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暗闇の世界へ

友人から声かけしてもらって、
4人で「ダイアローグ・イン・ザ・ダーク」神宮外苑にて、
完全に光を遮断した暗闇の世界を体験。

目を開けても光が見えない世界。

プログラムが始まるまで、
怖いのではないかと不安もあったけれど、
不安はすぐになくなり、
結果的には貴重な体験ができていい時間だった。


目で見ようとしなければ、ほかの感覚が動き出す

アシストしてくださる視覚障害者の方から説明をきいたあと、
白杖を持って暗闇の中に。

最初は不安だったが、
安心安全の場ということもあり、
声をかけあいながら、
手で回りを触りながら、
足の裏、耳、鼻、肌の感覚をフル動員して、
今の状況を味わった。

まるで足の裏に目があるように。
全身を耳にして、清らかな水のせせらぎを聴く。
触れるものすべてが新鮮な情報となり
体のうちに眠る五感がいきいきと巡りはじめる。

ダイアローグ・イン・ザ・ダーク パンフレットより

目を使わないことで
ほかの身体の感覚がいきいきと動きだした感覚だった。

仲間の存在を感じることの安心感

暗闇でちょっと休憩して、飲み物を飲んだ。

他の仲間はビール、私は麦茶。

ビールのグラスはガラス製だったが、
麦茶が入った入れ物はとっても冷たいが軽い。
私の頭の中では透明なプラスチックの容器が浮かんでいたが、
実際は、想像とは違うもので、自分の固定観念に気づかされた。

人には、それぞれこれまでの経験などから持つそれぞれの観念があって、
ときに認識にズレが生じることがある。
それを解決するひとつが、丁寧な対話なのだろうと思った。

暗闇で、場所の全体像だったり、距離感はつかめないけれど、
仲間の存在を感じることで、そして、
アシストしてくれる人がいることで
白杖や手足を使いながら前にすすめる自分がいた。

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暗闇では、普段以上に話し声に意識を傾けていた。

視覚に障害のある同僚は、
ご主人も視覚障害者で、2人の子どもがいる。
子どもが小さかった頃は、
泣き声、触った感じなどから具合が悪くないかどうか観察していた、
私たちは視覚に頼りすぎているといった話などきいていた。

普段どれだけ視覚に頼っているかを体感できる貴重な機会になった。



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