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30代を目前に思うこと

30才。
この年齢を聞くと、小6のときの担任が三十路だ三十路だと生徒からいじられていたのを思い出す。

当時は30才というと、立派な大人で子どもの自分とは程遠い存在だった。当然のように結婚して、子どももいて…と思っていたと思う。

今年、その三十路に私はなる。
世間で言うところの結婚適齢期になるが浮いた話もなく、それなりに働いて、プライベートではただ好きなことに囲まれて日々を過ごしている。

小6の私からすると理想の大人ではないかもしれない。
結婚した人や子どもを育てる人からすると惨めに映るかもしれない。
けど、それでもいいと思うんです。

今回は年を取ることも悪くないと感じることを綴りたいと思います。

1.無駄に焦らなくなった

小中高大と一通り、学生と呼ばれる時代を過ごしましたが、妙な焦りを感じることが多かったように思います。

その原因は試験や就活など、おそらく半強制的に周りの同世代と比べられたり、自ら比べたり、結果を急かされたり…という要素が多かったからだと思う。

また、いたくもないのにこれまた強制的に同じ空間にいなければいけない、クラスという制度。

今思うとなんであんな空間に存在できていたのか…
当時の自分に会えたなら、よく頑張ってる!と頭を撫でて抱きしめてあげたいものです。

それに比べて今はというと、学生時代より目に見える評価がないので焦りを感じることが減りました。
知り合いの近況状況も連絡をしない限りは知り得ることもほとんどなく、他人と比べて苦しむことはあまりないように思います。

結婚とか恋人とかの類は…まぁ自分には合わないのだろうと見切りをつけて、今日もせっせと仕事に、趣味の漫画描きに勤しんでおります。

結婚した同級生の友人は旦那と職場が同じなうえ、旦那の両親と同居らしい…絶対無理だな。自分には。

幸せの形は人それぞれと昔から言うもんね。
オラァ~幸せだぁ~!!(大の字)

2.完璧を求めなくなった

気づいたときにはすでに絵を描くことが好きだった私は、小学生のころ、地元の図書館で漫画の描き方の本を借りて漫画を描こうと頑張っていた。

けれど当時は今のようにデジタルなんて到底ほど遠い、紙原稿オンリーな時代なわけで、素人の子どもが描けるわけもなくすべて未完で終わりました。

ネタは思いつくのに、描きたいシーンは浮かぶのに、それらを紙上に再現できない。

できあがるのは大学ノートに並んだへんてこ骨格のキャラクターたちに、物語の断片の数々。

漫画っぽいものも描いたけど、当然未完で、すべて勢いで描いてるからコマ割りも画面の見せ方もなってなかったように思います。

また、憧れの先生のような完璧な漫画が自分にも描ける!と思ってて、それがいざやってみるととても比べ物にならないものしか描けず、どこか嫌気がさして、いつの間にか漫画を描くことから離れてしまったんだよな…。

現在は分割払いで買ったiPadとapple pencilを相棒に漫画を描いています。

それと、漫画家の先生方の教本やネットに公開されている描き手のみなさんの分かりやすいコマの置き方・見せ方を参考に、なんとか人に見せられるレベルで描けるようになりました。

小学生の私にとって、漫画を描くことは根気のいる作業でとても自分には無理だ、先生のように完璧なものは描けないと決めつけて、いつの間にか漫画を描くのを諦めてました。

けれど今はインターネット環境も整って、資金面も自分でなんとかできるようになり、約20年の歳月を経て、漫画が描けるようになった。

同時に、完璧じゃなくてもよくね?と自分に言い聞かせることも覚え、気楽になれたのもあります。

こうして漫画が描けるようになった要因は、年を重ねたことによる余裕だけじゃなく、これまで得た知識や経験、周囲の環境の変化も相まってのことですが、小学生の自分のもがきがあっての結果だと思う。

あのとき漫画を描きたいと思わなければ、こうして再び描くなんてこともなかったろうし…もがいてくれた自分、ありがとう。

【まとめ】年齢は経過ではなく積み重ねで考えよう

最近読んだ本に『年齢は経過(横軸)ではなく、積み重ね(縦軸)で考えよう』という言葉がありました。

これまでもこれからも、時間はただ過ぎていき、死という終わりに向かっていくだけと思っていた私にとって、とても衝撃的な言葉でした。

確かに30年という時の流れを思って、自分よりも年下の子を見ると、未来があって進学先も就職先もどうにでもできるよな…と虚しさを覚えてしまいます。

しかし過去に得た知識、経験を積み重ねてみるとどうでしょう。少なからず一つくらいは得て良かったなぁ、と思えることがあるのではないでしょうか。

私の場合は、これまで見た作品から得たもの(アニメ・漫画・映画・ドラマなどの心に残った場面・展開・構図・絵のタッチ)、ある程度のところまでできたらよくね?と完璧を求めすぎない心持ち、などだと思います。

こうしたことは自分では当たり前だと思っていることでも、経験が浅い人やこれからの人にとっては貴重な知識や経験だったりします。

どうしても年齢を思うと自分を惨めに捉えがちだけど、案外自分の人生も捨てたものじゃないなと思えたらいいね。

私もそんな風に思えるよう、これからを気楽に歩いていきたいと思います。

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