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「走りたいなあ」から「走るぞ!」と決断するまで

2024年、“10のやること”のひとつに、マラソン大会に出ると書いた。

「ああ、走りたいなあ」という気持ちはずっとどこかにあった。
最初のきっかけは昨年の7月、『企画メシ』で初めてキリさんとお話ししたとき。

キリさんは毎年何か新しいことにチャレンジすることを掲げていて、昨年は“マラソン”にしたそうだ。8月のウルトラマラソンにエントリーして走らざるを得ない状況をつくることで、走ることを継続していた。仕事以外での新しい挑戦(しかも身体にいいこと)を楽しそうに語るキリさんは、とても充実してみえた。


けれど私はこのとき、走ることを始められなかった。


なぜか。ひとつは外で走ることに抵抗があること。もうひとつは、ジムに入ると固定費がかさむことだった。

自宅の周りには運動できるような場所が無い。だから必然的に住宅街を走ることになるのだが、私にとってこれが恥ずかしくてしょうがないのだ。自分が必死になって走っている姿を、(たとえ赤の他人にでも)見られると思うと、文字通り走って逃げたくなる。

ジムでも同様だった。以前入会していたジムには前職の上司も2人通っていたが、出くわしてしまったら最後。ああ、見られたくないなあと思ってひたすら目を合わせずにストレッチする。自分が気にするほど見られていないことは、分かっていながら。


そんなこんなで「じゃあ知り合いがいないジムに入ればいいじゃん」となるが、私にはふたつめの課題「お金の問題」があった。

実家暮らしなのにひとりで生活できるぎりぎりの稼ぎしかない中、今はジムに投資できない。泣く泣くそう判断して、昨年のジム入会は見送った。

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今も正直、経済的に余裕があるとは言い難いけれど、それでも今年は走ることを始めたかった。

決断できた理由は、「書くことには体力が必要だ」と村上春樹さんの本で教えてもらったこと。そして、30歳に近づくにつれて身体が痩せにくくなったこと

村上さん著作『職業としての小説家』では、長編小説を書くことにおいてフィジカルを鍛えることの重要性を語っている。長編小説をつくるときは半年海外にこもって書き続ける村上さんだからこそ説得力があるし、実際村上さんも毎日走ることを日課としている。

そしてもうひとつの理由がかなりリアルだが、私の“たくさん食べても太らない”ブランドがとうとう崩れてきた。

新卒で居酒屋に勤務していたときは、本当にたくさん飲んで、たくさん食べた。ひとりで会計が9,000円を超えるときもあった(高級店ではなく、いたって普通の居酒屋で。ボトルを入れたわけではない)。けれど次の日に体重計に乗れば、元の体重に戻っている。あれは何だったんだろう。当時も不思議だったが、今は都市伝説並みだと思っている。

20代後半、身体は正直なもので、今まで食べたものは全て体重に反映されるようになってきた。屈んだときのお腹の違和感が、一層焦りを加速させる。

走ろう。そのためにはジムに入ろう。マラソン大会にエントリーして強制的に走ることを継続させよう。


こうして私は昨日ジムに入会して、マラソン大会にもエントリーした。

エントリーしたのは、5/26(日)に開催される『黒部名水マラソン』。まずは10km走れるようになりたいと思い、10kmにエントリー。

富山は、ずっと行ってみたいと思いつつ行けなかった場所。完走するとなんと、ます寿司と名水鍋の引換券がもらえるそうで……!

制限時間は90分なので、とりあえず5月までは完走を目指す。先の楽しみが増えた。

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