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フリーランスは「キャッチアップ大切」っていうけどその前にポジショニングから見つめてみるのはどうだろう

キャッチアップとは「追いかける」という意味

https://www.kaonavi.jp/dictionary/catch_up/

疎くなってしまった分野に対して現在のトレンドや潮流を知るなどの活動を指すのですね。

フリーランス関連の投稿をTwitterで見ると、このキャッチアップが継続できるかどうかはフリーランスやエンジニア職に対するの向き不向き要因の一つでもあるように見えます。

フリーランスでキャッチアップ大切と言われる理由

ではなぜキャッチアップが大切なのでしょうか。

プログラミングやコーディング技術は古いやり方のままでは非効率、そもそも開発できないなどがあります。

2年もすれば新しい概念や言語、ツールが出来上がってしまうので、その中で10年前から制作環境に変わりない場合、活躍できるフィールドが狭くなってしまう事があるのです。

でも、これって別にフリーランスに限定した状況ではないですよね。

なぜフリーランスに限定されるのか

基本一人で仕事をします。クライアントは多くの場合仕事の愚痴を言える相談相手にはなり得ません。

誰も教えてくれない

相談相手がいない状態である時点で、開発環境としてはあまり良いものではありません。そんな中、納期間近に致命的なエラーが発生しても、それでクライアントと揉めても誰かに任せることはできないのがフリーランスです。※

※ 顧問弁護士、技術顧問を招聘し対応について一緒に検討してもらうことはできます。

鈍化する

やっと感覚が掴めてきて、手癖で仕事が完了できるようになるのもそれはそれで危険です。

何年も経過したのちに「次の仕事が見つからない、かと言って報酬は減らしたくない。」にっちもさっちもいかなくなります。

その不安をキャッチアップで解消する

鈍化に対する対処は簡単です。新しい技術や考えを吸収すれば良いのです。そして、それを生かせる仕事を見つければ、スキルがなまくら化するとこはないでしょう。

これで不安は解決!

勝ったな!風呂入ってくる

というのが実は危険。落し穴です。


「キャッチアップをしていれば安心 = キャッチアップをしなければ死」
と、いつの間にか構図がすり替わってしまう事があるのです。

少しでも怠けた日が続くと不安で不安で仕方ない。また、進捗に問題ない日々でさえ「今のうちに貯金しとかねば不安」とキャッチアップをやめられなくなります


あなたが働いている意味をもう一度考えましょう。誰を幸せにするために働いてますか?自分やその人は笑顔ですか?
 
キャッチアップは大切ですが、大切な人たちの感情を損なってまで行うものではありません。もし、大切なもの以上にキャッチアップが必要なのであれば、現在のポジションが適切でない可能性をまず疑うべきです。

  • 好きだけど自分に向いていないタスクが多い

  • 同業者が多く比較検討要素が豊富にある

  • 属人性が低く人を入れ替えても影響が少ない

などがあるかもしれません。

フリーランスをやめるべきか、職業をかえるべきか、クライアントとしている領域を変えるべきか。自分が何に対して苦もなく続けられ、成果が出やすく、換金率がいいのかを練り直して見ましょう。


ポジションを調整して地の利を得る

チノ=リを得たぞ!

まず利のある場所を見つけてからキャッチアップを考えても遅くはないと思うのです。

お金のある領域に移動する

基本中の基本ですが、まずお金がある領域で仕事をするのはとても重要です。ない袖は振れませんので、30万円の予算しかないところに100万円を要求しても通るはずがありません。

例えばデザイナーの場合、産業ごとに見るとデザイナーの需要が多そうな産業は下記になります。

  • 印刷業

  • ソフトウェア業

  • 広告代理業

  • デザイン業

また、これらの企業に所属するのではなく、別業界がデザイナーを雇うケースもいくつかあります。大手学習塾が制作会社とは別に社内にデザイナーを採用するケースなどですね。

事業会社でも、どの部署でデザインするかで報酬が違う

noteのようにプロダクトを開発している事業会社の場合は同じデザイナーでもマーケティングよりでデザインをするのか (LPやバナーなど)、エンジニアリングよりでデザインするのか(体験設計やリサーチ、UI設計など)でも報酬額は異なります。

illust AC、こんな素材もあるんか

同じ「LPを作る」という仕事ひとつをとっても、10万円の報酬が慣習となっている産業もあれば50万〜でも発注してもらえる産業もあるのを知っておくべきです。

決済権のある人と対話できる組織と仕事をする

  • リリースをある時期に間に合わせるには稼働を増やす必要がある

  • 人を一時的に増やす必要がある

  • ある機能をスコープからハズさなければならない。

そういった状況になったときに「上司と相談します」となってしまう場合、複雑な状況が伝わらず否決されたり、より面倒な対策を指示される可能性があります。とにかく面倒くさい。

それ意味ないんですよねー

わたしの好みの話ですが、お金や機能実装についてしっかり権利のある人に卒直に「意味なくないですか…?」と聞ける方がスムーズに感じています。

複数の同業者と仕事ができる

憧れの人と仕事できる稼動日が来るたび、やる気めっちゃ出る

優秀な人たちの優秀な仕事しぐさを見る絶好の機会を得られます。キャッチアップや学び、成長を求めている人はこれを一番の最優先事項にしても良いかもしれません。

これらの条件が重なるポジションでかつ、自分のワークスタイルにあった契約形態にしておくことも大切です。

一括請負契約、準委任契約、自分の性質に合った契約形態とは

わたしはスケジューリングが苦手ですので一括請負形式にあまり良い思い出がありません。だいたい前半に余裕ぶっこいてたら後半に時間がなくヒーヒー言うことになるからです。しかし、納品さえすれば過程はあまり問われないので、そこが良いとする人もいます。

なので一括請負形式にするときは、1日-3日などの急いで公開せねばならない案件のみに絞っています。

特急案件は別腹

準委任契約は一括請負形式と異なり仕事の完成に責任を持ちません。毎月来まった時間働いてさえいれば請求を行える形式です。

こちらは期日による制限がないので、計画が変更になったり遅れたりする場合でも焦る必要がないのでけっこう好きです。

どちらが合っているかは完全に性格によると思います。プレッシャーに弱い人、成果を出さないと不安になる人、実際に両方の形式で働いてみてクライアントと自分にあった形態を見つけましょう。

地の利を得たら需要のあるスキルをキャッチアップする

それらが揃ってはじめてキャッチアップは意味のあるものになっていきます。

自分がもつ需要のあるスキルを中心に据え、研鑽をつむ内、副産物として他に鍛えるべきスキルも伸びていくでしょう。

ありすぎて迷ってしまうケースでは、臆せずに契約窓口となってくれた担当者さんに聞いてみると良いです。

1on1を実施して期待値を調整する

3ヶ月に一回くらいの頻度で実施すると双方で来めておきましょう。

期待されていること、自分の認識を確認するだけ大丈夫です。
不安になって右往左往することは減ります。

あなたと契約するまでに担当者は各方面に「なぜアナタと契約するのか」を説明しているはずです。そのアナタが成果を出すのは担当者にとっても意味のあることなのです。

これらのコミュニケーションは双方の生産性向上に意味あるもののハズですので、そこを真剣に行わない組織や窓口であれば、他をあたるきっかけにもなります。

無理せず健全、適切なキャッチアップは仕事中に行う

最後にキャッチアップ自体のオススメの方法について紹介します。
まつもとりーさんのディープライフです。

2019年に発表されたこのスライドですが、時間内に終わらせる前提で全力を出す考えが、わたしはすごく好きで参考にしています。

さらに近年では研究者として活動される傍ら、かつての趣味を本気でやる活動もされていて、キャッチアップや趣味の学び、そして家族とのあり方に向きあってらっしゃるんだな…。と、いちファンとしてTwitterをよく拝見しています。

エンジニアのキャリアデザインと言えば、堤さんの活動やインタビュー記事も注目です。発信をしたりフィールドを変えたり、海外のクライアントと仕事をしたり。小さな子どもがいる環境でも自身の歩みをとめないためにシッターさんを活用したりと問題に対して向き合い解決のためのアクションをとり続けていらっしゃいます。

小さい子どもがいる状況ではキャッチアップや趣味の勉強すらできません。ではその状況どのように衰えないようにしているかという施策をいろんな人に聞いてみましょう。

わたしは仕事中に全てを賭けてキャッチアップとアウトプットを同時進行させています。あとは、限られた時間で目標を達成する方法を真剣に考える、そのために必要な情報やすべき事を効率的に設計する、そしてその時間に終わらないような事は人に依頼することも考えてみる。などでしょうか。

キャッチアップを一生続ける前提で考える

どうしたってキャッチアップできない時期、限られている時期はやってきます。なので、キャッチアップというのを「生涯学習」と考えるのはどうでしょう?

一生学び続けるのが前提であれば、長い道のりとなります。

今ある自分と大切な人との関係性を守りながら、歩いていく方が良いとは思いませんか?

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