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パンダの足あと~前書き~

「ふつうは、ライブ行くのにそうそう遠出とかしないから」

先日、知人に笑いながらそう言われて、「ああ、そういうものか」と思った。

ちなみに、そのひとは悪意無く冗談っぽく言っていたし、私も悪く言われたとは取っていない。そういう考えのひともいるのかーと認識することが出来たのは、むしろよかったかもしれない。と、フォローしておこうかな。怒ってないからね?

また私が東京に住んでいるから、なおさらそのひとはそう思ったのかもしれない。わざわざ交通費・宿泊費をつぎ込まなくても、月に1回はライブを観ることができる環境なのだから。(2021年現在、コロナ禍でそうはいかない状況だけど)

それでも行くのは、どうしてなんだろうか。
本来は出不精なんだと言っても、信じてくれるわけがない。

子どものいない、兼業主婦。
義理を通しさえすれば、夫は「行くな」とは言わない。むしろ推奨派。
あとはお金さえあればOK。
わりと恵まれた環境かもしれない。

だけど、これがいつまでも続くなんて誰も保障してくれない。

20代はじめ、ある秋の日の深夜、ぼんやりとテレビを観ていて出会ったバンド、「たま」。
数年間ライブに通っていたけれど、社会人になってライブに行けなくなって、そうこうしているうちに柳原陽一郎さんが抜けてしまって、私も他のことに興味が出てきて……で、気付けば20数年経過。音楽は聴き続けていたけれど、ライブへはまったく行かない時代だった。
2003年の解散のニュースも、「あ、そうなんだ」程度の感想しかなかった。
ところが2011年3月、ひょんなことで滝本晃司さんの下北水中ライブに行き、ファン熱が再燃する。その時点で、私はアラフォー。

この下北水中ライブは、毎月1回恒例のライブ。最初のうちは「これだけでいいやー」というのが、まもなく「マンダラ2のライブも行きたい!」となり、やがて西荻窪サンジャック(当時)や他の都内のライブにも……と、貪欲になるまであっという間だった。
そうなると、「そろそろ元たまの他の皆さんのライブにも行かなきゃねっ!」となるわけで、それどころか元たまメンバーの皆さま繋がりの、他のミュージシャンのライブにまで、喜び勇んで出かける始末。

それでも、東京の外に行こうという気にはならなかったんですよ。春に再ハマりして、ひと夏越して、秋口になるまでは。

そんな私が、何故?

ライブ内容については、拙ブログ「月を歩く。(休止中)」にて、全部ではないけれどちょこちょこ書き記している。あくまでもライブ中のことだけを書くためのブログなので、遠征中に何を食べたかとかどこに行った、誰に会った等は、Twitterや自分の記憶にしか残っていない状態。それはちょっと、自分としては寂しい。なのでそれらを掘り起こして、文章やイラストにしてみようかなーなんて考えて、これを書き始めた。
基本、往復がひとりだった旅の思い出話。お付き合いいただけたら、コレ幸い。

単なる記録かもしれないし、私が何故遠征に行きたがるのかの謎も解ける……かも?
解けなくてもいいけどね。

ハットリミキ

※これらの文章には、当たり前のように元たまの皆さんのお名前が出てきます。初めて皆さんの名前を知った!という方々への配慮はありません。申し訳ありませんが、そこんとこご了承ください。

※このシリーズは、いったんnoteからはてなブログに引越ししましたが、出戻ってまいりました。こちらで引き続きよろしくお願いします。



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