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パンダの足あと~その5の5:「滝本晃司ライブ」(@京都SOLE CAFE/2016.09.17)

■眠るためのバス

やがて店を出る時間が来た。
新幹線改札へ入っていくSちゃんを見送り、それから在来線で西に帰るHさんと別れた。
結構さみしい。
私は京都駅烏丸口のJRバス乗り場へ向かった。
大阪からやってくるそのバスを、私は京都タワーを眺めながら待つ。「キノコだなぁ」

定刻よりも少し早く、グランドリームはやってきた。
夜中だからか、車体は黒く重厚に見えた。
中に入ってみると……狭い。当たり前か。
しかし3列シート。隣とは結構空いている……と思ったのだけど、ここで私はあることに気付く。
この車の3列とは、2列+1列であった。AB+C。
正確にはそのAB間も間は空いている。
ただし、人が横になって蟹歩きで歩けるくらいの幅。体感としては15センチほどだけど、私がそんな幅なわけがない。
BC間は狭いものの、前を向いて歩ける程度。
なるほど。私はC列を選ぶべきだった。もしくはB。PA・SAに停まる度に外に出たいのであれば。
こうなったら、新宿まで一度も起きないようにするか?
しかし実は乗る前にトイレに行けなかったし、歯磨きも出来なかった。最初の休憩地で降りるしかない。

最初に停まったのは草津PA。
隣に人がいたから、この狭いAB間を私は一番前まで行かなきゃならない……と思ったら、私の席の二つほど前の列のB席が、なんと空席。やった!
私はそこからBC間の広い(決して広くはない)通路に出た。

結局、帰りは降りたのがその一度きり。
残り2箇所の休憩地、刈谷・足柄では熟睡していた。
グランドリームは眠るためのバス。3列なのにどうしてこんなに通路が狭いのかを考えたら、席の横幅がそれなりに広いからだった。実際、座りながらでも寝返りが打てたし。
シートはフカフカで、カーテンのおかげで個室っぽくて、寝る分には快適だった。前の人がシートを倒してきて若干狭さは感じたけど、奈良の時ほどではなかったし(トラウマになってる……)。

翌朝6時半ごろ、予定よりは少し早めにバスタ新宿に到着。
8時よりは前には自宅に帰り着き、無事に京都0泊3日の遠征は終了した。


■めざせ高速バスマスター

さて。今回は初めて往復で夜行バスを利用したわけだけど、これまでの高速バスに対する認識がガラリと変わった。これは、私としては “事件”。

・前後に余裕があれば、4列シートもいい。
・できたら女性専用ゾーンがある車がいい。
・PA・SAでは毎回降りたい。
・3列シートでAB+Cみたいな配列の時は、できたらC、もしくはBを選びたい。4列は選択できるなら通路側。

それらをすべてクリアできたなら、どこの会社のバスでも概ね快適なのではなかろうか。
これでかなり行動範囲が拡がる。時間はかかっても、安全・安値で動ける。
「限られた金額内で、たくさん行けるじゃん!」
実際そんなには機会がないのだけど。

これ以降、隙を見つけては高速バスを使おうと、妙にワクワクしている私なのだった。


(その5、おしまい)

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