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「変身失敗おじさん」が真のヒーローになる時―『リバイスForward 仮面ライダーライブ&エビル&デモンズ』感想

仮面ライダーリバイスといえば変身しそうでなかなかできない展開が多かったイメージですが、その筆頭が「変身失敗おじさん」こと門田ヒロミ。

今回のVシネは真のヒーローになった彼の物語でした。

リバイス本編でも感じてたのですが、彼の行動の指針って「今目の前で苦しんでいる人を助ける」なのだと思います。

状況全体を俯瞰すると最善じゃない選択肢でも、目の前の人を助けるためなら選んでしまう。だからときにそのせいで困ったことになったり、行動原理が矛盾するように見えてしまうことがある。

彼は「ヒーローになりたい」という想いが先にあって、彼にとってのヒーロー像は「目の前の人を助ける」なんでしょうね。

実際にはその行動指針でも、続ければ問題は解決するのかもしれない。目の前の人をひたすら助け続ければいつか全ての人を助け切ることができるのかもしれない。

けれど、門田ヒロミにその力はなかった。

以前の彼は変身できなかったり、変身できてもその代償に身体がボロボロになったりで、ヒーローであり続けることができなかった。だから、目の前の人を「ときどきしか」助けることができず、結果問題を解決することができなかった。

その門田ヒロミが今回はヒーローです。
ヒーローであり続けます。

目の前の人を助けるという自身の理想のヒーロー像を実現し続ける力を得た彼は、ついに真のヒーローになります。

ここで初めて彼は「変身」できたのだと思うのです。

満を持してのデモンズ新フォーム変身シーンは最高でした。

(ちなみにヒロミさんに注目して見てたのでこんな感想になりましたが、大二とカゲロウの関係性とかもめちゃくちゃ良かったです。この三人が事件を解決するスピンオフを延々やってくれねーかな……)

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