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2/8:「どうせ私なんて」期

虐待や性被害のトラウマで依存症・PTSD・複雑性PTSDと、名前からして明らかにややこしい精神疾患を患っていた三森みさです。

▲8話まで無料公開中です。

▲先行公開の有料noteもあります。

今回は依存症・トラウマからの回復プロセスとともに、心境の変化をまとめてみました。全4回です。(※長くなりすぎて見づらいので8回分割しました)

▲他の回はこちらからどうぞ。

全て自分の経験で、エビデンスとか心理療法的にどうとかは存じませんが、回復を目指される同じ仲間の皆さんの参考になれば幸いです。




2:「どうせ私なんて」期

落ち込んでも自殺未遂はしなくなりましたし、依存行為もある程度収まりを見せました。
しかしながら、頭の中は結局「どうせ私なんて…」「でも・だって・どうせ」「ひがみ・うらみ・ねたみ」でいっぱいでした。
これは「期」というよりも、ACにとっては最初から最後までついて回る、心の根深い問題だと思います。この「どうせ私なんて」が自分自身を傷つけ生きづらくなる要因だからです。


愛するアダルトがいない

あの謎の自信のなさ、デモデモダッテ病、愛するアダルトが不在だったんだな〜と今ならわかります。

愛するアダルトがいない以上、アダルト・チャイルドが主体となります。
そしてこのアダルト・チャイルドは、親・社会から歪んだ考えを引き継いでいます。すると頭の中が大変お辛いことになってしまう↓

やっぱ幼少期の養育者との関係ってめちゃくちゃ大事なんだわ。
今思えば、失敗するたびに「彼女」が出てきて延々と自分責めをしてたら、そら頭もおかしくなるし自殺未遂もするし依存行為もするよねッ〜!!!!!!しょうがねえよな〜〜〜〜〜!!!!!


やべ〜奴を引き寄せることになる

また、自己肯定感が低すぎると、ハラスメントマン、変な人、変なビジネス、怪しげな宗教などに、非常に引っかかりやすくなります。
私は、何らかの事情で困ってる人間をおもちゃのように利用する悪徳な人間が死ぬほど嫌いですし、どう考えても加害者が悪い。しかし悲しいかな、自己肯定感が低すぎると、やべ〜〜〜奴らを引き寄せてしまう性質を持ち合わせてしまうのですよねえ…。

一つは、「どうせ私なんて…」と口に出すたびに周りから「重い・しんどい・楽しくない…」と人が離れていきます。この言葉を口にしてる時点でかなり精神的に疲労してて限界が来てるんですが、知識がなければまずわかりません。
ある段階で「これを外に出したら嫌われる」と学習して、出さなくなった時期もあったのですが、心の内側が変わったわけではありません。心の中はいつだって「どうせ私なんて…」エンドレス・リピートです。
そのため、自分を認めてくれる人に非常に執着しやすくなります。こんなゴミの私を認めてくれるんだと涙を流して感謝します(涙)
普通の人だって承認欲求はあるし、褒められたら嬉しいのですが、なんていうかレベルが違います。褒め言葉が完全に「砂漠の中のオアシス」になるので、もはや命の恩人であり、神と崇め奉ることになります。

もう一つは、自分でダメなところ探しをしているから、同じようにダメな部分を指摘してくれる人が現れると、「この人はわかってくれてる…!?」という攻撃を私への理解とバグった勘違いをしてしまうパターン。最悪のスキーマのコンビネーション。

どっちにしても他人を搾取したい、支配したい、都合よく使いたいと思う人間には絶好の標的にされます。健康な人は自分を異常に崇め奉られても、相手を傷つけて優位に立っても、そんなに気持ちよくならないからです。むしろ、バグった距離感が逆に怖くて距離を置かれます。だから結果として残るのがやべ〜奴というからくりなのでした…。

実は加害者にもなりやすい

一見弱くて可哀想ですが、加害者にもなりました。むしろ、被害者の延長には加害者はいるといってもいいでしょう。
まず、知識がなければ自分の問題に気づけないので、対人関係でめちゃくちゃトラブルを起こします。特にコミュニケーションの仕方は、新しく学習しない限り、養育者にクリソツになります(涙)あれだけ嫌だった親の批判と、全く同じ批判の仕方でそっくりそのまま他人にかざすなど、ひどい有り様でした。申し訳ない……。

目の前の出来事の全てが、自分を否定してくる気分に襲われることもしばしば。それが果たして、自他境界線がガバガバすぎるのか、スキーマなのか、トラウマなのか、全部なのかはわかりませんが。
とにかく、いきなり文脈なくキレる、批判をする、逆に感情的になって泣き出すなどで、相手を困らせることが多くなります。これも人が離れる要因です(遠い目)

こんな自分が嫌で「どうせ私なんて…」を無理に抑え込もうとすると、次は同じような「どうせ私なんて…」を連発してる人を見ては同族嫌悪で異常にイライラし始めるという。私は抑え込むために新しい攻撃的な人格ができたりもしました。精神が忙しすぎるだろ。
そして「どうせ私なんて…」を改善して「なりたい★キラキラ★な自分」になるために、ものすごい努力をしたりもします。ところがそれも、自他ともに厳しくなりすぎて、やっぱりどこかでうまくいかなくなります。

結局は、自分自身を攻撃し拒絶してる限り、同じように他人を平気で攻撃し、拒絶してしまうのです。心理学的にそれが何なのかは知りませんが、地獄であることだけは間違いねえ。俺はもう疲れたよ…。


苦しみから逃げるなら自助グループか支援者がオススメ

「どうせ私なんて…」が一番ひどかった時期、世の中の人間が全てうまくいってるように見えていました。
親子関係で悩んだことがない人を見るたびに、「どうして自分だけが」「どうせ生まれが駄目な私はダメな人間」という苦しみが募るばかりでした。勝手なコンプレックスなんですけれども。

「うまくいってない」じゃなくて、「自分で自分を否定していただけ」とは気づかずに、逃げ出した先がイキイキ★モラハラ男性です。
相手もまた「どうせ俺なんて…」と言いながら酒を朝から飲んでる姿を見て、「ああ……この世界で頭がおかしいのは自分だけではない……」と孤独感を払拭できました。ええ、見事に共依存することになりました。代償として色んな意味でボコボコにされ、強烈なトラウマになりましたけどね。ハハハ(遠い目)

とりあえず若い人は、「どうせ私なんて…」の苦しみから逃げるため、よくわからない異性に飛びつく前に、いや、飛びついていても、自助グループとかに行くのがオススメです。その気持ちは恋愛じゃなくてもシェアできますし、孤独感を埋めるのは恋愛対象者じゃなくても大丈夫ですからね。
あとAC系に理解があるプロの支援職とかカウンセラーとか支援センターとかね。
なんにせよ「あ〜〜〜この思いを抱えてるのは一人じゃないし、こういう環境で生きてたら普通のことなんだな〜〜〜〜!!!私が異常者じゃないんだな〜〜〜〜!!!」と思えれば、ちょっとだけ気持ちは楽になりますから!


結局、自己受容になるんだけれども。

ちなみにこの時期を健全に抜けるポイントは、無理して抑え込むんじゃなくて、グリーフワークなんじゃないかな〜と思ってますが、どうなんでしょうね?

「どうせ私なんて…」の言葉が頻繁にでてくるのは、何らかの要因(高確率で養育者との関係)で、自分が辛くてしんどい証拠です。
その「しんどいと思ってる」気持ちをある程度自分で認めて、感じていくことでしか、健康的に消化できないんじゃないか…そう経験上、感じます。

とはいえ私はこの時期、カウンセラーにも繋がれず、結局一人でず〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っとわめき散らかし、半年ぐらい一人でずっと涙を流しているうちに「いや…言うてても、人生変わらないな…」「しんどいって言い飽きたな…」というゾーンが来ました。
この問題はかなり根深いので、根底から解決したのはここから10年後のトラウマ治療の後半あたりですけどね。とりあえず、ちょっとだけ上がることができました。

ただ、それもこれも1:「死にたすぎて草」期で、心身ボロボロにし、物質依存・行為依存をやめた結果、ある程度シラフの時期を過ごしてたからこその気づきでもあった気がします。
多分、この気持ちが湧くたびに依存行為でかき消していたら、自分の現実が変わっていないことに気付けなかったでしょう。

わめいてわめいて、ちょっと満足したところで、次のステージに入っていきましたとさ。

次回に続く!


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