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夏目漱石『文学論』序、『人生』、『家庭と文学』英語対訳

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夏目漱石『文学論』序、『人生、『家庭と文学』英語対訳49 回シリーズです。
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記事一覧

夏目漱石「家庭と文学」(英語対訳)  11

家庭と文学 11  ここらあたりで、一つの結論をつけてみよう。自分の考えでは、恋愛はあ…

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Mikky
12時間前
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夏目漱石「家庭と文学」(英語対訳) 10

家庭と文学 10 元来、恋愛の取り扱い方いかんによって、杜会状態をあやうくするとか、…

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Mikky
1日前

夏目漱石「家庭と文学」(英語対訳)9

家庭と文学 9  これはただに親子の関係にのみかぎったわけではない。すべてのことにおい…

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Mikky
2日前
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夏目漱石「家庭と文学」(英語対訳)8

家庭と文学 8  以上は今日の小説の今日の家庭に入れられないゆえんを説明したのだが、要…

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Mikky
3日前
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夏目漱石「家庭と文学」(英語対訳)7

家庭と文学 7  ところが、わが日本の新文明というものは、全然西洋から移植された。文学…

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Mikky
4日前
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夏目漱石「家庭と文学」(英語対訳)6

家庭と文学 6  西洋では一般に、本人に愛がなければ結婚はできぬ。しこうして、かく結婚に…

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Mikky
5日前

夏目漱石「家庭と文学」(英語対訳)5

家庭と文学 5 で 恋愛などのごときも、恋愛を描いた作品がないではないが、その恋愛たるや(西鶴(さいかく)だけは別として)たいてい皆、世の中の義理なるものとの葛藤(かつとう) なので、葛藤の結果は義理の勝利によって解決せらるるものと決まっていた。もしこれがさかさまに行けば、世人の同情は去ってしまい、その興味も失われてしまう。つまり、当時の小説に、 恋愛を単に恋愛として描いたもののないのは、もっぱら身を恋愛にうちまかせることは道徳的でないという当時の考え、その考えと相伴っ

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夏目漱石「家庭と文学」(英語対訳)4

家庭と文学 4 さて、自分の見るところによれば、この恋愛の取り扱い方に関して、従来小…

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Mikky
7日前
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夏目漱石「家庭と文学」(英語対訳)3

家庭と文学 3 恋愛の表現をことごとく除去し去って、文学特に小説ができうるやいなや、…

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Mikky
8日前
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夏目漱石「家庭と文学」(英語対訳)2

家庭と文学 2  家庭の少年少女に対して、文学の与うる感化は、それがかれらを利するか、…

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Mikky
9日前
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夏目漱石「家庭と文学」(英語対訳)1

家庭と文学 1   さて第一に家庭と、——元来、家庭とはどういうものをいうか、わたしに…

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Mikky
10日前

夏目漱石『人生』(英語対訳)13

夏目漱石『人生』(英語対訳)13 人生は一個の理窟に纏(まと)め得るものにあらずして、小…

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Mikky
4か月前

夏目漱石『人生』(英語対訳)12

夏目漱石『人生』(英語対訳)12 犬に吠(ほ)え付かれて、果(は)てな己は泥棒かしらん、と…

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Mikky
4か月前

夏目漱石『人生』(英語対訳)11

夏目漱石『人生』(英語対訳)11 「デクインシー」曰く、世には人心の如何(いか)に善にして、又如何に悪なるかを知らで過ぐるものありと、他人の身の上ならば無論の事なり、われは「デクインシー」に反問せん、君は君自身がどの位の善人にして、又どの位の悪人たるを承知なるかと、豈(あに)啻(たゞ)善悪のみならん、怯勇(けふゆう)剛弱高下の分、皆此反問中に入るを得べし、平かなるときは天落ち地欠くるとも驚かじと思へども、一旦事あれば鼠糞(そふん)梁上(りやうじやう)より墜(お)ちてだに消

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