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朝と夕心の点滴ひぐらしの声が聞きたい猛暑の今夏

実家で暮らしていた頃は
早朝と夕暮れ時には美しい声でひぐらしが鳴いた
すぐそばの山から遠く近くひぐらしの声が
夏の日の始まりと終わりを彩って
目を閉じるとすーっと清涼飲料水を飲んだように
心が満たされた
一種の心の点滴のようなものだった

今の住処では
山は見えているのに
ひぐらしの声は聞こえない
猛暑が続き
寝苦しい夜を過ごした寝不足の夜明けにも
仕事で疲れて帰った夕暮れにも
ひぐらしの声は届かず
心は満たされない

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