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夜の博物館で楽しむ中尊寺展・本阿弥光悦展

東京国立博物館で開催中の中尊寺展へ。

週末日中は大変な混雑なので、金・土限定の夜間開館を利用しました。

年末、現地で訪れた金色堂の荘厳さにも胸をうたれましたが、博物館の展示では、ご本尊を初めとする国宝の仏像11体を目の前で、360°拝観することができます。

中でも阿弥陀三尊像のおだやかなお顔はただただ美しく、口を開けて見とれました。
また推しの仏さまが増えてしまった…
20代の頃は、仏像を見て心が動くことなどなかったのに、今はなぜこんな恋するみたいな、泣きたい気持ちになってしまうのでしょう。
人の心の変化はふしぎです。

金堂内部の様子を再現した、8KCGの映像はすごい迫力で、実際に堂内へ入っていくような没入感を体験できます。
歴史と最新技術の邂逅。

ぽーっと放心状態で会場を出ると、そこは魅惑のお土産売り場。
今日の感動を記憶に留めたいと願う人びとの心をわしづかみにする、オリジナルグッズの数々が目に飛び込んできます。

「持国天に踏みつけられている邪鬼のぬいぐるみ…ほしい!」と湧き上がってくる煩悩と格闘しつつ、アクリルスタンドと絵葉書を買いました。

続いて平成館で開催されている「本阿弥光悦の大宇宙」展へ。

光悦というひとのこと、ほとんど何も知らずに出かけたのですが、刀剣、蒔絵、書、茶碗と次々展開される独自の美意識、マルチクリエイターぶりに圧倒されました。
天才の脳内をさまよい歩くような、濃密な体験。
これは確かに「宇宙」だと思いました。

夜の博物館、昼間とは少し違う雰囲気で、気持ちがしんと静かになりました。

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