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コロナ禍の本物しか残れないという過酷な芸能の世界

久しぶりの歌舞伎座。
コロナ禍での開演は、本気モード一色でした。

まず、4部制で、それぞれが約1時間程度。
なので、チケット代もこれまでよりはお得な金額設定になっている印象で、もちろん席もソーシャルディスタンスをキープする、テレコ状態。かなり見やすくなっています。

そして、
今回私が見た演目は、演者がたったの4人。とはいえ、松本幸四郎と市川猿之助の2人の演技でほぼ終始する。

聞けば、8月からスタートした歌舞伎は、1時間という時間もさることながら、演者が圧倒的に少なくなっているとのこと。

以前は、一つの舞台に大勢の演者で迫力を出す演目も多く、そんな臨場感溢れる歌舞伎に魅力を感じていたが、今回、全く違う歌舞伎を観ることになった。

しかし、
これがまた凄かった。
演者の演技がものすごく際立つ。その演技力に引き込まれ、途中からは鳥肌が立っていた。
演技に気迫がこもっていて、圧倒される。

この伝統芸能を残すために。
出ることのできない多くの演者のために。
たとえこれまでとは違っても、お客さまを必ず満足させて帰したい。
そんな気持ちなのだろうか。

きっと、歌舞伎だけではなく、全てのエンターテインメントが変わっているんだろう。浮き彫りになった厳しい芸能の世界を垣間見たような気がしています。

また観に行きたい。
この今、頑張っている演者を見てみたい。

パワーとエネルギーをもらうことのできる、
素晴らしい演技でした。



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