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ハンカチと手紙

母宛てにゆうパックが届いた。
送り主のお名前、母に聞くも「わからないわ」と。
どなただろうねぇ、なんだろうねぇと包みを開けると、とても素敵なハンカチ。
しかも超母好み。

お手紙が添えられていて、母と一緒に読む。
手紙は母の親友のSさんの娘さんからだった。

先月、Sさんはご家族に見守られながらお亡くなりになった事、
今年に入り容態が急変し入院されていた事、
「悲しませるから、ぜったいに病気の事はゆっこさん(母の事)には言わないで」と娘さんに言われていた事、
亡くなったらお礼を伝えて欲しいと頼まれていた事、、
が書かれていた。
あぁ、年末年始にお電話しても繋がらなかったのは入院されていたのか。

母は同窓会に一緒に参加したり、Sさんのお店に遊びに行ったり、ずっと仲良くさせていただいていた。
コロナ期間中は、よく電話でお喋りしていたよう。

一度私も電話でお話しさせていただき、母が認知機能が落ち、ご迷惑をおかけしていないか心配…なことをお伝えした際には、
「大丈夫。私たち10代からのお付き合いなのよ!
ゆっこさんは病気かもしれないけど、何も変わってないのよ〜」と、
とても優しいお言葉をかけていただいた。
どんなに嬉しく、ホッとしたか。

高校の時からのお付き合い、本当にいつも優しくて、あんないい人が死んじゃうなんて悲しい、と涙ぐむ母。

娘さんに電話をし、お悔やみと贈り物のお礼をお伝えする。
母、娘さんと話すのが嬉しくてだんだんハイテンションになってきてしまうのをハラハラしながら見守りつつ、
途中でほぼ受話器を奪う事となる。

娘さんがとてもしっかりされていて、あ〜私は父や母が居なくなった時に、こんなちゃんといろいろ対応できるだろうか…
そんな時が来るのは、そう遠くないよなぁと娘さんの姿に自分を重ね、改めて
「どうしよう」
「自信ない」とズーんと重い気持ちになりつつも、
この時間を出来るだけ楽しめたらいいなぁと教えていただけた気がする。

それにしても「友達」っていいね、お母さん。
素敵な方とお付き合いできて、それはほんとに宝物だね。

Sさん、娘さん、ありがとうございました。

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