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デザインスクール留学@デンマークへの軌跡(2) 志望校選び

上記記事で書いた通り、デザインスクール留学を志した私ですが、デザインスクールと言っても世の中にはたくさんあります。たくさんあるデザインスクールの中から、どこのスクールへ行くのが良いのかを考えなければなりませんのでまずは情報収集から始めます。

私が留学を考えていた時期にイリノイ工科大に留学されてらっしゃった現biotopeの佐宗さんが下記のようなブログ記事を公開されてらっしゃいました。

これによると、Designを専門に教えている大学院として下記のようなものが挙げられています。

- Rottman school of management (カナダ トロント/シンガポール)
- California College of the art (アメリカ カリフォルニア)
- Hasso Plattner Institute of Design at Stanford(アメリカ カリフォルニア)
- イリノイ工科大学 Institute of Design Master of design/design method (アメリカ シカゴ)
- カーネギーメロン大学 Master of design(アメリカ ピッツバーグ)
- ロイヤルカレッジオブアート(イギリス ロンドン)
- アアルト大学 (フィンランド エスポー)
- ドムスアカデミー(イタリア ミラノ)
- ハッソプラットナーインスティテュート(ドイツ ポツダム)
- コペンハーゲンインスティテュートオブインタラクションデザイン(デンマーク コペンハーゲン)
- 千葉大学工学科デザイン専攻 (日本 千葉)
- 東大i school(日本 東京)
- 慶応大学 Media Design研究科(日本 湘南)
- KaosPilot (デンマーク)
- Spire (南デンマーク大学)
- 180 Academy (デンマーク)

また同じような時期に、ビジネスインサイダー誌で世界のデザインスクールベスト25が公開されていました。

こちらの記事によると、このような学校が挙げられています。

- Hong Kong Polytechnic University
- Georgia Institute of Technology
- Aalto University School of Arts, Design and Architecture (fka University of Art and Design Helsinki)
- Institute of Design (Chicago)
- UCLA Design Media Arts
- University of Illinois at Chicago School of Art and Design
- University of California at Berkeley School of Information
- California College of the Arts
- Copenhagen Institute of Interaction Design
- New York University Tisch School of the Arts
- Cooper Union
- Cranbrook Academy of Art
- Savannah College of Art and Design
- School of Visual Arts—New York City
- Rochester Institute of Technology College of Imaging Arts and Sciences
- Art Center College of Design
- Carnegie Mellon Human Computer Interaction Institute
- D School: Institute of Design at Stanford University
- Royal College of Art
- Pratt Institute
- Parsons The New School for Design
- Carnegie Mellon University School of Design
- University of Cincinnati (College of Design, Architecture, Art and Planning)
- Massachusetts Institute of Technology Media Lab
- Rhode Island School of Design

また、同じ頃に「大学・大学院におけるデザイン思考(Design Thinking)教育」というタイトルで黒川 利明氏による資料が公開されており、このような学校が挙げられています。

- 韓国 KAIST(DESIGN)
- 中国 中国信媒大学:Communication University of China
- 台湾 Xue Xue Institute
- シンガポール Singapore University of Design and Technology
- シンガポール Singapore PolytechnicNational University of Singapore
- インド National Institute of Design
- インド Indian Institute of Technology
- オーストラリア University of Technology, Sydney
- 英国 Royal College of Art / Imperial College London
- イタリア Milan Institute of Technology
- オランダ Delft University of Technology
- オランダ Technische Universiteit Eindhoven
- デンマークTechnical University of Denmark
- デンマーク Design Skolen Kolding
- ドイツ Potsdam University(HPI d.school)
- フィンランド Aalto University(IDBM)
- フランス The École des Ponts ParisTech(d.thinking)
- チリ Pontificia Universidad Catolica de Chile
- カナダ University of Toronto(Rotman School of Management)
- 米国 Stanford University(HPI d.school)
- 米国 Northwestern University
- 米国 Massachusetts Institute of Technology (System Design Management)
- 米国 Illinois Institute of Technology(Institute of Design)*

もちろん、トップスクールとして挙げられているからといって万人にとって良い学校だとは限らないでしょうし、ランキングには名前が出てこないけど良い大学だって多くあるはずです。が、まずはこういったランキングやブログ等で名前が上がっているところからカリキュラム等を調べはじめました。

なお前提としてですが、私の場合は下記のような制約があったことを書いておきます。

学費や授業料を負担してくれるスポンサーによる制約
- 海外の大学であること
- 2年以内に卒業できること
- MBAプログラムはNG

私自身の個人的な希望としてはこのようなものがありました
- 英語で授業が受けられること
- 英語で日常生活ができること
- デザインバックグラウンドがなくても(エンジニアリングバックグラウンドでも)受け入れてくれること

このような条件を考えると、下記のような大学が候補として残りました。おそらく現在は状況が変わっている可能性がありますので、あくまでも当時の情報と捉えて頂けると幸いです。

- Royal College of Art Innovation Design Engineering
- UAL MA Innovation Management
- Copenhagen Institute of Interaction Design
- Aalto University International Business Design Management
- TU Delft Industrial Design Engineering
- Stanford University Design Programme

その他、検討していた大学だとMITやCMU、イリノイ工科大などもありましたが、イリノイ工科大はデザインバックグラウンドが無い場合は1年の基礎コースを含めて3年間のコースになるということ。MITを外したのはスポンサーの都合です。

ここまで絞ったあとは、更に詳細な情報を探します。具体的にはその大学の先輩を探し話をお伺いしました。インターネットで各校のOBや在学生を探してはメッセージを送り、skypeなどでお話を伺いました。みなさん突然のコンタクトにも関わらず快く様々なことを教えてくださって、大変助かりました。しかも幸運なことにRCAやAalto、CIIDに関しては学長や学科長を紹介していただき、直接お話をさせていただくこともできました。(その御礼と言っては申し訳ないですが今、デザインスクールへの進学を考えているかたでCIIDに興味がある方がいらっしゃれば、私にコンタクトしてくだされば時間の許す限りお話します。)

その結果、下記の3校まで絞りました。
- Royal College of Art Innovation Design Engineering
- Copenhagen Institute of Interaction Design
- Aalto University International Business Design Management

このあとは実際に大学見学に行きました。RCAなど多くの大学では受験生を対象に説明会を開いています。私はRCAの説明会のタイミングでヨーロッパに行き、この時点で候補と考えていた他の大学(AaltoとCIID)にアポを取り話を聞きに行きました。

上記はAalto大学のとある施設です。こちらではビジネス分野の授業が行われており、幸いにも聴講させていただき、その後工房等があるキャンパスを案内していただきました。

こちらはCIIDに初訪問したときの写真です。残念ながらファイナルプロジェクトの最中と言うことで授業は聴講できませんでしたが、学長と直接話をさせて頂き、学生さん2名とお話する場をセッティングしてくださいました。

そして最後に、RCAです。こちらは説明会に参加させていただきました。学校説明と学内ツアーがあり、そのあとはIDEのスタジオで在学生と自由に話をしてていいよという内容でした。

さて、このうちですが当時、私の中であえて順位を付けるとするとこんな感じでした。

1. Copenhagen Institute of Interaction Design
2. Royal College of Art Innovation Design Engineering
3. Aalto University International Business Design Management

まずAaltoがなぜ一番下かと言うと、私が受けた印象としてAaltoはカリキュラムとしてデザイン、テクノロジ、ビジネスの3分野をバランス良く学べる構成になっているのですが、それら3分野を学んで、それらをいかに融合してイノベーションにつなげるかの手法について学生任せになっているのです。良くいえば、学校側でそのプロセスについてあまり踏み込んでいないのでプロセスについて自由度があるとも言えるのでしょうが、私としては逆にそこの部分を知りたい、学びたいという気持ちがあったので少し期待と違うのではないかと感じました。

その点においてCIIDは、そもそもどうやってイノベーションを起こすか、世の中にポジティブなインパクトを与えるかというゴールに向かって一直線にカリキュラムがデザインされており、そのゴールのためにデザイン、テクノロジ、ビジネスが絡まりあった授業内容になっていました。逆に言うと、CIIDはCIIDが考える最高のデザインプロセスを学生に押し付けていると言えなくも無いので、ここは賛否分かれるところかもしれませんが。(繰り返しますが、これは私の受けたイメージであって事実と異なる可能性も大いにあります)

と言うことで志望先大学も決まったところで次回以降、具体的な受験準備に入っていきましょう。

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