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楽しさ2倍、大変さ1.5倍。年子育児5年経った今、思うこと。

出産したばかりの友人や、ひとりっ子ママたちから聞かれることが多い「年子育児事情」。年子というよりも、ふたりの子育てや生活がどんな感じなのかを知りたい、ふたりめのタイミングはいつがいいのか、どの程度大変なのか、特に、キャリア志向のママほどキャリアへの影響も含めて悩んでいる感じがあります。私もあの激痛の出産を経験した直後には、ふたりめなんて無理と思っていたし、仕事を続けたいと思っていたので、ふたりめはあまり真剣に考えていませんでした。でも、心のどこかで迷っていて、ずっと引っかかっていました。その後、復帰してすぐに、ふたりめを考えるなら早いに越したことはないと思い始めたんです。今しかないと思っていたら、ふたりめを授かることができました。

40歳直前に娘を出産して、年子育児が始まりました。今年、息子がいよいよ小学生(娘は年長)になります。走馬灯のように駆け抜けた6年間。気づいたら、思い出せることが少なくなってきています。不意にSNSの思い出でポッと出てくる写真を見て、こんなことをしてたんだ、と懐かしく記憶が蘇り、当時SNSに投稿しておいてよかったと思うことが多いんです。一方で、言葉でも残しておけばよかった、と後悔するようになりました。

これから、ふたりの子育てについて振り返ろうと思っています。ふたりめを迷っているママたちのお役に立てるかわかりませんが、ふたりの子育てで良かったと思うことを綴ります。

楽しさ2倍。大変さは1.5倍。

Facebookででふたりめの産休の報告を入れたら、ある方からコメントされた言葉です。「子どもがふたりになると、楽しさは2倍になるけど、大変さは2倍ではなくて1.5倍だよ」と。当時はよくわかっていませんでしたが、振り返ると、心から納得できる言葉。きっと、3人め、4人めとなると、楽しさは倍増していきますが、大変さは倍増しない。子どもたちが戦力になってくれるんだと思います。我が家は年子なので、ふたりが友だちのように、同士のように育っています。時々ケンカもしますが、保育園から帰れば、保育園の延長のようにふたりで楽しく過ごし、わりと早い時期から手が離れる時間を持つことができました。先日、小学1年生の双子と4ヶ月の男の子ママが「双子の姉妹が、弟のことをリアル”メルちゃん”のように可愛がっているので助かるんですよ」と話していました。テレビで観ていた大家族スペシャルのように、兄弟姉妹が助けてくれる。すべてを親がすることはないんだということを、日々の生活で実感しています。

そして、人数が増えれば増えるほど、色んな世界が広がります。私は姉妹で育ったので、男の子のおもちゃや遊びをあまり知りませんでした。息子は、アンパンマン、トーマス、トミカ、プラレール、シンカリオン、恐竜、ジスターを経て、今はSwitch、アニメ三昧。毎年4月にはコナンくんの映画を家族で観にいくことが定例化し、去年のワンピースの映画は5回観にいきました。娘は一時期プリンセスにハマったので、ディズニープリンセスの絵本をたくさん読みました。白雪姫ってこんなお話だったのね、なんて思ったり、今では、推しの子を観て一緒に歌ったり、新しい扉をたくさん開けてくれています。

当たり前ですが、ふたりの得意なことや、性格も全然違います。息子は、レゴの説明書を読みながら組み立てたり、地図を読んだり、迷路や、空手、そしてゲームなど、ある程度の型があるものに沿って作ることが得意です。一方、娘は、何もないところから自分で作ることが好きで、絵を描いたり、紙粘土で工作をしたり、自分の世界を創造しながらおままごとをしています。数年後、ふたりがどうなっているのか、このnoteを振り返るときが、今の私の楽しみです。

抜け道ができた

負けず嫌いで、感情的で、謝ることが苦手な私の性格を考えると、ふたりの子どもに恵まれたことはとても良かったと思っています。もしひとりっ子だったら、その子への執着が強くなり、子どもも私も息苦しさを感じたんじゃないかと容易に想像できます。子どもがふたりいることで、私の意識が分散されますし、どちらかの子どもを叱った時には、もう一人が緩衝材になって抜け道ができました。先日も、娘を叱った後で、息子がおちゃらけながら二人の間を行ったり来たりするんです。私は、もう少し娘に反省してもらいたいからそっとして欲しいと思いましたが、そのうちどうでもよくなってきて、普段通りに戻っていく。毎日、担当が持ち回りで繰り広げられますが、1日の最後に全員が穏やかに眠りにつけるのは、ふたりのおかげだと思っています。


事情はさまざまあることを承知で、この話をする時にはいつも、ふたりめを悩んでいるのなら、考えるのは早めの方がいいんじゃないかと思っています。経験値でいうとまだ5年ですが、なぜ早い方がいいのか、この5年で感じた理由をまとめてみます。

年子(歳が近い)の場合、乳児期のバタバタが一気に終わっていく

正直、乳児期についてはあまり多くを思い出せません。自分の時間が取れなかったことはもちろん、年子でふたりとも危なっかしいので、常に家にいても緊張している状況でした。ただ、授乳や、離乳食、オムツ替え、寝かしつけなど、ひとりめを終えて忘れる間もなく次に応用できたのは助かりました。

ふたりめの育休中も半年を過ぎると、ボランティアで仕事のお手伝いをしたり、TOEICの勉強をしたり、趣味のスクールに娘と一緒に出かけたりと、ひとりめの時とは比にならないほどに活動の幅が広がりました。慣れていた分、子育て自体もリラックスして楽しめたと思います。

娘が1歳になるぐらいから、子どもたちだけで遊び始めました。ふたりでおままごとをしている間に家事を済ませたりすることもよくありました。親の気配さえすれば、一緒に遊んでいなくてもいいんです。声が届く範囲にいればいい。時々覗いて、声かけをするだけで、ふたりで楽しそうに遊んでいました。周りのひとりっ子の子育てを見ていると、3歳〜4歳ぐらいまでは親がべったり遊んであげないといけないように感じています。その点、まだ小さいうちに短い時間でもふたりで遊んでくれたことは、本当にありがたかったです。

とはいえ、息子が4歳ぐらいまでは、保育園のお迎えまでにある程度の夕食の準備を終えておかないと回らない状況でした。ふたりともテレビを見ていても集中できる時間が短くて、すぐにキッチンに遊びにきたりします。この頃は、18時-22時までの時間がとにかく忙しかった。それが最近では、保育園から帰ってくると、YOUTUBEを一緒に観ながらふたりで会話をしてのんびり過ごしています。その間に夕食の準備もその他の家事もできるようになり、時間に余裕が出てきました。息子が5歳、娘が4歳ぐらいからグググっと楽になったように思います。

習い事、保育園・学校行事、お弁当をまとめられる

スイミングなどの習い事は、学年やレベル別になっています。年子だと、あまり差がつかないので、時間帯をまとめられるのは助かるなと思うことの一つです。また、保育園は6年、小学校も6年あるうちの5年間は重なることで、行事はほぼ同時にこなすことができます。そして、これからは学童のお弁当などもあります。準備がダブルになることの大変さはあるかもしれませんが、短期間に集中して終えられることを考えると、なんとか頑張れる気がします。

キャリアのブランクが一度で済む

所属している会社の違いや、どれだけキャリアに重きを置くかの価値観にもよるところではありますが、育児休暇をしっかり取得してから復帰を目指そうと思う人には、ブランクを細切れにすることなく一気に終えることも一つの選択肢ではないかと思います。私は、息子の育休から復帰してすぐに娘を妊娠したので、半年ほどの復帰で再び産休に入りました。会社には「復帰後すぐの産休」というのはあまり好ましくなかったと思います。ただ、入りたての保育園ではたくさんのウィルスの洗礼によってお休みが多くなるので、育休前と同じように復帰することは現実的に難しい。育児に専念する期間としてまとめられたことは、精神的なストレス軽減につながりました。
一方で、復帰へのリスクは高まります。今から3年ちょっと前の話なので、現在はどうかわかりませんが、長期間不在にすることによって、同じポジションがそのまま空いているとは限らず、希望した形の復帰にならないケースもあるはずです。実際に、私も退職をすることになりましたが、この機会に働き方を含めて色々と考える機会になりました。今は、新しいチャレンジに向かうきっかけをもらえたことに感謝しています。


年末に、娘の担任で3人のお子さんがいらっしゃるベテラン先生に声をかけられて話をしました。息子や娘が保育園で楽しそうに遊んでいる姿を横目に、先生から「お母さん、年子育児、頑張りましたね」と言われたときは、無意識に涙がこぼれそうになりました。泣くわけにもいかないので「あはは」とごまかしましたが、乳児期の大変さを初めて認識した瞬間でした。当時は、できる限り大変だと感じないようにどこかで強がったり、無理していたり、暗示をかけていたのかもしれない。この言葉をかけられて、もうその時期が終わったんだというホッとした気持ちと、時間が経ったことへの寂しさと、理解して声をかけてもらえたことの嬉しさと、複雑に入り混じった気持ちになりました。

同時に「そろそろ、だいぶ落ち着いてきたでしょ」と言われました。考えてみると、この一年で一気に落ち着いたと感じています。特に、4歳の娘の成長が著しく、精神的にもしっかりしてきて、言葉でのコミュニケーションが上手に取れるようになりました。子どもたちだけで義父母の家に9日間泊まったり、海外にいる姉家族を訪ねたり、習い事を始めたりと、これまでとは異なる経験を重ねたことで、ふたりが逞しくなったように思います。

そして、赤ちゃん時代の子育ての楽しさとは異なる楽しみも出てきました。運動会や、お楽しみ子ども会(おゆうぎ会)、習い事の発表会を見ると、一年前とは全く違う彼らの姿に感動して励まされます。一昨年は、恥ずかしくて一人で走れなかった娘も、去年はしっかりリレーで走ってバトンを繋いでいました。息子は1年前から始めた空手の初めての級審査に怖じけることなく練習の成果を見せることができました。先生やお友だちからたくさんのことを吸収して成長していく彼らを見て、改めて、私がこれからできることは何かを考えなくてはと思っています。

いよいよ今年から息子が小学生になり、新たなステージが始まります。大変さの種類が成長と共に変わるのかもしれませんが、楽しさはきっと2倍以上に増えていくはず。タイムカプセルのようにいつかまた、このnoteを開いてみようと思います。

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