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【不定期連載エッセイ②】鈴峰らんかのイケメン千人(イケるか!?)斬り!~若松俊秀さん~

「俺に惚れろ」って、私にも言ってよ!

スーパー戦隊シリーズが好きな人なら知らない人はいない俳優・若松俊秀。『鳥人戦隊ジェットマン』で演じたブラックコンドル・結城凱を覚えている人も多いだろう。

リアタイ世代ではないが、高校生になって視聴した私も第5話で天堂竜/レッドホーク(田中弘太郎)に惹かれる鹿鳴館香/ホワイトスワン(岸田里佳)を振り向かせるために言った「俺に惚れろ」にしびれて、まんまと惚れてしまった女だ。この強引さは好きになるしかなかった。恐るべし夢女製造マシーン、結城凱。

今よりはるかに過去作品を観るハードルが高い時代だったので、地方の同人誌即売会で知り合ったオタク仲間のおじさんにDVDを焼いてもらって観たのが懐かしい(時代がアレなんで見逃して…)。※今は東映特撮ファンクラブに入っています。

戦隊ヒーローにあるまじきアウトローなキャラクターも強烈だった。夜の店でサックスを吹いていて、女と酒(特にマッカランのストレート)が好きな人なんて、真面目な高校生の私の周りにはいなかったから。思うに、初めて知った“悪いオトコ”が結城凱だった。

ネタバレは避けるが、もちろん最終回で号泣した。いや、今観ても号泣するね。


悪いオトコの、カワイイ顔♡

若松俊秀=結城凱=悪いオトコのイメージは代表作だけになかなか払拭しがたいが、私は時代劇で活躍する若松さんを見るのが好きだ。

おそらく一般には『暴れん坊将軍Ⅵ』(‘94年~’96年)の御庭番・速水左平次役のイメージが強いのではないかと思う。レギュラー入りする前には何度かゲストで出演することがあった。

だいたいはそのギラついた魅力を生かした悪いヤツなのだが、『暴れん坊将軍Ⅴ』(‘93年~’96年)第9話「一目惚れ、仲良く危機一髪!」では珍しく善玉の若君を演じた。

高取藩の若君・植村熊次郎は、養子縁組を嫌って出奔。反物を売る仕事を始めるも、客の女に篭脱けをされてしまうような世間知らずだったが社会で揉まれるうちに成長していく。その後、こちらも身分を隠した西条藩の姫君に一目惚れする。2人はひょんなことから悪人に追われ逃げることに――。

水に落ちてぬれた着物を乾かすために小屋で一晩を過ごす場面では、半裸の姫を見て真っ赤になってしまうようなウブな男で、結城凱とは正反対の役だった。今度は女に振り回される側になっていたのだ。何よッ、みんなであたしの若松さんにちょっかいかけて! と私の中の夢女が叫ぶのも無理はない。


好きなオトコの濡れ場は絶対目ぇかっぴらいて見たい派

私が若松さんの出演作で一番のお気に入りが『くノ一忍法帖Ⅳ 忠臣蔵秘抄』(’94年)だ。お色気技を繰り出して戦うくノ一を描いたオリジナルビデオシリーズの四作目で、こちらも期待通りの“おっぱいパラダイス”作品だ。

こんなに脱いで絡んでとバカ騒ぎなのに、下品ではないのが不思議である。これについてはまた今度検証しよう。

今回、米沢藩家老(遠藤太津朗)から下されたくノ一たちの任務は、「藩主が吉良上野介の命を守るために赤穂浪士の暗殺を企て刺客を放ったが、そんなことをすれば真っ先に吉良家、ひいては上杉家に疑いがかかる。そこで暗殺を阻止し、さらに色仕掛けで浪士たちから仇討ちの志を奪え」というもの。おいおいおい無茶ぶりだな~。

この、藩主が放った刺客こそが若松さん演じる能登組忍者頭・月ノ輪求馬である。末を誓った仲のくノ一・お梁(上野正希子)がいたが、任務に忠実な求馬はお梁を冷たく突き放す。本心とは裏腹に対立することになった2人の行く末は――。

いよいよ赤穂浪士の討ち入りという場面で、吉良邸への侵入を阻むために求馬は忍法「金剛網」で屋敷全体を覆う結界を張る。

寿命を50年縮めるという命がけの忍法を使い絶体絶命となった求馬を救ったのが、お梁のくノ一忍法「夢想愛」だった…ええ、そうです。要するに濡れ場があるんです。だからお気に入り作品なんです。それが何か?

佐々木小次郎のような派手な衣装に総髪ポニーテールのビジュアルと、女に対してクールな求馬は、若松さんの魅力が最大限引き出されたキャラクターと言える。そんな男の濡れ場が見られるのだ。今後の参考にもなるし(?)興奮しないわけがない。それに、この作品でくノ一忍法に篭絡される男たちは大半がオジサンなのだ。かっこいい若松さんでお口直しをしたいと思うのも当然である(?)

ちなみに肝心のそのシーンは、男女の営みというよりは幻想的でふんわりとしたものであった。平たく言うとパイ揉みまで。それでも、「求馬様…今すぐ金剛網を解いて…生きていてほしいの…私のために…」と言われ術を解いてしまうのだから、おっぱいは偉大である。


だから、悪いオトコから目が離せない

女に翻弄され、救われ…全く、目が離せないオトコなのだ。だから、私が悪いオトコに惹かれるようになったのは若松俊秀っていう人のせいってわけ。

ぜひ、これからも私を困らせてほしい。応援しています!

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