むむっ、奴は幾つになるんだ。かみさんに聞いたら28か9かな。本人に聞いてもよう判らんと言う。もちろん私も29か30のどっちかだ。こんな年齢不詳ではないけど、自他ともに不認識な年ごろなのか。私がその年の頃は30の大台に乗りたくなくて足掻いていたような気がするが、次男は泰然自若として、何か欲しいものはあるかと聞いても、特にないと言うし、母さんの奢りで食べに出るかと言っても、いや面倒臭いと返って来る。

　ちゃんとと言うか、ちょっとネットの年齢早見表で調べたら29歳になることが判明。そうか20代最後なのか。在宅ワーク、ＮＰＯのパソコン教室と事務、スポットのパソコンレスキュー、そして、平日の犬の散歩から家の風呂トイレ、台所から洗濯機のメンテナンスと我が家には欠かせない人材なんだな。若干、音や気圧と匂いと虫に過敏で、偏頭痛持ちで綺麗好きで女っ気がなくて、動物愛が強くパソコンも強い、集団が苦手で世間話が苦手で圧に弱いところはあるけれど、優しい奴なんだな。

　かみさんはどうか知らんけど、私は子供らの将来のことは考えないようにしている。自分のことは自分で決めたらいいのよ。長男は家を出て勝手気ままに仕事している。次男は家が居心地がいいのか、他に行くところがないからか知らんけど、もしかすると、このままずっと一緒に生活を続けるかも知れん。私も然り、これまでの経緯からしても、子供たちの将来は予測不能だ。だから考えない方がいい。どんでん返しを楽しもう。

　そんな次男に何かしてあげたいが、欲しいものがないとなると、私的にはそっとして欲しいと思うところだけど。親子だから一緒の気持ちなら、そっとしておこうかな。まあ後は、かみさんの気が済めば良し。形ばかりのショートケーキを買って帰るか。次男、29歳おめでとう！
20231024