見出し画像

パンダの足あと~その4の2:「滝本晃司ライブ」(@静岡Freakyshow/2016.05.07)

■富士山はいずこ

JR静岡駅に到着。時刻は13時半頃。
蒸し暑かったのを記憶している。

降りてすぐに金券ショップへ向かい、予約していた帰りの新幹線チケットを購入した。バスの中でサンドウィッチを食べたので、お腹は満腹。(バスの中での食事は、今思えばマナー違反であった)
ライブハウスの場所も確認できた。家族へのお土産も買った。

さて。開場までの4時間強、どうやって過ごそうか。
そこで高い建物が目に入った。
静岡県庁。最上階は展望台になっていて、無料で楽しめるとのこと。
これだ。
そこは「静岡県庁別館展望ロビー21階」。調べると、この日も開いていた。
平日なら人がもっといたかもしれないけれど、なにしろゴールデンなウィーク中。それなら観光客がいるかも?とも思ったが、ガラガラだった。
そしていざ21階に着いて、「さあ、富士山!」とその方向へ行ってみたらば!

「あれ……富士山……? どこ??」

見当たらない。山々は見えるけれど、あるはずの位置に、富士山の姿が見えない。
実は目を凝らせばうっすらと見えるのだけどが、ガスで煙ってほとんど見えない状態だった。
一番近くに来させておいて(私が勝手に来ただけ)、この仕打ち。富士山のイケズっったら無い。

360度見回して、少し休んでから降りた。
さて、まだ時間がある。どうしよう。
電車やバスに乗っての移動は、なんとなく避けたかった。
とりあえずお店の周辺、両替町通りや江川町通り、呉服町通りをウロウロ。ちょうど小梳神社で蚤の市をやっていたから、冷やかしたり。休憩がてらコーヒーショップで書き物をしたり、またウロウロしたり。
傍から見ると不審者。これでも立派な旅行者なのだが。

途中でお腹が空いた。
そういえばライブ後には、食べている時間が無いかもしれない。
てなことで、少し前に通りかかって気になったお蕎麦屋さんに入った。落ち着いた明るい店内で、おばちゃんたちが笑顔で迎えてくれた。おひとり様も多く、ちょっと安心。のんびり美味しくいただいた。

画像1

■素っ気無い新幹線

ライブは休憩なし。その分早く終わった。
終了後、お店を出てまっすぐに静岡駅へ向かった。
どうやら、最終よりも早いのに乗れてしまいそう。
乗る前にトイレに寄ったら、肌がボロボロ。とりあえずマスクを着けた。
遠征には使い捨てマスクを常備している。乗り物の中は乾燥していることが多いから。この時は化粧直しをしたくなかった。これから帰宅まで推しに遭遇することは有り得ないから、女子力(笑)は放棄することにした。

指定席券を買わず、そのまま改札内に入った。
やってきたひかりは、ガラガラ。
全体の1/5ほどしか埋まっていない車輌。一瞬回送電車かと思ったくらいには、空いていた。
出入り口に近い二人掛け席の窓際に座った。
周囲を見渡すと、三人掛けの席を向かい合わせにして、女子四人組が居眠りしていた。USJで遊んだのか、お土産袋がたくさんあった。
空いた新幹線の中は、独特の雰囲気だった。
私はそこから車窓を眺め、一時間弱、ぼんやりとライブを反芻していた。
ライブは楽しかった。
昼間、ひとりで初めての街をうろうろするのも、わりと楽しかった。

ただこの新幹線……なんだろう、落ち着かない感じ。妙に明るいし。
夢の世界から、現実に引き戻されている感がすごかった。
行きの窮屈なバスの中ですら、もうちょっとワクワクを感じていたのに。

どうやら私は、この新幹線の快適さが気に入らなかったらしい。
「素っ気無い」というのが、一番合っているような気がする。
「物足りない」、でもいい。
あまのじゃくで、申し訳ない。

品川で新幹線から降り、山手線に乗り換える。最終ではないけれど、日曜日の終わり間近の車輌内は、私の苦手な雰囲気だった。

それでも日付が変わってまもなく、無事帰宅。
ライブ、楽しかったな。日帰り遠征、やはり行ってよかった。

だが交通については、この後まだまだ紆余曲折するのであった。


(その4、おしまい)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?