広場を、広場として設計しない。

川向正人先生の『都市のコア』を読んでいる。

丹下健三氏が設計した今治市庁舎広場について、各者が論じるとともに、もしこれを再提案するならどう計画するかという内容。

社会的尺度や軸線など断片的に知っていた丹下氏の思想が、今治市庁舎広場のプロセスを介して解説されてる。

広場を広場として設計するのではなく、軸線と、公会堂等でズラしながら高さを変えて囲むことで、広場を作り出している。

また、今後100年、将来、周辺に高層建築ができたとしてもこの場所の存在が薄まらないように見据えていた計画の尺度がすごい。

ただ広場は高度経済成長のモータリゼーションの波に抗えず、人のために計画した広場が、駐車場になってしまった。

その様子を丹下氏は、どう見つめていたのだろうか。

思いを馳せる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?