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インターン生「ほみちゃん」になっての気づき@machimin

9月議会(しかも決算審査委員)終了後、マチ(某所)にダイブすると言っていた件は、こちらの「体験プラン」でのインターンでした。
machiminといえば、「もしわたしが「株式会社流山市」の人事部長だったら」の著者の会社(株)WaCreation が運営している観光案内所&コミュニティスペース「machimin」ですが、世代や地域を超えて、多様な方が集まって、いつも何かが生まている縁側(リビングラボ)のように捉えております。machiminという縁側はその時々で表情を変え、多様なコミュニティと共創が生まれる場です。一体何が起こっているのか、何故出来るのかを知りたく、なんと4日間びっちりインターン生になることにしました。

インターン生!「ほみちゃん」の誕生

しかしながら、私が「machiminでインターンしまーす!!」とすればmachiminで陳情対応が始まりそうです。せっかくmachiminでインターンするなら、議員という鎧(よろい)を着ずに見える世界を体感したいと思いました。よって(近藤議員ではなく)スタッフ「ほみちゃん」になることに。

 とはいえ、議員の仕事も重要です。そこで現在、渡辺じんじ議員らと活動している「流山本町・TX沿線 高める・つながるプロジェクト」の、活動報告と更なる意見聴収(オープンハウス)多様なコミュニティと共創が生まれるmachiminで開催したいと思いました(11/11(金)~11/13(日)10:30~15:30。11/12(土)はBarタイムもあります)。
開催にあたっては、machiminのポリシーを身体で覚える必要がありますw。

何かをしたい、それは何?パートナーとして適切か?入口から考えさせる「厳しさ」のデザイン



machiminの場は、性別や年代を問わず「何か自分でやってみたい」と思う個性的な方を引き寄せる力があります。観光案内所&コミュニティスペースとうたっていますが「相談したい、訪問してもいいか?」とメッセージを送ると「目的を詳細に聞かれ、場合によっては、本を読んでから来た方がいい」と厳しい回答が返ってきたりもします。

「何かを自分で出来る」ということは、自分が好きなこと、出来ることが整理されており、それが社会のニーズにマッチすることでしか実現しません。なので、その整理がされているかは、とても重要な事です。特に民間はターゲットを絞りながら、自分の哲学を際立たせることが求められます。最初のメッセージが厳しいのは、自分のやりたいこと、出来ること、それを成長させるパートナーとしてmachiminが適切なのか(それは本を読んで判断して欲しい)という無駄な時間を取らせないデザインにしているのかもしれません。

立ち上げ当初は「とにかくなんでもいい。真摯にやる中でやりたいが見つかる、できるがわかる」をモットーに相談を受けていたように思いますが、試行錯誤する中、無駄を省いた結果なのだと推測します。無駄から生まれるものもある。でも時間の限界はあるし、そもそもボランティアでやれる範囲ではないですし。

ちなみに行政サービスだと「すべからく」を受け入れなければならない雰囲気を出さざるを得ず、「厳しさ」のデザインが非常に難しい(むしろ貴重かも)。

machiminは、自分のやりたいに向き合い、貨幣価値の概念すら壊すアートの場

代表からのフィードバック

 面談をクリアしてmachiminと一緒に何かをしようと決まると、相当な頻度で代表から問いかけ&フィードバックを受けます。何をしたいのか、machiminとはどんな関わりが出来るのかのすり合わせの連続、まさに100本ノック。
 とっておきの本を売りたいというポップアップ店舗をmachiminで開催している、店舗を持たない本屋さん(A氏)とは「本を陳列するだけだと売れない、どうする??」というテーマで話をされていました。
machiminは流鉄駅の横に位置しているのですが、待ちの姿勢だと人が来ない(つまり物は売れない)。都内から交通費を払って通われているA氏と継続的なお付き合いをしていくために、どうしたらよいか。
代表からは「せっかく本を売るのであれば、新しい仕組みを導入しては?」という提案がありました。自分に投資する習慣がない人は、1600円ものお金を本に払うのに抵抗ある、だから、自分以外の誰かのために+αでお金を払うような仕組みを導入するのはどうか、とのこと。お金だけの寄付は味気ないから、お金を循環させる仕組みを工夫したい、逆に1600円の本に8000円払う人がいてよい!などのアイディアが話されていました。
これまでの貨幣価値の概念を壊し、向き合う機会になっています。

縁側に多様な場が展開。場はハードじゃない、人とのデザインで創るんだ。

何をmachiminでやりたいのか、やる意味はあるのか、どんな風に実践するのか、代表は100の選択肢を言語化して提示する印象です。それは絶望も可能性も同時に見せるので、この100本ノックを受けた方は、おそらく頭がいっぱいになります。でもそうやって、デザインするとどうなるか。あのスペースにこれだけの状況が展開されるのです。

この状況分かりますか?

machiminのとある風景

種あかしをします。

machiminのとある風景(場の状況)

本屋:とある人生の転機に自分を支えてくれた本を紹介する、店舗を持たない本屋さん(A氏)

コーヒー:パートナーの転勤が多いため、自分のコミュニティをつくりたく、場所によらないコーヒー屋を開催されている女性(B氏)がつくるポップアップ店舗、と、それを楽しむ男性(C氏)(C氏はワークショップに誘っても断り、コーヒーをひたすら楽しみ、たたずんでおられました)
もしバナ:みんなで自分の生に向き合うワークショップを行う訪問看護師(D氏)
キャリア相談(&お祭り準備):最近転入してきたが、街とつながりが感じられない、所属している企業でやりがいを感じられない、自分がそこにいる感覚を持ちたいという女性(E氏)に対し、代表による問いが展開されていました。代表とF氏は数日後のお祭りに向けた商品製造に同時並行で従事!

流山には、子育て支援や、ボランティアが展開している沢山の場が存在します。しかしその場に「つながらない」と感じるのは、その場の性質と自分が所属する必然性、つまり、自分が切実に求めているものがそこにあるのか、あるいは、自分の場に対する貢献感を感じられないと、人はつながりを感じないのだと推測しています。

公園相談:公園で何が出来るのか、公園の利活用について試行錯誤されてきたmachiminのスタッフ(G氏)が、市民の公園利用に対する相談に。市役所の出張窓口のような機能です。

市が行ってもいい機能を報酬もないのになぜ実施しているのか??machiminは結んでいる「こちら」もあるかと思いますが、頭が下がります。

行政は住民の幸せに貢献するために、様々な事業を実施します。しかし税金を拠出する以上、目的や対象に忠実でなければなりません。施設がある場合は、それと紐づいていなければならない場合が殆どです。しかしmachiminでは限られたスペースで、5つの公益的な事業が同時に展開されていました。

●コーヒーと本屋
(行政的には)
創業支援としての実践場
●もしバナ
(行政的には)
包括支援センターでの事業
●公園相談
(行政的には)
みどりの課の窓口相談
●キャリア相談
(行政的には)
(つながりの相談なので)ナシ

5つの事業はJazzセッションのように

びっくりするのは、それぞれの事業への参加者や主体者が、他の事業に関わったり参加したりすることです。それはさながらJazzセッションのよう。ここでは割愛しますが、それが出来るのは、5つの事業の組み合わせが、デザインされているからだと思います。

しかし5事業は時限的です。

なぜなら、別の日のmachiminは全く違う顔を見せるからです。私が関わった4日間のうちに遭遇したた一例をご紹介します(実はこれも一部!紹介しきれない(笑))。

その①:日本酒の唎酒師(H氏)による試飲&流山のお酒を考える会(ポップアップ本屋のA氏が参加)

唎酒師につられてやってきた人(渡辺じんじ議員)

その②:毎週土曜日、自らの意思でスタッフをやりたいと参画している流鉄好きな小学生との振り返り

その③:ねんど作家のワークショップ(ポップアップ店舗)として

その④:流鉄好きな子ども達が流鉄とふれあう(自分らしく過ごす場として)

その⑤:みりんアクセサリーや流鉄をモチーフにした作品を作って頂いているハンドメイド作家さんの店舗(machiminジャック企画)

これらを見ていると、場はハードで決まるのではない、人とその関わりのデザインで決まる、と痛感させられます。それは、その時々に応じて必要な機能と、住民の息づかいを読み、やりたい場×必要な機能のデザインをするからこそ実現するのだと思います。この柔軟性は民間だからこそと言われそうですが、行政が学ぶべきエッセンスがぎゅっと詰まっています
これら一連のことを内側から観察できるインターン生としての経験は大変有意義でした。

(おまけ)ほみちゃんインターン生も場づくりに

私はインターン生として参画したので、内省100本ノックではなく、日々の運営手伝い⇒レポートがメインの活動になりました。代表には、様々な疑問についても丁寧に教えて頂きました。

ほみちゃんの痛いパブリックピアノ

しかしインターン2日目「ほみちゃん、今日はパブリックピアノの解禁日」という代表の言葉には応えざるを得ませんでした。
とはいえ、しばらくぶりのピアノ。
「猫ふんじゃったしか弾けませんが・・」というと、「むしろ、その方が良い」とのこと。意味が分かりませんでしたが、やってみるのが私(笑)。

経過を写真でご覧ください。

猫ふんじゃった・・・を弾いてみるが(かなり戸惑ってます)
が、早々と何やってるの??と声を掛けられます
あまり上手じゃないので、誰か弾いてくれる人いないの?と言われる始末(次から次へと、声をかけられます)
両親を連れてこられた女性と話をすると意気投合

弾けないピアノに心折れたため、ひと休憩に本屋に立ち寄ると、ご両親を連れた女性と、ケア関連の本を通じて会話が盛り上がりました。なんでも引きこもりがちなご両親をmachiminに連れてきたかったこと。そこで私もご両親に話かけると「実は私の娘、ピアノの先生なのよ^^」という情報が!ご両親は、私が稚拙なピアノを弾いていたのを聞いていたのでした。お恥ずかしい(笑)

なんと、その女性はピアノの先生!弾いて頂くと、かなりの盛り上がり!

「是非弾いてほしい、助けて欲しい」と娘さんにお願いすると、快く演奏して下さりました。懐かしの曲が流れ、盛り上がる。ご両親も大変嬉しそう。通りすがりのシニアが足を止めては、懐かしの曲を口ずさんでおりました。あっという間に道路がコンサート会場のようになりました。

私は日々、議員として、陳情や訴えを受けます。問題が悪化していたり、ハイリスクな状況に陥っている場合もありますから、しっかりとした対応をお願いされます。私が陳情者にお願いすることもないし、ましてや「猫ふんじゃった」を弾くことなんてありません。
日常の延長線上で楽しみながら、笑いが生まれる場づくりに関われたのは貴重な経験となりました。それは議員という鎧(よろい)を脱ぎ、猫ふんじゃったしか弾けない、関われる余白があったからだと思います。代表が「それでいい」と言われた理由を実感することが出来ました。

お父さんの幸せ

娘の勧めでイヤイヤmachiminについてきた、現役時代はバリキャリだったお父さん。本が大好きというので、ポップアップ本屋で陳列されている生(ケア)をテーマとする本を勧めた際に言われたことが頭に残っています。

ケアの話は、今まさに自分に起こっていることだから(現実を見てしまうため)読みたくない。自分は現役時代、仕事を第一線でやってやり切った。でもだからビジネス書は読み飽きた。出来れば、この人生を選択しなかったらどうなったんだろう??という他の人の人生が垣間見れる本と出会いたい。

経済成長を支えたお父さんの生の声。これまでは決して拾えなかった声です。「幸せに生きる」ありようは、その時に、その人に向き合うことで垣間見ることが出来るのだと思います。

11月11日~13日、私達がmachiminをジャックします。

代表からアドバイスを頂き、machiminでこんな活動をします。ぜひお立ち寄りください。

私は渡辺じんじ議員と活動してきた流山本町のまちづくりの方向性を、市民との対話を通じて、磨き上げたいと思ってきました。市民の政治参加をもっと楽しく日常のものだと知って欲しい、それこそが民主主義!であることを実感して欲しいと思っています。machiminでのインターン経験を通じて、議員の鎧を脱ぎ、市民と近い目線を体感したからこそ、いい取り組みになるはず!と楽しみにしています^^。

~本町×TX沿線つながる・高めるプロジェクトとは?~
よりよい流山本町の町づくりが実現できるよう流山本町×TX沿線の市民と議員がタッグを組んで行う提案活動。流山市は35k㎡とコンパクトな市域に多様な文化と景観のすみわけが実現しています。流山本町は、水運の要衝として栄え、歴史文化的資源と町並みが江戸川の緑と調和した区域ですが、市はこれを観光資源として活かし、よりよい町づくりをしようとしています。今回はmachiminで、活動報告と、更なるご意見を伺いたいと思っています。

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