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デザイナーさんはすごい

もたもたした自分の言葉を、すくい上げて形にしてくれるから、デザイナーさんはすごい。そう、昔から思っています。

いまから10年前、だいたい30歳くらいのとき、ウェブメディアでディレクターの仕事をしていました。メールと電話で進行管理をしていたのが懐かしい。袖机のある広いデスクに、一人一台の内線電話がついてました。

仕事のメールを即時で受信してしまうと、通知が鳴り止まなくて仕事にならないので、受信スパンを1時間毎にしたりした。それくらい、メールが仕事の中心だったあの頃。

取引先からのメールを読みつつ、流れるような動作でデザイナーさんに電話をかける。携帯は無いから内線電話で。番号はもちろん暗記してるから、ノールックでやる。

「.........あ、水野です。いま大丈夫ですか?すいません。バナーを明日までに2点お願いしたくて。本当にすみません。さっきメール転送したんですけど...」

依頼は、小型のバナーをサイズ違いで5種類とか、セキュリティソフトウェアのホワイトペーパーを4ページとか。ニュースサイトのコンテンツだから、作るのは、型の決まったものが多かった。

この、深夜残業上等だったディレクター時代に、お世話になったデザイナーさんが何名もいます。何度も苦難を救ってもらいました。声の調子でお互い体調が分かるくらい、ずっとコミュニケーションを取っていました。

仕事をお願いする時、やり取りの際、失敗も、失礼も、数え切れないくらいやらかした。その都度、何歳も年下の自分に怒ることなく、電話越しに教えてくれたことがたくさんありました。

要件は、余さず漏らさず伝えること。一方で、ラフは作り込みすぎない方がいいこと。スケジュールは余裕を持って、だけどガチ〆切も伝えたほうがいいことがある。商談時に他社事例を見せてイメージのゴールを握っておくこと、、

一つの教えが、局面ごとに全く裏目に出ることもあるから難しかった。でも、仕事ってそういうものですよね。鍛えられたなあと思います。

SlackとZoomで仕事をすることが多い今では、顔を合わせての打ち合わせと、エクセルとパワポと電話とメールが全てだったのって、不思議な感じがします。

いま、あの時ほど、集中力を持って仕事をしているだろうか。

🦖🦖

いま、会社のウェブサイトを作っている。いや、作ってもらっている。

2023年の9月で、立ち上げた会社が一年を迎える。その誕生日祝いに、サイトがほしい、と思ったのだ。

当初は、SNSもあるし、必要ないかな?と思っていたけど、銀行口座やカードを作る時にホームページは?ウェブサイトは?とあまりに何度も聞かれたのと、(口座やカードは無事に作ることができたが、信頼してもらうのが手間だった)

あとは自分が、仕事も趣味もいろんな企画を立ち上げるのが好きなので、バラバラとしているロゴ達をまとめておく箱のような場所が欲しかったのもある。

制作中の画面。かわいいですよね

社会人になって以来、長らく、ウェブコンテンツを扱う仕事に就いているが、いちからサイトをデザインするのって、同じインターネットでも、ぜんぜん違う行為だと感じる。

先に書いたように、ウェブ制作といえども、限られたルールの中での「規定演技」の仕事が多かったから、余計にそう思う。地味かもしれないけど、誇りをもってやっていたなあ、と振り返って思う。

とても満足のいく、名刺をデザインしていただいた会社さんに、サイト制作もお願いしました。独立してからずっとお世話になってるラブソルさん。

名刺。この印象的な黄色は、黄檗色(きはだいろ)

今日もそのミーティングがあったんだけど、お願いしているデザイナーさんに、あまりに鮮やかに自分の意図を汲んでもらえるのに感激したのでした。

サイトが完成となった暁には、どんなやり取りをしたかを振り返りたいところです。

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