見えないコストが大量に乗っかった、決定通知発送の裏側
保育所の一斉入所に関する決定通知または保留(待機)の通知発送の時期が近づいていますが、そのための準備がものすごく大変で、これは人によっては一発でメンタルを病むんではないかというくらいの状況だと知りました。「このパターンの人にはこれを同封、このパターンの人は不要、間違いは許されない」ということが年々積み上がってきており、発送までに膨大なコストが乗っかっている状況です。
同封する書類
どういう書類をお送りしているかというと、、、
共通するもの
入所決定通知または保留通知
保育要件の認定証
「保育要件の認定証」とは何かを説明する書類
内定者に同封するもの
健康診断を受診するための案内
口座振替用紙
今後必要となる手続きに関する案内
きょうだいに幼稚園児がいる場合に申告してもらう書類
各保育所別に同封を依頼された案内(保育所別に入れるものが変わる)
民営化する公立保育所についての案内(該当する保育所内定者のみ)
保留者
2次募集の人数(保留者)
期間限定で受入可能な施設の案内(保留者、年齢によって変わる)
究極の話、保育所の入所が決定したか保留になったかを送れば済む話ではあるのですが、新しい「子育て支援」制度の関係で「保育が必要であることを認定している書類」を追加で送ることとなっています。それを送るとなると市民から「この書類は何?」と聞かれることになるので、それを説明するための書類を送っています。
発送までのコスト、発送してからのコスト
これらの書類を期日までに発送するわけですが、ベースとなる書類を作成し、印刷。10種類はあろうかという書類を対象者に応じて封入のパターンを変え、間違って他人のものを送ってしまわないように複数人でチェック。発送する現場(区役所)だけで数日間複数の人間が拘束されることになり、現場の人件費だけでおそらく数万円のコストがかかっています。
そして発送後は問合せ(主に「なぜ入れなかったのか」というもの)の電話がかかってくるわけですが、そもそも最近の郵便事情では発送から到達までは週末をはさむと5~6日はかかる可能性があり、その間は「まだ届かない」という問合せも受けることになります。こういった電話での問合せに要する時間も見えないコストになっていますが、けっこう役所の中では「あるある」として捉えられており、「こういったコストをいかに下げるか」という視点が欠けているように感じます。
オンライン化すれば、、、
すでに受験の世界では合格発表はオンライン化されており、こどものときはクリック一つで合否が判るという体験をしたわけですが、保育所の結果発表もオンライン化すればいいのにと強く思います。
オンライン化すれば郵便料金はかからなくなるだけでなく、「まだ届かない」という問合せも激減することは明らか。市民の方にとっても結果をすぐに知ることができ、ストレスフリー。間違って他人の情報を同封してしまうリスクもなくなりますし、マイナンバーカードと暗証番号でログインすることで、他人に知られるリスクも防ぐことができるようになります。対象となる児童の年齢に紐づいた情報にアクセスできるようにすれば、「このパターンの人にはこれを同封して、、、」という「人海戦術」をする必要もなくなります。供給制約の時代にオンライン化は待ったなしの状態です。
せめてできることから
そんな中で「オンラインでの窓口予約」を進めようとしている私(とその部下たち)ですが、同時に手続きそのもののオンライン化も進めています。特に入所保留となった方が希望する保育所を変更したり、ときには転出に伴い申請の取下げをしたり、といった手続きはオンライン化できるだろうということで、オンライン化に向けて動きを一気に加速させています。近日リリース予定です。
「保育所の申込そのものはオンラインで完結し、あとは役所で面接を受けるだけ」という時代が来たときに、私たちのノウハウが生かせるよう、ジブン株式会社を経営しているという視点で、今後もチャレンジを続けていこうと思います。
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