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脱ステが目的ではなかった〜今を生きる〜





年末に顔のアトピーが大爆発して一度落ち着いたけど
2月に入ってまた大きく荒れた
おでこは赤くひび割れ
首が痒くて夜も眠れない

フラワーバッチレメディーのクリームで
なんとかなるかも、と頑張ってみたり
化粧水を変えてみたり。
でも、一向に改善に向かわなかった

デトックスだから大丈夫。
化粧もできなくて、すっぴんで明らかに調子悪い肌を曝け出してるのも、うん。大丈夫。顔が荒れてても、笑う人なんてわたしの周りにはいないから平気。


それでも,
わかっていても、
本当の本当の心の奥では
いつも人から見られているようで
心が崩れ落ちてしまわないように、
いつも緊張していた。
痒みもピークで毎日顔を見ることも辛かった。




ある尊敬している人の言葉を聴いて、
今回は薬を使ってみようって思った
薬を使うって選択肢が今の今まで思い出せなかった。すっかり忘れてた。
それはわたしの中で、薬を使うこと🟰悪
という思い込みが
忘れさせ、固く金庫の奥にしまい込んでいたんだと思う。



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わたしが身体のことを学びはじめたきっかけは
ステロイドだった


子どものころ、ひどいアトピーで入院までしたとき
それを鎮火してくれたのがステロイドだった
わたしにとっては救いの神だった



でもいつからか『ステロイドは怖い薬』と聞くようになった。
それがなぜか分からなかった
わたしを救ってくれた薬がなぜいけないのか。

それを知りたくて1から身体のことを学んだ



ステロイドは確かにアトピーを治すものではない
一時的に炎症を抑えてくれるもの
アトピーは自分で治すしかないんだ。


ステロイドでは治らない
ステロイドがどう身体に作用するのか知ったら
やみくもに使うのはやめよう、とすんなり思えた


でもそれがいつからか
『ステロイドを使うことが悪いことだ』
にわたしの中で変換されていた


身体には治すチカラがあるのだから
症状はデトックスなのだから
抑えてはいけない
ステロイドは使ってはいけない
脱ステをしなければ!
薬を使うことなく治すことができる、
ということを証明しなければ。と


脱ステすることはもちろんすごいこと
自分の力で治った、という経験は宝物だ


だけど、脱ステすることを目的にしていないかな?


わたしたちは豊かで、幸せに生きるために生きている

脱ステをすることはひとつの手段であって
目的ではない。


薬のチカラを借りて、ときには皮膚を戻してあげる

前に一度、どうしても湿疹がひどくて
もう無理だと思って皮膚科を受診した
ステロイドしか出されないことを知っていながら
ステロイドをもらいに行った。

だけど、最後の悪あがきで聞いてみた
『ステロイド以外はないんですか?』と

その時先生に
『ステロイドは皮膚を元通りにするんだから1番効率がいいよね』って言われた

正直、心の中で笑ってしまった。
全然身体のこと分かってないじゃん、って
どこかバカにしていた


だけど今、その通りだと思った
皮膚を元通りにしてくれる
それってすごいありがたいこと。
(もちろん、それでアトピーが治るわけではない,という根本を見る説明を病院でもしてほしいとは思うけど)

その先生の言葉が今、身に染みる

皮膚ってさ、すごいんだよ。
外からの敵を身体の中に侵入させないように
バリアを張って守ってくれて

水分だって保ってくれる

ガサガサのわたしの肌はたっぷりつけた化粧水だって
ほんのわずかな時間でひび割れはじめる
水分を保っていられないんだ。


ひび割れた肌は隙間だらけ
バリアが崩れてしまう

優しいリネンの洋服の生地だって、
温かく身体を包み込んでくれる布団のわずかなに埃だって、
反応して拒んでしまう



もっと穏やかに過ごしたいのに。
もっと自分のぴかぴかな笑顔で過ごしたいのに。
鏡を見るたびカサつく顔に目を背けたくなる

『大丈夫、デトックス。』
頭でそう呟く声に心は背く
こんなの、もう嫌だ…



失ってみて、はじめてわかる
わたしたちの身体に備わっている機能
すべて完璧で与えられている


それなら、一度薬に頼って、
整えてみるのもありじゃないか。
1番働いてくれる状態に整えてから
根本を改善していく


薬を使って、はい元通り!
薬が治してくれたと思って、何も見ないんじゃない。

今を生きるためにチカラを借りる





毎日毎日かゆみと戦い、
鏡を見ては落ち込み、でも大丈夫なフリをする
ほんとは元気がないのに、大丈夫なフリをする

頑張ってる。
ほんとに頑張ってる
でも、終わりの見えないそんな毎日を
3ヶ月、半年、1年…

頑張れるまで頑張るのもよし。
だけど、そんな毎日に疲れてしまったなら
笑顔で過ごせないのなら
今を生きるために、
薬に頼ってもいいんじゃないか


脱ステを乗り越えた先に得るものもたくさんある
だけど、そこにはかけがえのない【今】という時間を差し出す
その時にしか味わえない今がある


薬では治らない。
自分の力で治すしかない
それを知った上で、助けてもらうのはありなんじゃないかな。
薬を使うことは負けなんかじゃない。


今を生きる、今を味わっていたら
またその先の未来は切り拓かれていくから。


わたしが生きる目的はなんだろう
脱ステは目的ではないはず。
薬を使うことが負けで、
身体のチカラだけで治すこと、見守れることが良しではない
そこで戦うことは違う。


わたしたちは今をしあわせに生きるために生きている
今がしあわせなら、今の積み重ねた先の未来もしあわせだから


未来のために今,頑張ることも必要だけど
やっぱり今をどんな気持ちで過ごすことができるのか




薬に頼って、見えなくなったらそれでおっけーと言いたいわけじゃない。
喉元過ぎれば熱さを忘れる、ではいけない。
だけど
囚われすぎて、今を我慢、我慢で潰したくない


自分にもそう声をかけたいし
今、頑張っている人たちにも伝えたい。
決して、負けじゃない。


わたしが心地よく生きるために
誰かの許可も必要ないし
正解も間違いもない


痒みがなく、ゆっくり寝れて
朝鏡を見て落ち込まない
顔を上げて、今日も生きるぞ!って胸張って過ごせた方が
ずっとずっと健康に生きれると思ったんだ。

デトックスだ、デトックスだと
毎日泣きそうな心で、折れてしまないように生きるよりも

ニカッと人前でも堂々と笑って生きる毎日のほうがアトピーだってずっと早く治るとわたしは思ったんだ


この世界に、正しいも間違いもない
わたしは笑って生きるよ。
こころの中と見える外側の世界
一致させて生きていく