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「ジェンダー・クィア」日本語版出版に向けて (07)ファッションの探求

マイア・コベイブさんは、成長の過程で髪型や服装、下着、アクセサリーなど女性的なものとして設定されているものを身につけることや、「女性らしく」装う、身だしなみを整えることについて距離を置いてきました。ボーイッシュとみなされるような簡素な服装を選ぶことが多い中で、「ジェンダー・クィアとしての自分らしいファッション」を追求していきます。

2017年の春、私はリベラルな地元の街で開催されるトランスジェンダーの権利を求めるマーチに参加した。 歩くことはわかっていたので、体を動かしやすい服装をしていった。雨が降るかもしれなかったので、レインコートを持っていった。 マーチの集合場所に到着すると、私以外はみんな着飾っているように見えた。
私、めっちゃ真面目そうに見える。なんで、格好良く見えるものを着なかったんだろう。
今年は、ストレートの人に見られたくない。もっとクィアに、さらに言えば”ジェンダー・クィア”らしく見えるにはどうしたらいい? 花柄やいろんな色が好きなのに、持っているのはありきたりの色のジーンズとTシャツだけ。なんで10代の男の子のように当たり障りのないワードローブになってしまったんだろう?
自分じゃないものではなくて、自分がどういう存在なのかということで、自分のことを表現したい。 お金が問題じゃなかったら、何を着るかな? そう、それはアレクサンダー・マックィーン!
分の夢だった、ゲイ・魔法使い・王子風の格好という空想で思い描いた装いを手に入れるために、私は厳密なガイドラインに沿って買い物をするようになった。 Tシャツなし、当たり障りのない色もなし、Taakoが来てみようかな、と思えるような服だけを見るようにする。 今日は、ジョニー・ウィアーを思い出すようなものを探そう。 このシャツ、ハリー・スタイルズだったら着るかな?
ゆっくりと、私はクィアでマジカルなファッションを探すようになった。
おおよそ実物大
歩くと揺れて音が鳴る
最近では、外出するときには、フローラルの柄の洋服を着ている。
それは、ささやかだが意味のある勝利のように感じられた。


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