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2023年イタリアのクリスマスと年末年始【ウイルス騒動のおかげでわかったこと】

クリスマスの翌日12月26日はサント・ステファノ。聖ステファノを祝うお祭り。だからイタリアでは必ず毎年クリスマス連休となる。

学校はたいてい12月22日〜1月6日まで冬休み。1月6日はエピファニアと呼ばれる祝日で2024年は土曜日。今回の冬休みはクリスマス前から翌月7日までのおまけ付き連休となる職場も多いようだ。

今年はクリスマスイブが日曜日だったおかげで、私の職場は22日が仕事納め。イタリアには「三が日」の概念はないので、1月2日からサクッと仕事初めとなる。

聖ステファノの祝日は近所の友達の家でランチ。

日本ではなぜかカップルのイベントとして仕立て上げられたクリスマス。本場カトリック教徒の国イタリアでは家族が集まる大切な祝日。遠隔地に住んでいても実家に戻って家族と祝う。どちらかといえば大晦日・元旦は友達と集うことが多い。

12月31日の夜はcenone(チェノーネ)と呼ばれる料理をたっぷり食べてから、花火で新年を迎えて乾杯。その後朝までゲームをして過ごす。

普段の夕食はcena(チェーナ)、その拡大表現がチェノーネ。ようするにボリュームたっぷりの夕食会。ただでさえドンッとした面構えの料理が並ぶイタリアの食卓。さらにずっしり感が増すクリスマス・年末年始の時期を乗り切るためには、頑強な胃袋が必要。昔は消化促進効果のあるドロップの助けを借りていた。

きのこと粗挽き挽き肉のホワイトソース味のラザニア。

ウイルス騒動の期間、同居家族以外との集まりは禁止されていたために、誰もがいつもよりひっそりと祝う数年を経て、その静けさに喜びを見出した人間と「やっぱり大勢でわいわい過ごしたい」と痛感した人達にざっくりと二分割された感じが漂う。「どんな風に誰と過ごしたいか」を体感として理解できる、よい機会だったのだろう。

個人的にはちょうど離婚を経て、静かなお祭り期間を満喫した派。胃もたれしない身軽な冬休みの味をしめ、嬉々として穏やかな日々を過ごした数年だった。

友達の知人から届いた猪肉のトマト煮込み。

今回のクリスマスシーズンはごく少人数の友達や家族と大袈裟じゃない食とおしゃべりを楽しんでいる。必要以上になにかと頑張りすぎていた頃はクリスマスや元旦によく寝込んでいた。準備期間にエネルギーを使い果たしていたんだろうな。

振り返ってみればそれも学び。適度に手を抜くコツを身につけて、自分自身の完璧主義を打破する機会を持てた境遇に感謝するばかり。

パネットーネと呼ばれるクリスマス定番の焼き菓子。

世界平和の第一歩はひとりひとりの心身の安らぎからはじまる。まずは自分自身と身の周りの人々が笑顔で暮らせる状態であるように心がける。そこから安らぎの輪が広がる。誰かの犠牲のうえに成り立つ「シアワセっぽいモノ」は欲しくない。

友人宅の素敵なクリスマスツリー。今年は白っぽいオーナメントを飾る家が多い印象です。

素敵な年末年始をお過ごしください。

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