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薄黄色のカーディガン

ブラザーを着る前に
新品の薄黄色のカーディガン
スラックスをはいて
重いかばんを背負い登校

見たくもない、桜色の校舎
腹痛や吐き気がする

カーディガンを着ていった初日
学年のトップニュースに

うちの中学校には、
校則というものは
存在しない

そのはずなのに
カーディガンは、校則違反
生徒指導の先生・担任
学年主任兼顧問に怒られる

担任の先生は
「女子みたいな恰好するのやめなさい」
え?男子がカーディガン着たらだめなの?
すごく不思議に思った。
だって学校寒いんだもん
暖房もっといれてほしい

「あいつ、女子じゃん。」
周りから声が聞こえる。

ブレザーの下に着るカーディガン
おしゃれじゃん!と思っていたが、、、

「そっち女子トイレじゃないぞ」
とバカにされ、
登校しなくなった。

進学校であったため、
わたしのような底辺学力は、相手にされない
一年生の担任の先生に最初の個人懇談
言われた言葉は、
「この程度の人間関係作れないなら社会でやっていけませんよ。あと、勉強にもう少し力入れないと社会から弾き出されますよ。」とね

今考えると、進学校なだけあって
不登校の生徒の扱いはめんどくさい
そんな風に思われていたのかも

校則なんて、いらない
何を着て学校に行ってもいいじゃん
どうして同じ方向に向けたがるのかな

成績だの、順位だの、人間関係だの
慣習?暗黙のルール?
くだらない
自由に生きていきたい

まともな大人になれないよ
真面目になりなよ
いろいろ
言われたが
知ったこっちゃない

悪いのはわたしじゃない

こんな制度を作った社会が悪い
成績だけで高校、大学を割り振られ
途中で脱落した人には、手を差し伸べてもくれない

そんな社会壊しちゃえ
どんな人でも
自分らしく生きていける

中学生の自分は
そう考えていた。

中学生のとき
そんなことを考えていた
彼は、自立はしていないが
何とか生きている

不登校の児童生徒は
30万人
きっと数字に含まれないで
行きたくない・足が向かない
児童生徒は、この数の2倍はいるはず

今生き方に悩んでいる・苦しんでいる
そんな子に送りたい
あなたの邪魔をしているのは
親でも、先生でも、友達でもない

社会の制度が悪いんだ
その社会の制度に騙されてきた
周囲の人たちが
あーだ、こーだ言っているだけ

あなたが生きたいように
生きてほしい
生きていれば
必ずいい出会いがある
必ずいいことがある
必ずあなたのよさを見つけて、
生かしてくれる人がいて、場所があるよ

<おしまい>
©七沢 心空


エピローグ

ある日、同じ小学校の子が
制服を着崩して登校してきた。
それがすごくかっこよく見えた。
なぜなら、そんなことする子が、学校見渡してもいなかったから。

「寒いからカーディガン買って」と母親に行ったとき
「着てる子なんていないでしょ。買ってもいいけどね。
 そもそもあんた学校に行くの週に1・2回じゃん。」と失笑された。
それでも、母は、カーディガンを買ってくれて、登校した。
なんといい母なんだ。
もちろん、次の日からまた不登校でしたが。。。

それでも、2年生・3年生になるにつれて登校回数は増えた・・・
(担任の先生や顧問の先生などのおかげで)
しかし、冬、カーディガンは必須。
しかも、萌え袖。
(少し大きめのを買ってもらっていた。)
誰が何と言おうとカーディガンを着た。
(なんなら、2回買い換えた→身長が伸びたので)
萌え袖、最先端だったと思う。

コロナ禍で制服ではなく、ジャージ登校が目立った
別に、制服でなくてもいいんでない?と思った。

最近、ぼちぼち制服で登校する子を見て
カーディガンではなく、パーカーを着るのが主流ということを知った。

自分の時は、カーディガンだったなと思い
なんだか懐かしかったので、文章にしてみました。

一切、見直しをすることなく投稿しました。
グダグダな文章にお付き合いいただきありがとうございました。