最近、日本の友人がおひとり様を決め込んで家を新築したため、共通の友人を連れて複数回中の様子を見に行くことになりました。

インテリア/エクステリアについて相談しながらだったことや、おひとり様ということで、一人暮らしの大学生のごとく、家の中を全てみるということになりました。

その時に、「そういえば、これって日本ではあんまりないよね。」と思いました。

地方によってはコミュニティの方に来てもらう、や、戸建て同士だと見せ合う、などあるのかもしれませんが、少なくとも東京近郊で会社員などをしていたら、(寝室までを含む)「全部」の部屋を見る、というのは、大学の頃にどっちが本来の住人か分からない状態の関係だった人とでも、中々ないのではないでしょうか。

結婚後の新居にお邪魔するケースがほとんどということもありますが、一人暮らしであっても、全部を見ようとするのは、日本人同士の場合は、流石に友人関係が微妙になるのではないか、と思います。

逆に見せると言われても、見てはいけないような気にもなります。

しかし、ルワンダでは、これはかなり普通なことです。

私は家を変わる度に、訪問をしてくれる以前からの友人に家の中を案内しています。

全員とは言えないのだろうと思いますが、少なくとも私が親しくしている人たちと、以前住んでいた地方では家の見せ合いをします。しないことは、その人のことを信用していない、ということになるため、当然のごとく中を見せることになります。

家の中を見せておくと、協力関係が生まれます。

見せないと、生まれにくくなる気がします。

日本人がルワンダ人に全部の部屋を見せるのって、流石に危ないのでは？と思われるかもしれませんが、むしろ逆、です。

お金の関係(雇用、仕事を委託しているだけ)の人には見せませんが、友人や対等なパートナーには見てもらう方が、セキュリティのアドバイスや、不在時の対応をしてもらえますし、友人関係がスムーズになって面倒を見てもらえます。

信頼されると、信頼に応える、という関係が無意識に出来上がるのが、常識的なルワンダの人間関係です。

ただし、初めてルワンダに来ました、という(日本)人が、突然初対面に近い状態で、「仲良くなりたい！」と言って、だれかれ構わず、または、勝手に親しいと思って家の中を見せても、それは危険なだけです。

それはルワンダ人が聞いたら、馬鹿だ、と言われると思います。。。いい人であれば、逆に断ったうえで、アドバイスすらくれると思います。。。

また、通常の仕事での赴任で、キガリ(首都)のある程度のクラスの家や部屋で暮らす分には必要のないことです。(高級・外国人向け物件に関わる人や、住んでいる人たちは、みんな外の世界やルールを知っています。)

それでも、長期滞在で、ある程度の関係の人に「部屋を見せて欲しい」「遊びに言っていい？」と何度も言われている、「遊びに来て、と言われたので、行ったら部屋を見せられた」、また、「もう一歩仲良くなれそうでなれない」という時には考えてもよいことかもしれません。(受けない方がいい場合が多いので、まずは検討、です。)

ポイントは、苦労をシェアするという感覚を共有できるか、また、助けが必要だよね、と相手が思っているか、だと思いますが、ここについてはとても難しいです。

もし、現地で上のような状態で悩まれる場合は、当社でもご相談を承ります。ご一緒に確認し、試してみる際の具体的なポイントをお伝えしたり、協力をさせていただきます。また、お断りや説明を代理でさせていただくことも可能です。(お断りの方がご要望が多いかもしれませんね。)

ちなみに、タイトルの写真は、現地の友人宅で開かれる結婚披露宴の開始前のものです。外の会場にも招待客はいますが、親しい人たちは、新居の中で開始まで話をしています。新婚の新居は、このタイミングで親族以外の人に中を見せることになります。

(w/aoyama)

※注※　今後、具体的なルワンダ滞在・旅行予定があってこれをご覧になっている方、ルワンダでご覧になっている方へ(特にボランティア、学生インターンの方へ)

信頼するとされる、は、確かなのですが、複雑です。条件もあります。技術(プロトコール)もあります。一度信頼が発生したと思っても、それを維持するのは、発生させるよりもむずかしいことです。(日本でも本当はそうですが、特にルワンダの長期の関係は難しいです。基本的には、あきらめる部分もあります。)これを読んだからと言って、絶対に無邪気にそのまま試さないでください。この文章は、日本でもそれなりの社会経験を積んだ大人向けの読み物です。やはり、お金が目当てな人、持っている人からはもらっていいという人、また、見てしまうと気になってしまう人、欲しいと思うと無意識に持って行ってしまう人はいますので、何卒ご用心を！(当社では、色々とリスクを取った経験や、周囲の多くの方の行動の知見から判断をしています。様々な人が来ますが、相手との関係も悪くしたくないため、念のために何重もの防御/防止策を取っています。単純に、無防備にしているものではありません。ただ、それらは発動していないだけですし、発動しないようにもしているものです。また、断るケースや条件を付ける相手も、沢山あります。というよりは、そちらの方が人数としては圧倒的に多いです。ルワンダ人同士でも断ることはしています。これらをご理解の上、安全にご滞在を楽しんでください。)