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【RWC2023】Round5(プール最終週)を振り返り

最終週のRound5。
プール C ではオーストラリアがフィジーの試合を見つめ、プール D では日本とアルゼンチンが最後までもつれた。

9月9日に始まったラグビーワールドカップ2023™フランス大会。
5週にわたって開催されるプール戦は、いよいよ最終週(Round5)となった。く


各プールの状況

最終週が終わって各プールの順位は以下の通り。
プール戦から勝ち上がる8チームが決定した。

Round5日本代表

トーナメント進出をかけた最終戦。 日本は格上のアルゼンチンと対決 27-39で敗れた。
死力を尽くしたが実力で負けた試合だった。世界との差が見えたが、まだ壁は越えられなかった。

最高のハイライトは、後半16分。
相手陣に入ってアタックを続けた日本は、ラインの後方中央で控えていたレメキロマノラヴァ選手にパス、35mあまりのドロップゴールを決めた。

一方で日本がここまで鍛え上げてき ダブルタックルは、アルゼンチンによって巧みに かわされ、ラインを防御することができず、得点を許した。

ジェイミー・ジョセフヘッドコーチ、選手からのコメント。ヘッドコーチはこの試合を以て日本代表監督から辞任した。

■ジェイミー・ジョセフ ヘッドコーチ
「選手は全力を尽くしてくれましたし、全てを出し切ったと思います。今週出来るだけの努力をして、こういう結果になったのは残念です。次の日本代表監督もちゃんとやってくれると思います。2019年のワールドカップから今までフィジカルな試合が多く、タフな試合を勝ってきました。チームは誇りに思っていいと思います」

Round5好ゲーム3選(除:日本)

(1)フィジー vs. ポルトガル

ジャイアント・キリングといえる試合。
ポルトガル代表が格上のフィジーを破ってワールドカップ初勝利を収めました。

(2)アイルランド vs. スコットランド

スコットランドが排水の陣で挑んだ アイルランド 戦。世界ランキング1位のアイルランドが圧勝した。

(3)イングランド vs. トンガ

あわや、ジャイアント・キリング?!
トンガ がプール D で一位通過確定のイングランドを最後まで追い詰めた。

雑感 - 変更された代表資格

一昨年から導入された代表資格の変更 。
1つの国で3年(36ヶ月)以上代表に選ばれなかった選手かルーツを持つ国でもう一度だけ 代表になれるというものだ。

●最初の代表チームで最後に試合出場してから36か月間以上経過していること。

●選手が代表資格変更を希望する国で生まれている、または親や祖父母のうち誰かがその国で生まれていること。

●改定された競技に関する規定第8条に基づき、選手は一度だけ変更することができ、品位を維持するために、それぞれのケースはワールドラグビーのレギュレーションコミッティーの承認が必要となる。

(出典)ラグビーリパブリック

この変更で出場したのがサモア代表 リアリーファノ選手。日本のリーグワンでも活躍した元 オーストラリア代表の選手だ。白血病により選手生命が危ぶまれたが、本人の見識的な努力でプレイヤーに復帰、再度オーストラリア代表に選出された。前回大会以降オーストラリア代表から遠ざかったため、今大会では サモア代表の資格を得て、スタンドオフとして活躍した。

この制度によってオセアニアのチームが、Tier1で活躍した選手を招き入れることができ、即戦力としてはもちろん、チーム文化をレベルアップさせることにも貢献していると思われる。
Tier1とそれ以外の国の差が開く中で、この制度はとても良い制度のように思う。

この資格生徒で日本代表になりうる選手は、ニュージーランド代表アキラ・イオアネ選手。お父さんがリコー(現リコーブラックラムズ)でプレーしている間に日本で生まれている。オールブラックスを目指す彼に日本は視野に入っていないが将来的に来てくれるかもと想像すると楽しい。

いよいよトーナメント

ここからはサドンデス方式のトーナメント。

サッカーに続いて優勝を決めたいアルゼンチンと地力を見せ混戦のプールを1位通過したウェールズ。
世界ランキング1位のアイルランドはラグビー王国のニュージーランドと対戦する。
プール D で圧勝したイングランドは夏に破れたフィジーへのリベンジなるか。
優勝候補筆頭の開催国フランスと 前回王者南アフリカが準々決勝でぶつかる。

全試合が見逃せない。



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