Naked Desire〜姫君たちの野望

第6回 モノローグ-6

「そうね、そのほうがいいわね。置きっぱなしにしておいて、誰かに毒でも入れられたら大変だし」
実際この10年間、信頼していた部下や側近に、毒を盛られて命を落としたり、一命を取り留めても重篤な後遺症が残ったという話は、国内の至る所で流れた。
情勢が落ち着いたとはいえ、復古派の残党が一掃されたとは言い切れない現在、彼らの思想の信奉者が、素知らぬ顔で有力者に毒を盛らない可能性は残っている。
「そうだな。じゃあ、寝室に入れよう。一戦交えたあとで、また飲もうか」
夫もその可能性があると思ったのだろう。彼は私の提案に同意した。
「そうね。じゃあ、私がワゴンを動かすよ」
と私は言うと、コニャックが置かれたワゴンを、寝室に入れた。
情熱的な交わりの後で、口に入れるお酒はどんな味だろう。
それを想像するだけで、私は体中が火照ってくるのを感じた。
寝室に入るなり、私たちは熱烈なキスを交わした。
夫は勢いよく、私をベッドに押し倒すと、私が纏っていたバスタオルを、乱暴に外した。
彼は自分でガウンを脱ぐと、そのまま私の身体にのしかかる。
一目見ると、女性のような優美で細い夫の指が、私の二つの果実を、力強く揉みしだく。「アッ!アッ!アッ!アッ!アッ!」
夫が私の身体を愛撫するたびに、私は頭を激しく左右に振る。
夫の指の動きに合わせ、私も彼の背中をさすり、髪の毛を触る。
夫の繊細な指の動きに、あたしの快楽は徐々に高まる。
「きれいだよ。そして、君の肌は、とても柔らかい。僕はどうにかなりそうだ……」
彼は繊細な手のひらで、私の乳房をゆっくりと揉みしだき、左右に押しつける。
やがて夫の顔は、私のお腹に、そして秘部に達した。
「ネエ……きて……」
だが夫は、すぐに私の中に入ろうとせず、さらに私の身体をまさぐる。
柔らかな私の足首に、夫は執拗にキスの雨を降らせると、今度は私の中に、自分の指を入れてきた。
軽く、強く。
浅く、深く、より深く。
彼は私の中で、気が済むまで指を動かし続けた。
「イヤ……イヤン……」
夫の指の動きに合わせて、私は身をよがらせるが、それでも夫はやめてくれない。
夫は気が済むまで私の中で指を動かすと、両腕であたしの足を上げた。
先端で、ちょんちょんとあたしの秘部を何度もつつく。
「陛下、私はベッドの中でも忠誠を尽くしますよ」
野卑な笑みを浮かべるのは、この場には相応しくないように思えるのだが、いまここでそれを言うのは野暮というものだろう。
(そこまで言うのなら、そなたの言う『忠誠』とやら、しかと見せてもらうぞ)
という気持ちをこめて、私は夫を見据える。
夫も、私の表情から、私の気持ちを察したのだろう。首を縦に1回振ると、勢いよく私の中に突撃した。
逞しくなった先端部を、ゆっくりと私の中に入れては退き、という行為を数回繰り返し、勢いよく根元まで、私を貫く。
「グーッ ウウ────ッ!!!」
あたしの声から、卑猥なうめき声が漏れる。
その声を合図に、夫は硬く、大きく、そして太くなっていた男性自身を、私の身体の一番深いところにグイグイと、思い切り押し込む。
上下のピストン運動を軸に、夫は私の表情を見つつ、自分の腰を左右に回転させ、さらに斜め方向への突撃を繰り返す。
「ア──ッ!!! ア──ッ!!! ア──ッ!!! ア──ッ!!!」
「ウ──ッ!!! ウ──ッ!!! ウ──ッ!!! ウ──ッ!!!」
2人の激しい息づかいが、寝室の中に響き渡る。
夫はこれでもか、これでもかとばかりに、私の一番深いところを抉る。
彼が上で動くたびに、私は身をくねらせ、背中にしがみつき、頭を激しく振る。
「アアッ……イ……イヤァ……ヤ……ヤメテェ……」
喘ぎながらも、私は夫に懇願する。
だが、彼は私のお願いを聞いてくれなかった。
夫は自分のイチモツを、素早く抜いた。
私の足首を掴むと、今度は屈曲位の格好で、静かに私の中に入る。
中に入った夫は、先ほど以上に私の身体の芯をかき回す。
右に、左に、速く、遅く。穏やかに、そして激しく。
「ウウッ!! ウウッ!! ウウッ!! ウウッ!!」
普通の人にとってこの行為は「欲望を満たし」「愛情を確かめる」ものだが、私たちの場合は「子孫を作る」目的が加わる。
彼は最後の強烈な一突きを、私の中にお見舞いする。
私は目を大きく見開き、身体をエビ反りした。
「あ、あ、あぁぁぁぁぁぁ─────────────────────!!!!!!!!」
と、私が絶叫するのと同時に、火山のように熱い彼の情熱が、私の中に注ぎ込まれると同時に、私の意識は次第に遠のく……。

さて皆さま。
次からは、私たちが過ごした10年間の出来事を話します。


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