楽曲コンペ:勝てるコードの考え 〜その6〜

今回は作家が知っておいた方が良いコード観念について説明致します。昨日のノンダイアトニックに関するポストと少し関係のある内容になります。

ギター初心者がよくやるプラクティスルーティンで半音ずつノートを刻んでゆくルーティンを想像してください。6弦Eからスタートして1限の12フレット以上の所まで半音ずつupして、またdownするのですが、4弦のみ3フレまでで、4フレは次の3弦の音と同じなので次の弦(3弦)を刻んで行きます。他の弦は4フレまでです。別のイメージではF-G-Amとフォームを平行移動して刻んでください。Amの箇所のみ3度の音がマイナーになるので中指はフレットから離す形になります。

上記2つがまさに音楽の醍醐味だけど、ノートやコードの概念を複雑にしているポイントかつ曲を構築する際に知るべきベーシックなイメージになります。

そしてこの2つの観点と視野を身につけておくと、作曲の際にとても便利で幅、引き出しが広くなります。

更にギタリストの視点からコード、ノートの概念を説明すると、4536の際に6マイナーでなく6メジャーをセレクトしてノンダイアトニックにする、または3マイナーを3メジャーにするというのは理解に容易いのです。さらに4をメジャーでなくマイナーにする事もイメージしやすいです。更に6メジャーにした際、ルートを6限5フレットのフォームから3度上の5限4フレットの箇所にチェンジしてC♯メジャーに配置した際の互換性もルートをAをセレクトするかC♯をセレクトするかという点でとても把握しやすいです。

キーボーディスト系作家のイメージとしてはFとGの間、BとCの間に黒鍵が無いイメージがとても重要です。フラット5の遣い所で分かりやすいのですが、4536のコード進行で3度〜5度キーの距離感を説明すると最初の45は3度〜5度間のノートは4音になります。しかし3つ目のコード3の際は5音になります。原因はキー:Cで言う所のBC間に黒鍵が存在しない為です。つまり4536の6でフラット5にキーを潜らせる事は単に平行移動させているだけなのです。

上記2つの概念があると「マイナーからメジャー」「フラット5」等のノンダイアトニックも実はスムーズなコード進行というイメージがよく分かります。

曲を制作する際に「いかにユーザーを楽曲に取り込む、導き入れるか」という事がとても重要です。そして違和感のあるフレーズ、違和感のないフレーズ、中間のフレーズ、それぞれの差分やバラエティー、引き出しを多く持つ事で創り出す楽曲のポテンシャルが格段に向上します。

ギタリストはテンションノートの隣の和音を省くフォームが多いのですがキーボーディストにこの概念はあまりありません。またギターにはオクターブに限りがあり、同時発音数も6音と上限がありますがキーボーディストにこの概念はありません。どちらの楽器がより優れているか?という事もなく、それぞれが自由度の高いインストゥルメントです。

曲を制作するにあたっては様々な楽器のコンポーネントや歴史を理解しておく事をお勧めします。


P.S.
Love Live! Printemps - Love Marginal Cosplay PV Dance cover
https://youtu.be/NGNb9g7h0kM

今回は提供楽曲から〜mvは「Love Marginal」のDance動画面白いのあったので紹介します。サビは「4564♯」。サビ前半後半つなぎにノンダイアトニック、ギミックで展開とかはベーシックなパターンですが「起承転結」の最初の「起」の部分で使用する際はその次の「承」と「転」の間に更に大きな展開をセットアップする必要が出る為少し難易度が高くなります。そして「4♯」はキーボーディストにとっては単にルートがノンダイアトニックになっているだけのシンプルなキーチェンジですがギタリストにとって、ルートが「4♯」になる事はとても違和感のあるフレーズチェンジになります。様々な楽器を理解しておくと制作の幅、アプローチが広がりとても便利です。

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