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家族だって他人

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臨床心理士&公認心理師3名によるリレー形式の連載コラムです。 家族って何だろう? 家族に傷つき、家族に癒され、家族に振り回され、それでもなぜか期待し、求めてしまう。誰でも一度は家… もっと読む
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家族だって他人

 是枝裕和監督の映画『歩いても歩いても』(2008年公開)を見てから、ブルーライト・ヨコハマの…

他人と他者

「家族だって他人」の連載が終わるのだそうだ。だそうだ、と言うとまるで他人事である。いやい…

静かな世界

 家の中に、自分以外の誰もいないと、とても静かだなと感じる。  自分が小さい頃は、家に…

ゆっくり家族になればいい

 家族とはなんぞや、という探究もそろそろ終わりが近い。今回は、家族の成り立ちを考えてみた…

パッケージされる体験たち

 「お金で買えない価値がある。○○な体験(時間)、プライスレス」 というCMが一時期はや…

家族のいる場所

「家族だって他人」をテーマにこのコラムを綴る時、私は常に家族とは何ぞや、と自問してきたよ…

目次3 and 次回予告

                   閑話休題(目次2)に戻る 37.親を越えてすすめ    (10月3日 公開   )   文責M.C 38.時々犬になってみよう (10月10日 〃  )   文責C.N 39.とても狭い箱の中   (10月17日 〃  )   文責K.N 40.失くしたのは何か   (10月24日 〃  )   文責M.C 41.この愛の対価     (10月31日 〃  )   文責C.N 42.星空に願いを     (11月7日  〃  )   文

根っこ

 私の父は、東北の田舎に産まれ育ち、良く言えばおおらかで寛容な人、悪く言えば大雑把で鈍感…

星空に願いを

 大昔、私たちのご先祖様は真っ暗な中、空を見上げ、光る星々をつなぎ合わせて色々な星座を作…

この愛の対価

 『ある愛の詩』という半世紀ほど前に製作された古い映画に 「愛とは、決して後悔しないこと…

   失くしたのは何か          ―産まれてこなかった命について―

 唐突な話で申し訳ないが、私は過去に2度、流産を経験している。自分の流産について、ぽろっ…

とても狭い箱の中

 16年ほど前、さかなクンが『いじめられている君へ』という朝日新聞の企画の中で「広い海へ…

時々犬になってみよう

 「両片思い」 という言葉がある。両思い、ではなく両片思い。主に恋する二人が互いに相手の…

親を越えてすすめ

思春期というのは、親の価値観を否定して、大人の作る社会に反抗して、親や大人の価値観とは違う自分の価値観を求めて戦い、自分とは何者かを打ち立てていく時期だ、と思う。 もうだいぶ昔の話だけれど、中学生の頃の私も、中学生らしい潔癖さで大人のズルさや身勝手さを嫌っていた。そして、身近な大人よりも、自分の思想のために命をかけた歴史上の人物や、葛藤しながら成長していく小説の主人公の方に、親近感を覚えた。 死ぬことは全然怖くなかった。むしろ生きて誰かを傷つけたり、自分の身可愛さに醜い