見出し画像

多治見市のYさんのご家族からお問合せを頂きました。「腰骨を骨折し、人工股関節の手術を受けました。脚の長さが変わってしまったので、靴を何とかしたいのですが…」―

大腿骨頸部の骨折

運動や事故など骨折の原因は様々です。とりわけ高齢の方は下肢(腰からつま先までの部位)の筋肉が衰えてくると足が持ちあがりにくくなります。出先のちょっとした段差や屋内の廊下でつまずいて転倒し、ヒザや腰を打つことがあります。大腿骨には「頸部(けいぶ)」と呼ばれる腰骨と大腿骨をつないでいる箇所があります。転倒で腰を打つと頸部にかかる負担が大きく骨折につながります。特に60代以降の女性はカルシウムの減少も手伝って男性より多い比率で骨折される方を見受けますね。

脚長差の調整

人工股関節を取り付ける手術をされたYさん。術後のリハビリ指導を受けて4か月が経ちました。手術を受けた足の筋肉も順調に回復しつつあります。ただ、歩いた時左右の脚のバランスに違和感があり、お医者様に測って頂くと約3㎝脚の長さが違うことが分かりました。「リハビリを続けていると脚の長さがもう少し落ち着いてくるらしいんですが、今の状態だとやっぱり歩きにくいんです。」そこで、靴の高さ調整の方法についてご説明しました。
①靴底に厚みをつける方法:短い方の脚の靴底に相応分の厚みを足します。かかととつま先部を薄く加工した「ロッカーソール」仕上げにすると脚の長さだけでなくヒザの負担を軽くすることも出来ます。但し、両足に施こしてバランスをとる必要があります。また、靴底全体に厚みをつけるので加工した方の重量が若干重くなります。病院を巡回される装具士さん(義手義足を作ったり整形外科靴を作る国家資格保有者)と相談されることをお勧めします。
②中敷きを作り直し高低差を調整する方法:中敷きが搭載された靴を利用します。厚みの多い中敷きであれば片方は薄い中敷きに作り替え、片方には数ミリ~1、2㎝の厚みをつけることで高低差をつけます。但し、一般靴(履き口から外くるぶしが見える靴)はカカトの深さには限界があります。くるぶしが隠れるセミブーツタイプを選べば さらに加工の高さも可能となります。この方法は靴屋さんでも対応が可能です。

シッカリ留めて歩く習慣を身につけましょう

中敷の調整で試し履きされたYさんに履き心地の感想をお聞きしました。「これならほどほどに歩けるし、軽いのがいいですね」と教えて下さいました。付き添ってこられたご家族も「杖を使ってても、加工した後の方がしっかり歩けてると思うよ」とYさんに話しかけておられました。
安定して歩くためには靴ヒモやベルトで足を固定してあげることがポイントです。リハビリとの相乗効果で、以前のように元気に歩かれることを願っています。

ヒザや腰に不安があり、歩きたいけど歩けない…そんな方の靴選びのお手伝いをさせて頂きます。どうぞコチラからご予約ください


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?