うことなどの指示があったことと、北朝鮮に対しては北京の大使館を通じ、厳重に抗議したことを会見で明らかにしています。

北朝鮮は8月9日、米軍基地が位置するグアムに対しての「包囲射撃」検討を公言したばかりでした。そのため、韓国では今回の弾道ミサイル発射は米韓合同演習への反感と射距離を誇示することによって、実際にグアム攻撃も可能であるとのことを見せしめようとしたのではないかとの観測も出ています。

韓国大統領府は北朝鮮の弾道ミサイル発射に対応し、8月29日午前7時国家安全保障会議(NSC)常任委員会を緊急召集した。なお、合同参謀本部は「我が軍は北朝鮮軍の追加挑発に備え、監視及び警戒を強化した上で関連動向を追跡し、万全を期している」と強調しています。
また南北対話に積極的な韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は29日、断固とした対抗措置を取る姿勢を示す一方、引き続き対話の重要性を強調しました。

一方アメリカのトランプ大統領は29日、北朝鮮によるミサイルの発射を強く非難したうえで、「全ての選択肢はテーブルの上にある」とする声明を発表しました。このなかで「金正恩(キム・ジョンウン)体制は近隣国や国際社会の最低限の規範に侮蔑を示してきた」と非難したうえで、「地域を脅かし不安定化させる行動は孤立を深めるだけだ」と指摘しました。さらに、「全ての選択肢はテーブルの上にある」と改めて強い姿勢を示しましたが、現在のところ具体的な方針や手段についての発信はありません。

ティラーソン国務長官が8月22日の発言で3週間ミサイルを発射していなかった北朝鮮を評価しておりまだ見守る姿勢を表していたので、ここ数日で立て続けのミサイル発射は裏切られた形といえます。

◎ミサイル発射にどう対応すべきなの?

Jアラートは発射から探知までは約3分、伝達に約1分~1分30秒かかります。
だから、日本到達までの回避行動を取れる時間は約2分~3分だといえます。
その約2分~3分の間にすべき弾道ミサイル落下時の避難方法について最後に簡潔にまとめました。

①屋外にいる場合
できるだけ頑丈な建物か地下街に逃げる
②建物がない場合
建物に身を隠すか、地面にふせて頭を守る
③屋内にいる場合
窓から離れるか窓のない部屋に移動する

ミサイルには化学物質が仕込まれていることが考えられます。
屋外にいて近くにミサイルが落ちた場合は口と鼻をハンカチで覆いただちに離れて避難するか、屋内にいる場合は換気を止めて室内を密閉するようにしましょう。
詳しくは内閣府の国民保護ポータルサイトを確認してみてください。
万が一のために知っておくことが自分の身を守ることに繋がります。
サイレンの音や避難方法についてわかりやすく説明されているのでぜひ一度見ておくことをお勧めします。

《参考》
The New York Times
連合ニュース
共同通信
朝日新聞
産経新聞
国民保護ポータルサイト

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