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93日後にネタバレする【雑学の本】#4日目──力士は「ハゲたら引退」しなければならない!?



力士は髪が薄くなって
髷が結えなくなったら引退する?


 大相撲の力士の象徴ともいえる髷。番付によって髷の形は決まっており、とくに十両以上の力士(関取)が結う髷は「大銀杏(おおいちょう)」と呼ばれている。 ※十両未満は「丁髷(ちょんまげ)」

 これは、髷の先がイチョウの葉の形に似ていることからついた名称だ。


 髷はもちろん、カツラなどではなく地毛で結う。となると、万一、若くして髪の毛が薄くなり、髷が結えなくなってしまったら、力士はどうなるのか。

「力士は髷が結えなくなったら引退」と、まことしやかにささやかれている。いわれてみれば、髷のない力士は見たことがない……。

 たしかに、日本相撲協会の規定には「十両以上の関取資格者は出場に際して、大銀杏に結髪しなけれならない」という条項がある。

 これを素直に解釈すれば、「毛髪の限界」によって髷を結えなくなれば、この規定に触れそうなものだ。

 しかし、明文化されているわけではないので、日本相撲協会から、髪が薄くなったことを理由に引退勧告がなされることはない。

毛髪の限界より
「体力の限界」が先にくる


 大正時代の横綱・栃木山は、体力・気力ともに十分だったが、髷が結えなくなって引退したという噂うわさがあった。

 これはまったくのデマで、横綱の引き際の美学のなせる業だったのだが、このデマから、「髷が結えなくなったら引退説」がまことしやかに語られるようになったのかもしれない。

 栃木山以降、「もしかしたら髪が原因で?」とあらぬ疑いをかけられた力士もいたようだが、「毛髪の限界」によって引退した力士はいない、とのことだ。

 髪が気になりだすよりも先に体力の衰えがくるので、「毛髪」よりも「体力」の限界で引退する
のが実情のようだ。

明日もお楽しみに〜😊♪


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