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【観戦記】ラグビーワールドカップ2019 プールB ニュージーランドvs.カナダ

対戦カード

ワールドカップ2連覇中、現在世界ランキング1位のニュージーランド。初戦では強豪南アフリカを撃破して調整は上がっています。対して、アメリカ大陸2位のカナダ。実力差が大きいチーム同士の対戦だからこそ、カナダの善戦を期待したいカードです。

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試合前

会場となった大分スタジアムは、日本人もそうでない人もオールブラックス(ニュージーランド代表)のジャージが多く場内が黒で埋め尽くされました。日本国内でもオールブラックスの人気が高いことがうかがえます。

試合前には両国国歌斉唱ののちに、オールブラックスの恒例の戦いに向かうマオリ族のハカ(HAKA)を披露。今回は2種類あるハカのうち、伝統的な「KA MATE」でした。

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試合経過

最初から完全にオールブラックスペース。前半4分にはカナダ陣内のゴール前中央でのスクラムをそのまま押し込んでトライ。まずは力で魅せます。その後、前半8分にはラインアウトから左右に展開しニュージーランドが前進左サイドを攻めあがりながらも、SOモウンガ選手が右端ゴール直前に位置していたWTBジョディ―・バレット選手に合わせてキックパス。ゴール内で受け取ったジョディ―選手がそのままタッチダウンをしてトライ。力の次は技で魅せてくれました。
カナダの見せ場は前半22分、ゴール前5mまでランでボールを運びますが、FBボーデン・バレット選手の俊足で追いつかれて、タックルで止められました。点を取り切ることができませんでした。
前半はニュージーランドがさらに2トライを加え 28-0 で折り返します。

後半も引き続きニュージーランドが攻めます。後半開始直ぐにニュージーランドはボールを展開、後半からCTBに入ったクロッティー選手が大きく玄以をし30m以上を走り、それに追従したWTBイオアネ選手にパス、さらに加速させます。そのままイオアネ選手がトライ。あっさりと追加点を取ります。
さらにトライを重ねて、後半もフォワード、バックスで攻め込み合わせて4トライ。
試合全体ではカナダ陣内でのプレーが70%以上、攻撃距離(METER CARRIES)はニュージーランドがカナダの3倍と、とにかくオールブラックスが圧倒した試合でした。

ニュージーランド 63 - 0 カナダ
    (前半 28 - 0)

https://www.rugbyworldcup.com/match/newzealand-canada

今試合のMVP

PoMはニュージーランドSOリッチー・モウンガ選手。SOとして大量得点の司令塔を果たし、かつ、すべてのコンバージョンキックを担当し、63点中24点をモウンガ選手の足で獲得しました。

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個人的なMVPはバレット兄弟。8人兄弟で3人がオールブラックス。上からSOボーデン選手、LOスコット選手、WTBジョディ―選手。兄弟で全員先発、3人並んで国歌斉唱をし、3人ともトライと大活躍の一家でした。

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試合を終えて

王者ニュージーランドは、序盤から勝利がわかっていても、最後まで手を緩めず攻め続け、カナダは勝てないとわかっていても最後まで挑戦し続けました。最後は何とかカナダに1トライでも取ってほしいと、場内がCANADAコールとなりました。これぞ、ワールドカップという試合でした。

試合後、お課題の健闘を称え、相手に敬意を表する両国。ジャージ交換では、今時のフィットするジャージを脱げないカナダ選手を助けるニュージーランド選手の姿、また日本式の観客への感謝を表す並んでのお辞儀が流行していますが、この試合ではが両国で一緒に並んで挨拶をする、というさらに一歩進んだ今大会らしい光景でした。

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