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社業xラグビーの両立、真壁さんの『ラグビーとビジネスのおはなし。』


株式会社NI-WA主催「ラグビーとビジネスのおはなし。 # 7」が、kudan house で開催されました。

メインスピーカーはサントリーサンゴリアス真壁伸弥選手。前回ワールドカップ(2015イングランド大会)の「ブライトンの奇跡」南アフリカ戦のメンバーでもある日本を代表するLOです。
またサントリーではサントリーサンゴリアスの選手であるとともに社員として営業、特にウィスキープロフェッショナルとして、ウィスキーの普及に取り組まれています。「ラグビーとビジネス」という話題にはぴったりのスピーカーです。
サントリーサンゴリアスの話あり、所属するチームの特色からラグビーワールドカップ開幕のロシア戦の予測まで、話題が尽きない1時間でした。

守・破・離はループする


サントリーサンゴリアスのかつてのHC土田雅人さんやエディー・ジョーンズさんが大切にした言葉 「守破離」

  基本の徹底「守」 → 壁を破る「破」 → 新しい創造「離」
    ↑_____________________________________________|

まずは組織で守るべきことをやる。例えばラグビーだと5次6次くらいまでは戦術でパターンを決める「守」。パターンができるようになると個人が見えてくる「破」になり、個人が成長して「離」になって新しいことをチームとして個人がプレーする。
ただし、単に「離」で得た成功体験を引きずって、「考えなくなる」状態になる。真壁さんも自身の体験として「成功体験があって、それを引きずっていたら、考えなくなった。そこに周りが追いついてきて、成績が下がった」とありました。だからこそ「考え続ける」ことが必要であり、そのために新しいことを学ぶ「守」に戻る必要があります。

「自律分散型」リーダ

サントリーにはFWリーダ、BKリーダのようなポジションリーダだけではなく、全体の中での役割をもったリーダがいます。

チームリーダ:全メンバーから信頼があり、バランスを作れ、まとめる
ゲームリーダ:ゲームプランに長け、試合でプランを実行できる
カルチャーリーダ:チームの文化を作り、チームを正しく導く
ソーシャルリーダ:チームの潤滑油、ラグビー・チームを楽しい場とする

キャプテンは万能ではないからすべての役割を果たすことはできない。例えば、カルチャーリーダやソーシャルリーダは、コミュニケーションに長け、誰にでも関わっていける素質が必要。

ラグビーはもちろん、ビジネスのチームの引きあげに重要な役割を果たす「カルチャーリーダ」「ソーシャルリーダ」だが、個人のプレーで評価はされにくい。近年ラグビーでもビジネスでもようやく必要性が認められてきました。自分たちで率先して役割を果たす「自律型分散リーダ」が求められています。

キーワード(ことば)の活用

「試合の時には、考えるのがしんどい。だから、短いキーワードで伝わるようにする」
そのために普段から「短いキーワード」で「同じ言葉」を使ってチーム全員が同じイメージを持てる言葉をもっておく必要がある。
サントリーには「チャンピオンミニッツ」「ヘッズアップ」などのキーワードを持っています。どのタイミングで、どの言葉を使うか、は、メンバがゲームのしんどい中で考えて使っているそうです。

お話を聞いて

話題が尽きないし、合間合間にちゃんと笑いを挟んでくる。大きな笑い声でおおらかな真壁さん。ですが、おそらく無邪気に楽しく話をしているだけではなくて、状況を把握して、必要なことを選んで話しているように感じました。おそらく「考え続ける」人なんだろう。単なる頭のいい人ではない。だから、これだけの人を引き付けるのでしょう。

と、むつかしく考えてもきっと面白くない。素直に「もっとこれからたくさんの話を聞きたい、もっとこの先を見ていたい」人でした。ラグビー選手としてもビジネスパーソンとしてもずっと応援したいです。

真壁さん、ありがとうございました。

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